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第七章 共闘
6 湯殿 ※
しおりを挟むこの男と入浴するのも、これで何度目かになる。リョウマもすでに慣れたもので、薄青くてたくましく広い魔王の背中をせっせと流してやり、長い髪も洗ってやる。こういうのは得意なのだ。昔から、村の小さな子どもの世話はそれより少し大きな子どもたちの仕事だった。親が畑へ出たり狩に出たりしている間、その面倒を見るのが村の子どもの日常だったのだ。
もっとも魔王に言わせると「こんなものは魔法を使えばすぐに終わる」とのことだった。本来はそうなのだろうし、その方が時間も短くて済むのだが、余裕があるときには敢えてさせてもらうのだ。魔王自身も、そんなことを言いながらもリョウマが手ずから体の世話をしてくれることが心地よさそうに見えるからだった。
「どっか痒いとことかねえ?」
「うん。まことに心地よい。疲れているであろうに、済まぬな、リョウマ」
「いいってことよ~」
魔王のさらさらの銀髪は、濡れていてさえ指の間をするりと抜け出ていってひっかかることがなかった。さすがに乾かすのは魔王自身が魔法を使い、一瞬で終わらせてしまう。
魔王が終わるとリョウマの番だった。
しかし、なんと言うかそれは、すぐに「単に体を洗っている」という状況から別の行為へと発展しがちでもあった。
そもそも、股間や内腿や尻を丁寧に洗われてしまうだけで、リョウマのモノはすぐに固くなって正直すぎるほど正直に欲望を主張してしまうからだ。
「あ、ん……っ」
思わず腰をくねらせると、もう片方の魔王の手が胸のあたりをさぐり、突起を見つけてくりくりと捏ねはじめる。リョウマは後ろ向きに魔王の片膝に跨った格好から身を捩り、口づけをねだる。すぐに舌と舌が絡み合い、深い口づけが始まってしまう。そうなったらもう、ほかにやることなんてなかった。
「少し、濃くなったな」
口づけの合い間に、魔王がリョウマの下腹や尻の上あたりを撫でて言う。そこにはもちろん、彼だけにつけることのできる形をした紋様がきれいに浮き出ている。
二度、三度と体を重ねるごとに、彼が言った通りその《魔法樹》は成長した。少しずつ色味を増して、淡いピンク色から次第に赤へ。樹そのものも枝葉をのばして大きくなり、腹のほうのそれは臍をゆったりと包むまでになっている。
「美しい──」
魔王はしばらくうっとりとそれを見つめていたが、やがてリョウマの腰を軽々と持ち上げて、後ろの樹にも、前の樹にも丁寧に舌と唇を這わせて愛撫しはじめた。唇が臍から次第に下へ降りていくにつれて、ぞくぞくと甘い期待が駆け上がってくる。
「んふっ……あはあんっ」
ぐちゅっと前のモノを咥えられて、堪らず嬌声をあげた。熱い舌と頬裏で巧みにゆるゆると扱かれるのに合わせて腰が勝手に揺れる。しばらくそうして愛撫された後、再び魔王の膝に後ろ向きに座らされたときには、自分の尻の穴を避けるようにして、背後で魔王のそれもすでに固く屹立しているのがわかった。体を持ち上げられるたび、その先端がつん、つんとリョウマの最奥の入口に挨拶をしてくる。
「ふあ、んん……っ」
思わず自分からその先へ入口をあてがい、魔王のそれを手で支えてその時を待つ。
腹の中はもう、今から与えられるはずのものを待ち焦がれて溶岩のように蕩け、爆発しそうだ。
内側をこすられたい。あの、とてもイイ場所を、こいつのコレでめちゃくちゃに突いてほしい──。
「ん、はや……く、しろよ……っ」
「うん。もう少し慣らしてからな」
「んん~っ。はやくうっ……」
湯舟の縁に座った魔王と、今度は向かい合わせで座らされ、指で中をかき混ぜられると、どんどん我慢できなくなっていく。
「あはっ、あひっ……あ、はあんぅん……っや、やあ、はやくうっ」
「そんなに煽らないでくれ。そなたを壊してしまいそうで恐ろしい」
「んあ……やあっ」
そのころにはもう、何を言われているのかわからなくなっている。
ようやくずぷんと魔王のそれが自分の中に沈められてくると、もはや大きく両足を開いてされるがままだった。
「あっ……あ、エルっ…い、いいっ……あ、そこぉ……あっあっ…あああんっ」
「リョウマ……リョウマ」
どくん、とまた腹の中にぶちまけられた魔王のモノが吸収されていくのは、夢見心地になる快感だった。鋭い熱源のようだったそれは柔らかな温かさに変わり、リョウマのそこから全身へゆっくりと広がって眠気を誘ってくる。いつもそこで、ついかくんと意識を投げ出してしまうリョウマだったが、今回は必死で我慢しなくてはならなかった。
「……おや。今宵は眠らないのか?」
「うん。いや、めっちゃ眠いけど……話、してえし」
「話?」
「うん。部屋、もどろーぜ」
魔王はしばし沈黙してリョウマを見つめたが、「わかった」と微笑んだだけですぐにリョウマを抱き上げた。体を乾かしたり、夜着を着せかけたりといった仕事は彼の魔法を使えば一瞬で終わる。
そのまま横抱きにされ、リョウマはふたりで使う主寝室へと運ばれていった。
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