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第一章 不遇職の拳士
第32話「心を継ぐ者」
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翔の手が、黒く渦巻く『王の悲嘆』の水晶に、触れた。
その瞬間、彼の意識は、現実の世界から完全に切り離された。
仲間たちの声も、玉座の間の星空も、全てが消え去り、彼は、ただ一人、どこまでも広がる、冷たい闇の中に立っていた。
『―――アアアアアアアアアアアアアアアッ』
耳を塞いでも意味のない、魂に直接響く、絶叫の奔流。
それは、忘れられた王が、千年もの間、たった一人で耐え忍んできた、ありとあらゆる「悲しみ」の奔流だった。
翔の脳裏に、凄まじい勢いで、他人の記憶が流れ込んでくる。
最愛の王妃が、病でその手を離れていく、無力感。
国を襲った「悲しみの疫病」によって、民が次々と生きる気力を失っていく、絶望感。
自らが元凶であると知り、愛する世界を守るために、己の全てをこの墓所に封印した、王の悲壮な決意。
そして、千年、二千年…終わることのない時間、たった一人で、この無限の悲しみに耐え続けた、想像を絶する孤独。
その巨大すぎる負の感情が、津波のように、翔の心を飲み込もうとする。
『もう、よいだろう』
『楽になれ』
『全てを諦め、我らと共に、この悲しみの中で、永遠に眠るがよい』
甘美な、諦観への誘い。あまりにも強大なその感情に、翔の意識も、一瞬、引きずり込まれそうになる。
だが、水晶の試練は、それだけでは終わらなかった。
王の悲しみが、翔自身の心の奥底に眠る、個人的な弱さや後悔を、こじ開けていく。
目の前に、父、神崎 巌の幻影が現れた。
その瞳は、これまでに見たこともないほど、冷たく、そして軽蔑に満ちていた。
『やはり、お前は、ただの出来損ないだったな。神崎流の、ただの恥晒しよ。その程度の、脆い覚悟で、一体、何を守れるというのだ』
違う。俺は――。
場面が、変わる。
学校の教室。クラスメイトたちが、遠巻きに、彼を指差して笑っている。
『あいつ、まだ格闘技なんてやってるんだぜ』
『時代遅れだよな』
『関わらない方がいいって』
誰も、彼を理解しようとはしない。誰も、彼の世界に入ってはこない。孤独だった、あの頃の記憶。
さらに、場面が変わる。
リナが、ジョーが、ゲイルが、彼に背を向けて、去っていく。
『ごめんなさい、ショウ。やっぱり、拳士のあなたじゃ、これ以上は無理よ』
『すまないな。君の役目は、もう終わりだ』
仲間たちからの、拒絶の言葉。それは、彼が心のどこかで、常に抱いていた不安そのものだった。
王の悲しみと、自らの弱さが、共鳴し、増幅していく。
心が、軋みを上げる。意識が、闇に溶けそうになる。
ああ、もう、いいか。楽になりたい。頑張るのなんて、もう、疲れた――。
――――――――――――――――――――
「――折れるものか」
闇の中で、翔は、血を吐くような声で、呟いた。
彼の脳裏に、数日前の、父との対話が蘇る。
『お前は、何のために、その拳を振るう?』
そうだ。俺は、もう、その答えを見つけたじゃないか。
『守るためだ。俺の居場所と、仲間を』
その瞬間、彼の心の中に、一本の、決して揺らぐことのない、鋼の柱が打ち立てられた。
父の幻影が、崩れ去っていく。
そうだ。親父は、あんな目で俺を見なかった。あの時、あの人の瞳には、確かに、ほんの僅かな「理解」の色が宿っていた。俺は、親父の呪縛から、もう解放されている。
クラスメイトたちの幻影が、霞んでいく。
そうだ。俺は、もう孤独じゃない。
俺の無茶な戦術を信じ、最高の魔法を放ってくれた、リナがいる。
不器用だけど、誰よりも仲間思いの、ゲイルがいる。
俺の可能性を信じ、導いてくれた、ジョーやサラさんがいる。
そして、王都に帰れば、「おかえりなさい」と、屈託のない笑顔で迎えてくれる、ユアがいる。
俺の居場所は、ここだ。
俺の仲間は、あいつらだ。
俺が、守ると決めたんだ。
「お前の千年の悲しみも、俺自身の弱さも…!」
翔は、魂の底から、叫んだ。
「俺の、この覚悟の前ではッ! 何の意味もなさないッ!!」
