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ご案内と今後の妄想
しおりを挟む自分でやった俺のダンジョンの入り口付近のお片付けという名のちょっとだけ異次元収納無双をしつつ、ふとスマホが振るえたかと思って見てみたら、アンテナが立っていなかった。
『圏外』ではなく、電波が届かなくなったという事なのだろうか。それとも俺と同じでぶっ壊れたか? ぎゃっぎゃっぎゃっ。スマホもいよいよ使えなくなったのか。一部機能を除いては。
遅かれ早かれいつかはこうなると思っていたが、それが今とはな。まあ、仕方ない。ちんこが使えなくなる日も何時かは来る。その時もこんな気持ちになるのだろうか。
……
そんな事は考えたくもないゴブリン。雄にとっては戦力外通告の1つ。それは辛いだろう。特にゴブリンにとってはな。笑えない。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
なんてな。
そこも笑うしかないゴブリン。そんな俺。
だが、振るえた様に感じたのは?
……
やっぱちんこだな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。よく揺れるちんこだぜ。紛らわしい。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
昔もあった感覚だ。何時も着信があるんじゃないかと思ってると、ナニもないのに携帯のバイブが作動してる様に感じてしまう1種の強迫観念から引き起こされるんじゃないかと言われていた感覚。
社畜時代によくあった、あるあるだ。懐かしい。ちんこも立ってないから間違いない。しかも、バイブなんて言われると、それこそ違う玩具を妄想して立ってしまうかもしれない雄。それも俺。
今はいいな。この状況でそこまでは考えられないし、そこまで器用じゃない。可愛い俺の雌を前にそんな妄想は必要ないとも言う。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
ささっと出入り口付近だけ無双お片付けして、夢精はせずに向き直る。そして3人に告げる。
「皆を驚かせる為と、人間に見付からない様にする為に積んでおいたんだ。まだ手に入れたばかりだからね。ようこそ、俺のダンジョンへ」
ウェルカム・スマイル付きだ。忘れてたのを誤魔化したってだけじゃないんだぞ。いかすだろう? これも古いな。しっかりイかしたけどな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
「ご主人様。おめでとうございます」
ラナは、初めて見るダンジョンの入り口に驚きつつも、敢えて俺の言葉にはナニも反応せずに賛辞を。
「流石、ご主人。凄いぞ!」
コボチャンは、ダンジョンに特に興味はなさそうだが、俺が嬉しそうにしてるからか、ラナに倣ったか、尻尾振りっ振りで更に嬉しそうに感想を。
「ああぁ~ん! ゴブリンさん。凄いっ! これがダンジョンの入り口なんだよねっ!」
愛は愛だけに、独自の喜びを。
引きこもり系雌で二次元大好き、更にゴブリン好きなら当然好きだった。いや。本当はヨーダ好きのはずだが、最早俺の中ではゴブリン好き人間。それが愛。
二次元好きにも色々あるが、こっち系の事も好きらしくて良かったぜ。セックス以外にものめり込める物があるならナニよりだ。
ナニよりものめり込まれても釈だけど、お酌も、お尺もしてくれる雌だから許される。そんな愛であって欲しい。
そして、そんな可愛過ぎる雌達を先導し、俺は先に進んで行く事に。
勿論、不法投棄の山は再度作っておいた。まだ暫くは隠しておきたい。そんなゴブリンの気持ちの現れです。
洞窟のようなダンジョンを進むと、そこは街だった。俺が作ったんだから当然知っている。
見様によってはお洒落な街。
人に依ってはどこぞの国の街を思い浮かべ、コボルトに依っては特にこれといった関心もなく、ゴブリンに依っては洞窟内に街がある事に驚いた。
そんな反応を頂いた。俺は板は抱いてない。
「うっわああぁ~~っ! 凄い! 凄い! 凄いぃ~~っ! ゴブリンさん! ここ、ヨーロッパの噴水広場みたいっ! おっ洒落ぇ~~っ! うっわあぁっ、うわあぁ~~。夢みたあぁ~~い!」
「股、ナニか愛が興奮してるぞ。ご主人。ここでも始めるのか?」
「……。凄いっ。ダンジョンの中にこんな綺麗な街が広がっているなんて。……」
自分の雌に興奮される喜び。全く違う方向に捉えられる不思議。そして普通に反応される安心感。ゴブリン、人ってやっぱそれぞれなんだなと改めて思い知らされたぜ。
俺としては、軽くこのセーフティー・フロアでもある地下1階層を案内して、とっととダンマス・ルームに引っ込んで、リナも含めて皆でお祝いセックスしようと思ってのに。
ゴブリン軍団が合流するまで何回イけるかやってみようと思ってたのに。それは愛に依って狂わされてしまったぜ。
後でベッドの上で狂わせてやるぜ? なんてな。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
興奮収まらぬ愛は、雰囲気を楽しむだけでなく、片っ端から建物にも突撃して行った。決してイってない。
俺達以外、モブ店員以外、まだ誰も居ないだけに遠慮も要らない。そしてそんな感覚すらない位に興奮してる愛。俺とのセックスでもそこまで興奮してなかったのに。
……
雄としてはちょっとだけ残念なような、負けたような、方向性が違うのだからそこまで気にしなくていいはずなのに。ゴブリン、やっぱりゴブ棒も含めてショックだぜ。
ゴブリン・ショック!
