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番外編
天使のドレス
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<side絢斗>
敬介くんに抱っこされていた直くんが周平くんを見た途端泣き出してしまった。
直くんを抱っこしていた敬介くんの見慣れない姿に、周平くんが茫然としてしまったのが直くんには少し怖く見えたのかもしれない。でも改めて周平くんに抱っこしてもらうとその逞しい腕の安心感でホッとしたみたい。
直くんの表情が一気に和らいだのがわかった。
直くんが周平くんを「ちゅーへーちゃ」と呼んだのも可愛かった。
周平くんもそれに心を掴まれたみたい。
卓さんに直くんを渡すと可愛いドレスを直くんに見せてくれた。
直くんは可愛いドレスをすっかり気に入ってくれたみたいだ。
これなら可愛いドレスができそうかな。
直くんのドレスは卓さんと昇くんに任せて、私はお義母さんたちと保くんのドレス作りを楽しまないと!
保くんはまだ直くんのドレスを選ぶために来たと思っているから自分が着るドレスを作るって知ったらきっと驚くだろうな。楽しみ!
バレないように必死に我慢していると、部屋の扉が開く音が聞こえた。
「おはようございます」
入ってきたのは、櫻葉家の皆さん。
もちろん征哉くんも一緒。
征哉くんが一花ちゃんと手を繋ぎ、その後ろに櫻葉さんと麻友子さんがいる。
「なおくーん!」
一花ちゃんは直くんの姿を見つけると、征哉くんの手を離しサッと駆け寄ってきた。
焦ったように征哉くんが後を追いかけてくるのが楽しい。
卓さんがそっと腕から下ろすと直くんも嬉しそうに一花ちゃんに近づいた。
「いーちゃ!」
「わぁー! おぼえててくれてたんだね。うれしー!」
「いーちゃ、ちゅき!」
直くんのほうから抱きついていくのも可愛いな。
嫉妬深い征哉くんも直くんには流石に嫉妬はしないみたい。
というか小さな子が抱き合うのってめちゃくちゃ可愛い!
私がサッとスマホを取り出すと、お義母さんたちはもちろんみんなスマホを構えて二人の可愛い姿を写真におさめていた。
「じゃあみんな集まったし、どんなドレスにするか決めましょうか。直くんと一花ちゃん、それに昇くんの服は卓さんたちに任せるね。私たちはドレスを選ばないといけないから。おいで、保くん」
「えっ? ドレスを選ぶ、って直くんのを選ぶんじゃないんですか?」
「いいから、いいから。こっちにおいで」
私の隣でお母さんと二葉さんが手手招きしながらおいで、おいでと声をかける。
保くんは訳もわからずと言った様子で私たちに近づいてきた。
その間、お義母さんが麻友子さんに今日の保くんへのサプライズの話をしているみたい。
「わぁー、面白そう!」
ノリノリの声が聞こえて楽しくなる。
というわけでそれぞれのテーブルに分かれて打ち合わせを始めたのだけど私も保くんも本格的なドレスはあまり馴染みがない。
とりあえずどんなドレスがあるかを一旦見て回ろうということになった。
それで好きなタイプのドレスを見つける。
麻友子さんは今回は親族での出席だから留袖と決まっている。
お義母さんとお母さんは二人で話し合った結果、着物で出席することにしたそうでそれを選ぶみたい。
あの一角に並べられた着物はお母さんたちのためのものみたいだ。
だから今回ドレスを選ぶのは二葉さんと私と保くんの三人。
そのほかに直くんと一花ちゃんの可愛いドレスと、昇くんのタキシードを作ることになっている。
ああ、どんなドレスにしようかな。
ちょっと楽しみになってきた。
<side昇>
とうとう始まった。直くんのドレス作り。
俺のはもうほとんどできているのを俺のサイズに合わせてくれるんだって。
だから考えるのは直くんのドレスだけでいい。
「かわいードレスがいっぱい! なおくん、どれがいいかなー」
直くんといくつか見てみたけど、どれも可愛くて選べない。
「あの……いちかくんのはどんなのにするんですか?」
今日も一花くんと一緒に来ていせいやくんに声をかけてみた。
この人なんかちょっと怖いんだけど、怒ってるわけじゃないよね?
「一花と直くんはフラワーガールをするんだろう? だから、花をモチーフにしたドレスがいいと思っている」
「はなを、もちーふ?」
「ちょっと難しかったか。花を思い起こさせるようなドレス、ということだよ」
花を思い起こさせる……って、そのドレスを見て花みたい! って思えるドレスってことだよな。
それ、可愛いかも!