彼の心の中で、スキル【不動心】が、まばゆい光を放った。それは、もはや単なる状態異常への耐性ではない。自らの「目的」を確信した者の、決して折れることのない、「意志」そのものの輝きだった。
――――――――――――――――――――
玉座の間。
仲間たちが固唾を飲んで見守る中、翔が触れていた『王の悲嘆』の水晶に、ピシリ、と一本の亀裂が入った。
その亀裂は、瞬く間に、水晶全体へと広がり――次の瞬間、木っ端微塵に砕け散った。
同時に、翔の全身から、闇を祓うかのような、温かく、力強い光が溢れ出す。
うつむいていた彼が、ゆっくりと顔を上げた。その紅い瞳には、先程までの苦悶の色はなく、全てを受け入れ、乗り越えた者の、静かな力強さが宿っていた。
玉座に座っていた、忘れられた王の霊体が、満足げに、そして、どこか安堵したように、微笑んだ。それは、千年の苦しみから、ようやく解放された者の、穏やかな笑顔だった。
『…見事だ、心を継ぐ者よ。我が悲嘆は、汝の強き光に、完全に浄化された。心から、感謝する…』
王の霊体が、少しずつ、光の粒子となって、天へと昇っていく。
『我が宝物庫を、汝らに託そう。この世界の、良き守り手となることを…信じている…』
その最期の言葉を遺し、王の姿は、完全に消え去った。
その直後、全てのプレイヤーの視界に、黄金のファンファーレと共に、一つの偉業達成の報が、高らかに鳴り響いた。
【サーバー初偉業達成】ダンジョン『忘れられた王の墓所』が、ギルド『疾風雷電』及び『聖域』の合同パーティによって、完全に攻略されました!
「…終わった…のか…」
誰かが、呆然と呟く。
翔は、極度の精神的疲労から、その場に崩れ落ちそうになった。その体を、すぐさま駆け寄ってきたリナが、力強く支える。
「ショウ! しっかりして!」
「…ああ。大丈夫だ」
ジョーが、ゲイルが、サラが、仲間たちが、彼の周りに集まってくる。その顔には、安堵と、称賛と、そして、畏敬の念が浮かんでいた。
彼らが、その勝利の余韻に浸っていると、玉座があった場所の背後の壁が、静かに、光を放ちながら、左右に開いていった。
その先には、まばゆい黄金の光に満ちた、未知の空間が広がっている。
王が遺した、宝物庫への道が、今、開かれたのだ。
彼らの長きにわたる戦いは、ついに、最高の結果をもって、幕を閉じたのだった。
その瞬間、彼の意識は、現実の世界から完全に切り離された。
仲間たちの声も、玉座の間の星空も、全てが消え去り、彼は、ただ一人、どこまでも広がる、冷たい闇の中に立っていた。
『―――アアアアアアアアアアアアアアアッ』
耳を塞いでも意味のない、魂に直接響く、絶叫の奔流。
それは、忘れられた王が、千年もの間、たった一人で耐え忍んできた、ありとあらゆる「悲しみ」の奔流だった。
翔の脳裏に、凄まじい勢いで、他人の記憶が流れ込んでくる。
最愛の王妃が、病でその手を離れていく、無力感。
国を襲った「悲しみの疫病」によって、民が次々と生きる気力を失っていく、絶望感。
自らが元凶であると知り、愛する世界を守るために、己の全てをこの墓所に封印した、王の悲壮な決意。
そして、千年、二千年…終わることのない時間、たった一人で、この無限の悲しみに耐え続けた、想像を絶する孤独。
その巨大すぎる負の感情が、津波のように、翔の心を飲み込もうとする。
『もう、よいだろう』
『楽になれ』
『全てを諦め、我らと共に、この悲しみの中で、永遠に眠るがよい』
甘美な、諦観への誘い。あまりにも強大なその感情に、翔の意識も、一瞬、引きずり込まれそうになる。
だが、水晶の試練は、それだけでは終わらなかった。
王の悲しみが、翔自身の心の奥底に眠る、個人的な弱さや後悔を、こじ開けていく。
目の前に、父、神崎 巌の幻影が現れた。
その瞳は、これまでに見たこともないほど、冷たく、そして軽蔑に満ちていた。
『やはり、お前は、ただの出来損ないだったな。神崎流の、ただの恥晒しよ。その程度の、脆い覚悟で、一体、何を守れるというのだ』
違う。俺は――。
場面が、変わる。
学校の教室。クラスメイトたちが、遠巻きに、彼を指差して笑っている。
『あいつ、まだ格闘技なんてやってるんだぜ』
『時代遅れだよな』
『関わらない方がいいって』
