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高校編
ヤットコと極道教師
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見るからに極道そのものの機械科の教師「真志田(ましだ)」がこの特別授業の担当となる。龍一は建築科だが機械科、電気科の事も最初は学ぶとの事だ、当然他の科も同じ、恐らく機械の勉強や電気の勉強をしに来たと言うのにデスクに貼り付いて製図を描かされているのかもしれない、グダグダと文句を言いながら。だがそれはこちらも同じだ、機械の仕組みや電気の配線に興味のない生徒はいるだろう。
龍一はまずやってみるタイプなので少し楽しみだったし、真志田の存在についても家族が極道みたいなものだったので別段恐怖感もなかった。
『あーそうだな…スー…ふぅー…』
真志田は煙草を吸いながら授業を開始した、ここではそれが許される。
しかし生徒は吸う事は許されない。
『ヤットコって知ってるか?ん?』
『いえ…』『知りません』
『そうか、素直でいいな、あのな、ヤットコってのはな…やっとこばさみとも言われるんだけどもな、要するに挟むやつな、あーあれだ、ラジオペンチあるべ、そんなもんなやつだ』
なんとも要領を得ない説明だが、いかんせん相手は見た目が極道なので突っ込むヤンキーは一人も居なかった。
『まずこっち来なさい、この棒を二本持って行って…さぁ来なさいホラ』
優しく穏やかな物言いがやたらと恐怖を駆り立てる。
軍隊のようにキビキビと動くヤンキー達を見て龍一は少し微笑みを浮かべた。
『ここが窯だからな、中の網の上に棒を二本置いてな、赤くなったらこれで取り出すのよ、ヤットコ、俺が作ったんだ、マブイべ?』
マブイなんて兄貴からしか聞いたことが無い。
ここで1時間目が終了となった。
1時間目が終了するとパンと牛乳が支給される、支給と言っても給食費は払っているわけだが。その場の空気で『俺行くよ』『じゃぁ俺付き合うよ』と言った具合に生徒の誰かが取りに行った。
特に決める事無くこう言う動きが出来るのは定時制ならではなのだろうか、決めないとやらない、決まっていないから知らない、そう言った事がここには無い。例えば突然教師が職員室に行って誰か定規を持ってきてくれと言ったとしても『あ、俺行くっすよ』と言って数人が立ち上がる、ここではそれが当たり前のようだった。自分もそうしなきゃなと感じた龍一。
パンと牛乳を運んでくれたヤンキーに『ありがとう』と言うとヤンキーは『おう!』と右手を上げる、この感覚は嫌いじゃない。初日だからだろうか、ハンバーグパンが支給された。バンズと言うよりパッサパサの小さなコッペパンをカットしてレタスを一枚とメンチっぽい小さな肉の塊を挟んだモノで、これをハンバーグパンと言うなんて詐欺だろと言いたいほどお粗末なもの、だが大事なのはそこではなく、ハンバーグパンと言うネーミングである。
『ハンバーガーではないだろうか…』そう思いながら、恐る恐るひと噛みするとこれが思いの外美味しかった。メンチっぽい肉は苦手な龍一だった、その後ゲップをされたらぶっ飛ばしたくなる程の臭いも嫌いだった、だがこの肉はメンチではなく、どうやらポークらしい、わかりやすく説明しろと言うのなら「肉まんの中身を握ってこねて表面を少し焼いた様な感じ」だった。
牛乳は低脂肪で味が薄く感じるものだが、牛乳でたまにお腹がゴロゴロする龍一には文句なしで、逆に有難かった。
ここでヤンキー全員が駆け足で外に出る。
1時間目と2時間目の間の夜食休憩は15分、5分でパンを押し込んで牛乳で流し込んで外に出るのだ、いわゆる喫煙の為である。
当然世の中でも学校でも許されない行為だが、見つからなければ罪にはならないヤンキー達の法律により、無罪。
田中商店は生活指導のパトロールが巡回しているので危険、パトロールの盲点なのは体育館へ向かう渡り廊下の裏、玄関からは50m程度だが入り組んだ場所で、初日なのになぜここに集まるのかは謎だ、ヤンキーの勘なのだろう。