後でこの興奮を活かしたセックスでイかせてやるぜ!
それを便乗セックスと言う。気持ちよくやれればいいのさ。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
もう、こういうのが楽しくて仕方ないような愛。止まらない愛。俺への愛は止まったかもしれないが。
街作り系のゲームも大好物らしく、まだまだ何処か中途半端な現状を見て、このフロアの運営を手伝いたいと言い出した。
勿論、俺はまだ出してない。
興奮し過ぎて言葉が多いからスルー。俺のゴブリン・イヤーは便利に出来てるぜ。いや~~!
やりたいならやればいい。それは、ゴブリンも人間も同じ。ぶっちゃけ、俺も大好物なんだけど、ダンジョン運営なんて、それこそ漢じゃなくても惹かれるものがあるだろう。
轢かないでね?
だが、このセーフティー・フロアに関しては、嫌らしい必殺のダンジョン作りと違って、違う方向の能力が必要だろう。
そう。人や魔物に喜ばれる施設。また来たくなる施設。股も喜んじゃう施設。お金を使いたくなる施設。
そんな人や魔物に好かれる運営なんて、雄がやるより雌がやった方がいいに決まってる。
適性や好みもあるだろうが、こんなゴブリンの雄と人間の雌。やりたいばっかの俺と、こういうのが大好物な雌。どっちが上手くやれるかなんてやってみないと分からないのだろうが、俺には分かる。
俺には勝てない。雌には勝てないし、大好物でワクワクしてる愛にも勝てないだろう。
勿論、やってみないと分からないのだろうが、そもそも勝つつもりもないゴブリ。
人間が利用する事になるか、魔物が利用する事になるかも分からないが、俺はサービス精神なんて言葉はとっくに捨て去っている。
サービス精子は盛り沢山出せる自信はあるが、より良いものを作りたいって思いはあるが、俺はDPさえ効率的に稼げればそれでいいゴブリン。
一々細かい設定したり、定期的にまるっと見直したり、季節毎、イベント毎に色々やったり、新しい事もそれなりに追加したり、しかも人間関係なんかも面倒臭い。
短期的に遊ぶならいいが、長期的に運営して行くなんて飽きちゃいそうだし、疲れそうだし、俺には無理!
だから丸っとさくっとお任せゴブリン。
愛を、『地下1階セーフティー・エリアの統括支配人』に任命した。
勿論、愛も喜んでくれた。それも愛だよねって。愛なんだから、それも愛だろう。喜んでくれればそれでいい。それも愛?
俺は、任せられるものは任せるゴブリン。アットホームな雰囲気とか、夢の国とかどうでもいい。
嫌いじゃないが、それは人類を殲滅させてからって話だと思うゴブリン。
やってやってやりまくる。そして殺って殺って殺りまくる。今はそういう時でしょ。
あくまでも平穏にDPを稼ぐ為の施設。ダンマスがゴブリンって事を隠しつつ、如何に他所に目を向けさせ、攻略させない方向に誘導しつつ、裏では外で殺りまくる。
そんな妄想してるゴブリン。こんなゴブリンは危険だと思うぜ。ぎゃっぎゃっぎゃっ。
ダンジョンって事は直ぐにバレると思うけど、危険性がないと判断してもらう為にナニをすべきか。やっぱりこういうのは雌がやった方がいいだろう。
やるのは俺の役目だが、殺るのはゴブリン軍団の役目でもある。地下で数を増やし、訓練して質を高め、レベルも上げて更なる強固なゴブリン軍団にしてやるぜ。
ぎゃっぎゃっぎゃっ。待ってろよ。
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