「じゃあ! おっきなはなびらをドレスにしたらどうですか? あ、あと……なおくん。てんしだから、てんしのはねをせなかにつけたいなー!」
俺の言葉に、せいやくんと、その近くにいたちょっと怖い、直くんをさっき抱っこしていた男の人がすごい勢いで俺を見た。
敬介くんに抱っこされていた直くんが周平くんを見た途端泣き出してしまった。
直くんを抱っこしていた敬介くんの見慣れない姿に、周平くんが茫然としてしまったのが直くんには少し怖く見えたのかもしれない。でも改めて周平くんに抱っこしてもらうとその逞しい腕の安心感でホッとしたみたい。
直くんの表情が一気に和らいだのがわかった。
直くんが周平くんを「ちゅーへーちゃ」と呼んだのも可愛かった。
周平くんもそれに心を掴まれたみたい。
卓さんに直くんを渡すと可愛いドレスを直くんに見せてくれた。
直くんは可愛いドレスをすっかり気に入ってくれたみたいだ。
これなら可愛いドレスができそうかな。
直くんのドレスは卓さんと昇くんに任せて、私はお義母さんたちと保くんのドレス作りを楽しまないと!
保くんはまだ直くんのドレスを選ぶために来たと思っているから自分が着るドレスを作るって知ったらきっと驚くだろうな。楽しみ!
バレないように必死に我慢していると、部屋の扉が開く音が聞こえた。
「おはようございます」
入ってきたのは、櫻葉家の皆さん。
もちろん征哉くんも一緒。
征哉くんが一花ちゃんと手を繋ぎ、その後ろに櫻葉さんと麻友子さんがいる。
「なおくーん!」
一花ちゃんは直くんの姿を見つけると、征哉くんの手を離しサッと駆け寄ってきた。
焦ったように征哉くんが後を追いかけてくるのが楽しい。
卓さんがそっと腕から下ろすと直くんも嬉しそうに一花ちゃんに近づいた。
「いーちゃ!」
「わぁー! おぼえててくれてたんだね。うれしー!」
「いーちゃ、ちゅき!」
直くんのほうから抱きついていくのも可愛いな。
嫉妬深い征哉くんも直くんには流石に嫉妬はしないみたい。
というか小さな子が抱き合うのってめちゃくちゃ可愛い!
私がサッとスマホを取り出すと、お義母さんたちはもちろんみんなスマホを構えて二人の可愛い姿を写真におさめていた。
「じゃあみんな集まったし、どんなドレスにするか決めましょうか。直くんと一花ちゃん、それに昇くんの服は卓さんたちに任せるね。私たちはドレスを選ばないといけないから。おいで、保くん」
「えっ? ドレスを選ぶ、って直くんのを選ぶんじゃないんですか?」
「いいから、いいから。こっちにおいで」
私の隣でお母さんと二葉さんが手手招きしながらおいで、おいでと声をかける。
保くんは訳もわからずと言った様子で私たちに近づいてきた。
その間、お義母さんが麻友子さんに今日の保くんへのサプライズの話をしているみたい。
「わぁー、面白そう!」
ノリノリの声が聞こえて楽しくなる。
というわけでそれぞれのテーブルに分かれて打ち合わせを始めたのだけど私も保くんも本格的なドレスはあまり馴染みがない。
とりあえずどんなドレスがあるかを一旦見て回ろうということになった。
それで好きなタイプのドレスを見つける。
麻友子さんは今回は親族での出席だから留袖と決まっている。
お義母さんとお母さんは二人で話し合った結果、着物で出席することにしたそうでそれを選ぶみたい。
あの一角に並べられた着物はお母さんたちのためのものみたいだ。
だから今回ドレスを選ぶのは二葉さんと私と保くんの三人。
そのほかに直くんと一花ちゃんの可愛いドレスと、昇くんのタキシードを作ることになっている。
ああ、どんなドレスにしようかな。
ちょっと楽しみになってきた。
<side昇>
とうとう始まった。直くんのドレス作り。
俺のはもうほとんどできているのを俺のサイズに合わせてくれるんだって。
だから考えるのは直くんのドレスだけでいい。
「かわいードレスがいっぱい! なおくん、どれがいいかなー」
直くんといくつか見てみたけど、どれも可愛くて選べない。
「あの……いちかくんのはどんなのにするんですか?」
今日も一花くんと一緒に来ていせいやくんに声をかけてみた。
この人なんかちょっと怖いんだけど、怒ってるわけじゃないよね?
「一花と直くんはフラワーガールをするんだろう? だから、花をモチーフにしたドレスがいいと思っている」
「はなを、もちーふ?」
「ちょっと難しかったか。花を思い起こさせるようなドレス、ということだよ」
花を思い起こさせる……って、そのドレスを見て花みたい! って思えるドレスってことだよな。
それ、可愛いかも!
「じゃあ! おっきなはなびらをドレスにしたらどうですか? あ、あと……なおくん。てんしだから、てんしのはねをせなかにつけたいなー!」
俺の言葉に、せいやくんと、その近くにいたちょっと怖い、直くんをさっき抱っこしていた男の人がすごい勢いで俺を見た。
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