龍一と藤谷も一緒に煙草を吸いに行った、我慢できないほどのヘビースモーカーではないが、藤谷が行きたいと言うので付き合うことにしたのだ。
龍一、藤谷と同じクラスのヤンキー3人と、先輩が数人居た。
先輩が言う『お前たち1年か?ここで見つかった事ねぇけど何ヶ所か吸う場所作ってローテーションしろよ、数人数増えれば流石にマズいからよ』
『はい、わかりました』
直ぐに龍一が先輩に返事をした、睨みつける同じクラスのヤンキーが居たことに気が付いたからである。
『わりぃな、俺たちもそうしてるからよ、頼むな』
立ち去りつつ先ほど睨みを利かせていた男に先輩は口元でニヤリと笑って見せた。
龍一にはその行為が余裕に見えた。
経験上そう言う人間は本当に危険か、本当に強いことを知っているからだ。クラスの元気なヤンキー達とはレベルが違う、むやみに喧嘩を売らないのがその証拠だ。
悪の巣窟と言われているこの学校だけれど、他の学校のように番長と言う者の存在を聞いたことが無い、集まるのは札付きのワルばかりだが番長の名前を聞いたことが無い、もしかすると強者揃いで番長が存在しない、言うなれば誰もが番長なのかもしれない…等と考えていると藤谷に『そろそろ行こう』と声をかけられ、機械科実習室に戻った。
『しっかり煙草吸って来たか?じゃぁ続きはじめれー』
全てをわかってて放置しているかのような真志田の冗談に全員の顔が引きつる。
真志田の説明通り作業を進めるヤンキー達は、意外な程に作業に集中していた。その目は真剣そのもので、微調整をする者まで居た。龍一も万力に挟んでヤスリをかけ、細かい作業に集中したが、どうしても嚙み合わせる瞬間にブレるのが気になったので、真志田に相談することにした。
『先生、この嚙み合わせ部分が最後に一瞬ブレてズレが出るんですが、直す方法ってありますか』
ヤンキー全員が凍り付いた。
真志田に質問すると殺されるのではないか?いや、教室に入る前に殺すぞって言った、それをヤンキー達はしっかり聞いていたのだ、だがどうだろう、真志田は煙草の煙をフ―っと吐き出すと龍一のヤットコを手に取って職人の目で睨みつけると、龍一に『ハンマー持って来なさい』と指示をした。ハンマーで殺されるのではないかと言うヤンキー達の空気を他所に、優しくコツコツと微調整をすると龍一にヤットコを渡した。
『俺よぉ、ヤスリかけてバリ取れって教えたか?』
誰もが今度こそ殺される、言ってない事を勝手にやったから殺されると思い、全員が固唾を飲んだ…。
『はい、手に引っかかったんで、手を切りそうで』
『たいしたもんだ、教えられなくても考えてやってみるってのは大事だ』
殺されないと分かった途端にヤンキー達が自分のヤットコを持って真志田の所に集まって来た。『先生!俺のヤットコ見てください!』『先生!俺のも!』『俺も!』
『うるせぇこの野郎!殺すぞ!』
こう言う騒ぎを見ていると、定時制じゃなければこんなの味わえないんだろうなと龍一は感じていた、決して嫌じゃない、むしろ楽しくさえ感じていた。大きくは教師と生徒の壁の低さ、それは教師にもよるが少なくとも中学校には存在しなかった教師がここにはいる。人として扱ってくれると言う感覚を感じつつあった。抑え付けるだけの教師にしか出会う事はなかったけれど、ここでは教師と生徒ではなく、人と人なのだ。三上の様な中学生の延長的教師もいるが。
機械科の授業は2時間を使って終了となった。
ヤットコ製作は実は試験だったそうだが、全員合格だった。
真志田が言うには『完璧な手作りなんかおもしろくねぇ、ゆがんだり潰れてたりしたっていいんだ、使えればいい、使えなければ使える様に道具に自分が馴染めばいい、俺やお前たちもそうなんじゃねーかと思ってるよ、だから全員合格だ、わかったら早く帰れ殺すぞ』との事だった。
