虹色の涙Tears of rainbow colors

RORO

文字の大きさ
55 / 62
虹色の涙Tears of rainbow colors

Tears of rainbow colors蒼の部屋18

しおりを挟む
「ずいぶんと、派手にやったな。」

ウェルランド博士にそう言われて目が覚めた。
寝起きでびっくりする間もなく、ティアの腕の中でぱちくり瞬きをする俺を見て、ケラケラと楽しそうに笑う博士。

俺の上衣も襟元全開に開けられてるし……いつの間に……

博士に首元を撫でられ……くすぐったくてぎゅっと目を閉じる。

「歯型……ついてるじゃないか。可哀想に。」
言ってる言葉とは裏腹に顔がニヤついている。

「……本当に申し訳ないと思ってます。」
ティアが項垂れる。

「お前の発情期は激昴型だからな。これくらいで済んでまだ軽い方だ。相性が良くて何よりだな。」
……やはり、抑制剤は相手の体液に相殺されるな……

最後は独り言のようにブツブツ言いながら博士は腕を組み少し遠い目をする。
けどすぐにこちらに向き直り
「さっさと診察に行ってきなさい。…まぁ今日はゆっくり休んでおけ。」

何かのデータの解析に忙しいらしい博士はそう言うとすぐコンピュータの端末の操作に没頭し始めた。

そのままティアに連れられて、カプセル室に行って先にデータ転送のカプセルに入ることに。

その間、ずっと話し声が聞こえてたからティアと担当医の先生が話してたんだろうか。

そして検診。今日はティアと一緒。

今までずっと1人で受けてた検診にティアが居るとちょっと緊張しちゃう……。
でも、今日は俺……声が出ないし仕方ないよね。

俺の担当医はいつも少し無愛想で、長い前髪とメガネで顔の表情は見えないし、必要な事しか話さないタイプだからとても気が楽だったんだよね。

俺は喉や上半身を隈無くチェックされる。
いつもの検診なのに何だか見られてると思うと、恥ずかしい……。

担当医はコホンと咳払いをして一呼吸置いてから口を開く。

「ティア君。いくら発情期と言えどパートナーの身体的負担が次の日に残るような抱き方は感心しませんね。声帯と皮膚の擦り傷への薬を処方しましょう。」

「はい、すみません。ありがとうございます。」
ティアが頭を下げる。

え……俺、風邪じゃなかったんだ……。
ん?抱き方?……どういう事?

それもよく分かんなかったけど、それよりまたティアに謝らせてしまったのが気になって……。あれは俺が無理やり誘っちゃったようなものなのに…と申し訳なくてチラッとティアの方を伺うと、

……ティアは予想外に笑顔で。

……??
訳がわからずティアと担当医との顔を交互に見比べる俺。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

運命の番ってそんなに溺愛するもんなのぉーーー

白井由紀
BL
【BL作品】(20時30分毎日投稿) 金持ち‪社長・溺愛&執着 α‬ × 貧乏・平凡&不細工だと思い込んでいる、美形Ω 幼い頃から運命の番に憧れてきたΩのゆき。自覚はしていないが小柄で美形。 ある日、ゆきは夜の街を歩いていたら、ヤンキーに絡まれてしまう。だが、偶然通りかかった運命の番、怜央が助ける。 発情期中の怜央の優しさと溺愛で恋に落ちてしまうが、自己肯定感の低いゆきには、例え、運命の番でも身分差が大きすぎると離れてしまう 離れたあと、ゆきも怜央もお互いを思う気持ちは止められない……。 すれ違っていく2人は結ばれることができるのか…… 思い込みが激しいΩとΩを自分に依存させたいα‬の溺愛、身分差ストーリー ★ハッピーエンド作品です ※この作品は、BL作品です。苦手な方はそっと回れ右してください🙏 ※これは創作物です、都合がいいように解釈させていただくことがありますのでご了承くださいm(_ _)m ※フィクション作品です ※誤字脱字は見つけ次第訂正しますが、脳内変換、受け流してくれると幸いです

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした

BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。 実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。 オメガバースでオメガの立場が低い世界 こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです 強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です 主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です 倫理観もちょっと薄いです というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります ※この主人公は受けです

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。

処理中です...