誰も、彼を理解しようとはしない。誰も、彼の世界に入ってはこない。孤独だった、あの頃の記憶。
さらに、場面が変わる。
リナが、ジョーが、ゲイルが、彼に背を向けて、去っていく。
『ごめんなさい、ショウ。やっぱり、拳士のあなたじゃ、これ以上は無理よ』
『すまないな。君の役目は、もう終わりだ』
仲間たちからの、拒絶の言葉。それは、彼が心のどこかで、常に抱いていた不安そのものだった。
王の悲しみと、自らの弱さが、共鳴し、増幅していく。
心が、軋みを上げる。意識が、闇に溶けそうになる。
ああ、もう、いいか。楽になりたい。頑張るのなんて、もう、疲れた――。
――――――――――――――――――――
「――折れるものか」
闇の中で、翔は、血を吐くような声で、呟いた。
彼の脳裏に、数日前の、父との対話が蘇る。
『お前は、何のために、その拳を振るう?』
そうだ。俺は、もう、その答えを見つけたじゃないか。
『守るためだ。俺の居場所と、仲間を』
その瞬間、彼の心の中に、一本の、決して揺らぐことのない、鋼の柱が打ち立てられた。
父の幻影が、崩れ去っていく。
そうだ。親父は、あんな目で俺を見なかった。あの時、あの人の瞳には、確かに、ほんの僅かな「理解」の色が宿っていた。俺は、親父の呪縛から、もう解放されている。
クラスメイトたちの幻影が、霞んでいく。
そうだ。俺は、もう孤独じゃない。
俺の無茶な戦術を信じ、最高の魔法を放ってくれた、リナがいる。
不器用だけど、誰よりも仲間思いの、ゲイルがいる。
俺の可能性を信じ、導いてくれた、ジョーやサラさんがいる。
そして、王都に帰れば、「おかえりなさい」と、屈託のない笑顔で迎えてくれる、ユアがいる。
俺の居場所は、ここだ。
俺の仲間は、あいつらだ。
俺が、守ると決めたんだ。
「お前の千年の悲しみも、俺自身の弱さも…!」
翔は、魂の底から、叫んだ。
「俺の、この覚悟の前ではッ! 何の意味もなさないッ!!」
彼の心の中で、スキル【不動心】が、まばゆい光を放った。それは、もはや単なる状態異常への耐性ではない。自らの「目的」を確信した者の、決して折れることのない、「意志」そのものの輝きだった。
――――――――――――――――――――
玉座の間。
仲間たちが固唾を飲んで見守る中、翔が触れていた『王の悲嘆』の水晶に、ピシリ、と一本の亀裂が入った。
その亀裂は、瞬く間に、水晶全体へと広がり――次の瞬間、木っ端微塵に砕け散った。
同時に、翔の全身から、闇を祓うかのような、温かく、力強い光が溢れ出す。
うつむいていた彼が、ゆっくりと顔を上げた。その紅い瞳には、先程までの苦悶の色はなく、全てを受け入れ、乗り越えた者の、静かな力強さが宿っていた。
玉座に座っていた、忘れられた王の霊体が、満足げに、そして、どこか安堵したように、微笑んだ。それは、千年の苦しみから、ようやく解放された者の、穏やかな笑顔だった。
『…見事だ、心を継ぐ者よ。我が悲嘆は、汝の強き光に、完全に浄化された。心から、感謝する…』
王の霊体が、少しずつ、光の粒子となって、天へと昇っていく。
『我が宝物庫を、汝らに託そう。この世界の、良き守り手となることを…信じている…』
その最期の言葉を遺し、王の姿は、完全に消え去った。
その直後、全てのプレイヤーの視界に、黄金のファンファーレと共に、一つの偉業達成の報が、高らかに鳴り響いた。
【サーバー初偉業達成】ダンジョン『忘れられた王の墓所』が、ギルド『疾風雷電』及び『聖域』の合同パーティによって、完全に攻略されました!
「…終わった…のか…」
誰かが、呆然と呟く。
翔は、極度の精神的疲労から、その場に崩れ落ちそうになった。その体を、すぐさま駆け寄ってきたリナが、力強く支える。
「ショウ! しっかりして!」
「…ああ。大丈夫だ」
ジョーが、ゲイルが、サラが、仲間たちが、彼の周りに集まってくる。その顔には、安堵と、称賛と、そして、畏敬の念が浮かんでいた。
彼らが、その勝利の余韻に浸っていると、玉座があった場所の背後の壁が、静かに、光を放ちながら、左右に開いていった。
その先には、まばゆい黄金の光に満ちた、未知の空間が広がっている。
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