正直何を言っているのかよくわからなかったが、きっと俺たちみたいなはみ出し者を道具に例えてエールを贈ってくれたんじゃないかと龍一なりに理解した。少し心に刺さったのは「俺やお前たちも」と言った事、今までに出会った大人たちは自分はさて置きお前たちお前たちと見下す人間ばかりだったからだ、俺やお前たち、つまり目線が同じで自分もお前らから見れば扱いにくい人間だろうと、だから寄り添おうぜと両方を理解している事。
こんな大人が学校にいるんだと、少し視野が広がった気がした。
龍一はまずやってみるタイプなので少し楽しみだったし、真志田の存在についても家族が極道みたいなものだったので別段恐怖感もなかった。
『あーそうだな…スー…ふぅー…』
真志田は煙草を吸いながら授業を開始した、ここではそれが許される。
しかし生徒は吸う事は許されない。
『ヤットコって知ってるか?ん?』
『いえ…』『知りません』
『そうか、素直でいいな、あのな、ヤットコってのはな…やっとこばさみとも言われるんだけどもな、要するに挟むやつな、あーあれだ、ラジオペンチあるべ、そんなもんなやつだ』
なんとも要領を得ない説明だが、いかんせん相手は見た目が極道なので突っ込むヤンキーは一人も居なかった。
『まずこっち来なさい、この棒を二本持って行って…さぁ来なさいホラ』
優しく穏やかな物言いがやたらと恐怖を駆り立てる。
軍隊のようにキビキビと動くヤンキー達を見て龍一は少し微笑みを浮かべた。
『ここが窯だからな、中の網の上に棒を二本置いてな、赤くなったらこれで取り出すのよ、ヤットコ、俺が作ったんだ、マブイべ?』
マブイなんて兄貴からしか聞いたことが無い。
ここで1時間目が終了となった。
1時間目が終了するとパンと牛乳が支給される、支給と言っても給食費は払っているわけだが。その場の空気で『俺行くよ』『じゃぁ俺付き合うよ』と言った具合に生徒の誰かが取りに行った。
特に決める事無くこう言う動きが出来るのは定時制ならではなのだろうか、決めないとやらない、決まっていないから知らない、そう言った事がここには無い。例えば突然教師が職員室に行って誰か定規を持ってきてくれと言ったとしても『あ、俺行くっすよ』と言って数人が立ち上がる、ここではそれが当たり前のようだった。自分もそうしなきゃなと感じた龍一。
パンと牛乳を運んでくれたヤンキーに『ありがとう』と言うとヤンキーは『おう!』と右手を上げる、この感覚は嫌いじゃない。初日だからだろうか、ハンバーグパンが支給された。バンズと言うよりパッサパサの小さなコッペパンをカットしてレタスを一枚とメンチっぽい小さな肉の塊を挟んだモノで、これをハンバーグパンと言うなんて詐欺だろと言いたいほどお粗末なもの、だが大事なのはそこではなく、ハンバーグパンと言うネーミングである。
『ハンバーガーではないだろうか…』そう思いながら、恐る恐るひと噛みするとこれが思いの外美味しかった。メンチっぽい肉は苦手な龍一だった、その後ゲップをされたらぶっ飛ばしたくなる程の臭いも嫌いだった、だがこの肉はメンチではなく、どうやらポークらしい、わかりやすく説明しろと言うのなら「肉まんの中身を握ってこねて表面を少し焼いた様な感じ」だった。
牛乳は低脂肪で味が薄く感じるものだが、牛乳でたまにお腹がゴロゴロする龍一には文句なしで、逆に有難かった。
ここでヤンキー全員が駆け足で外に出る。
1時間目と2時間目の間の夜食休憩は15分、5分でパンを押し込んで牛乳で流し込んで外に出るのだ、いわゆる喫煙の為である。
当然世の中でも学校でも許されない行為だが、見つからなければ罪にはならないヤンキー達の法律により、無罪。
田中商店は生活指導のパトロールが巡回しているので危険、パトロールの盲点なのは体育館へ向かう渡り廊下の裏、玄関からは50m程度だが入り組んだ場所で、初日なのになぜここに集まるのかは謎だ、ヤンキーの勘なのだろう。
龍一と藤谷も一緒に煙草を吸いに行った、我慢できないほどのヘビースモーカーではないが、藤谷が行きたいと言うので付き合うことにしたのだ。
龍一、藤谷と同じクラスのヤンキー3人と、先輩が数人居た。
先輩が言う『お前たち1年か?ここで見つかった事ねぇけど何ヶ所か吸う場所作ってローテーションしろよ、数人数増えれば流石にマズいからよ』
『はい、わかりました』
直ぐに龍一が先輩に返事をした、睨みつける同じクラスのヤンキーが居たことに気が付いたからである。
『わりぃな、俺たちもそうしてるからよ、頼むな』
立ち去りつつ先ほど睨みを利かせていた男に先輩は口元でニヤリと笑って見せた。
龍一にはその行為が余裕に見えた。
経験上そう言う人間は本当に危険か、本当に強いことを知っているからだ。クラスの元気なヤンキー達とはレベルが違う、むやみに喧嘩を売らないのがその証拠だ。
悪の巣窟と言われているこの学校だけれど、他の学校のように番長と言う者の存在を聞いたことが無い、集まるのは札付きのワルばかりだが番長の名前を聞いたことが無い、もしかすると強者揃いで番長が存在しない、言うなれば誰もが番長なのかもしれない…等と考えていると藤谷に『そろそろ行こう』と声をかけられ、機械科実習室に戻った。
『しっかり煙草吸って来たか?じゃぁ続きはじめれー』
全てをわかってて放置しているかのような真志田の冗談に全員の顔が引きつる。
真志田の説明通り作業を進めるヤンキー達は、意外な程に作業に集中していた。その目は真剣そのもので、微調整をする者まで居た。龍一も万力に挟んでヤスリをかけ、細かい作業に集中したが、どうしても嚙み合わせる瞬間にブレるのが気になったので、真志田に相談することにした。
『先生、この嚙み合わせ部分が最後に一瞬ブレてズレが出るんですが、直す方法ってありますか』
ヤンキー全員が凍り付いた。
真志田に質問すると殺されるのではないか?いや、教室に入る前に殺すぞって言った、それをヤンキー達はしっかり聞いていたのだ、だがどうだろう、真志田は煙草の煙をフ―っと吐き出すと龍一のヤットコを手に取って職人の目で睨みつけると、龍一に『ハンマー持って来なさい』と指示をした。ハンマーで殺されるのではないかと言うヤンキー達の空気を他所に、優しくコツコツと微調整をすると龍一にヤットコを渡した。
『俺よぉ、ヤスリかけてバリ取れって教えたか?』
誰もが今度こそ殺される、言ってない事を勝手にやったから殺されると思い、全員が固唾を飲んだ…。
『はい、手に引っかかったんで、手を切りそうで』
『たいしたもんだ、教えられなくても考えてやってみるってのは大事だ』
殺されないと分かった途端にヤンキー達が自分のヤットコを持って真志田の所に集まって来た。『先生!俺のヤットコ見てください!』『先生!俺のも!』『俺も!』
『うるせぇこの野郎!殺すぞ!』
こう言う騒ぎを見ていると、定時制じゃなければこんなの味わえないんだろうなと龍一は感じていた、決して嫌じゃない、むしろ楽しくさえ感じていた。大きくは教師と生徒の壁の低さ、それは教師にもよるが少なくとも中学校には存在しなかった教師がここにはいる。人として扱ってくれると言う感覚を感じつつあった。抑え付けるだけの教師にしか出会う事はなかったけれど、ここでは教師と生徒ではなく、人と人なのだ。三上の様な中学生の延長的教師もいるが。
機械科の授業は2時間を使って終了となった。
ヤットコ製作は実は試験だったそうだが、全員合格だった。
真志田が言うには『完璧な手作りなんかおもしろくねぇ、ゆがんだり潰れてたりしたっていいんだ、使えればいい、使えなければ使える様に道具に自分が馴染めばいい、俺やお前たちもそうなんじゃねーかと思ってるよ、だから全員合格だ、わかったら早く帰れ殺すぞ』との事だった。
正直何を言っているのかよくわからなかったが、きっと俺たちみたいなはみ出し者を道具に例えてエールを贈ってくれたんじゃないかと龍一なりに理解した。少し心に刺さったのは「俺やお前たちも」と言った事、今までに出会った大人たちは自分はさて置きお前たちお前たちと見下す人間ばかりだったからだ、俺やお前たち、つまり目線が同じで自分もお前らから見れば扱いにくい人間だろうと、だから寄り添おうぜと両方を理解している事。
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