ベビーシッター先でラブラブな家族生活はじまりました

波木真帆

文字の大きさ
196 / 211
番外編

楽しいお買い物

<side碧斗>

今日はずっと楽しみにしていた、りんくんのお洋服を買いに来た。
パパからはあおとのえらんだ服はなんでも買うって言われているけれど、てきとーじゃなくて、ちゃんとりんくんににあう服をえらんで買うのが大切なんだぞって言われた。

それがどういう意味なのか、よくわからなかったけれど、お店に連れて行ってもらってよくわかった。

いろんな色をしていたり、かざりが付いていたり、あったかかったり、ふわふわしていたり、同じようなものに見えるけれど全然違う。

いっぱい並んでいる服の中から、りんくんににあう物をえらぶ。それがお買い物ってことなんだ!

「りんくん。あのコート、あったかそうだよ」

ぼくが声をかけると、すぐ後ろにいるお兄ちゃんがさっとぼくがえらんだコートをとってくれる。
そしてハンガーから外すと、りんくんにわたさずにぼくに渡してくれる。

そしてぼくがりんくんに着せてあげるんだ!

ふわふわの真っ白なコートには長い耳付きの帽子が付いていて、りんくんが着ると、まるであそこにいるウサギさんみたいに見える。ちょっとおっきくてお袖も長いけど、すごく似合ってるな。かわいい。

「りんくん、ウサギさんみたいでかわいーよ。あったかい?」

「うん。すっごくあったかい。りん、このコート。あおとくんとおそろいできたいなー!」

「えっ、りんくんとおそろい?」

そう言ってくれるのは嬉しいけど、このウサギさんみたいなコートはかわいーりんくんだから似合ってる気がする。
ぼくじゃ、ちょっとかわいすぎじゃないかな?

どうしようと思って、ちらっとお兄ちゃんたちをみると、お兄ちゃんは笑顔でうなずいた。

「こちらのコートはいかがでしょう? お色違いのお揃いですよ。真っ白ウサギと茶色のウサギ。どちらも同じウサギさんです」

そういえば、前にはるかちゃんが読んでくれた絵本で、ウサギさんは夏は茶色の毛をしていて、冬になったら白い毛に変わるって書いてあった!

「りんくん。これがいいよ! おそろい!」

ぼくはりんくんによく見えるようにコートを着た。帽子もかぶって長い耳を見せてみる。

「わぁー、あおとくんにすっごく似合ってる! かわいー!」

りんくんは真っ白なもふもふコートを着たまま、その場でぴょんぴょんとジャンプしていて本当にウサギさんみたいだった。

「じゃあ、これにしよう」

「うん!」

「おにーちゃん、これにするね」

お兄ちゃんに頼むと、笑顔でぼくたちのコートを脱がせて「承知いたしました」と言ってくれる。

「りんくん。つぎのふく、えらぼう!」

「うん! こんどはりんがあおとくんのえらんであげるー!」

「やったー!」

りんくんがぼくににあう服をいっぱいえらんでくれる。
いっしょにぼくも、りんくんのかわいい服をえらぶ。

気がついたらいっぱいになっていたけれど、どれもりんくんににあうからいいか。

「少しおやつにしましょうか」

「わぁー! おやつー!」

りんくんと二人でピッタリくっついて座れる椅子に案内してもらって二人で座る。

リンゴジュースとあったかいクッキー。

「りんくん、あーんして」

「あーん。んー! おいしー!」

もぐもぐしているりんくんが今度はリスに見える。
ほんと、かわいー。

「あおとくんもたべてー! あーん」

「あーん。んー! おいしーね」

ぼくが今までに食べたクッキーの中で一番美味しかったのは、誕生日パーティーの時のあのはるかちゃんの焼きたてのクッキーにりんくんが絵を描いてくれたもの。

でも、こうやってりんくんが食べさせてくれるクッキーもすごく美味しい。

りんくんに食べさせてもらえるようになったから、りんくんのおててが治ってよかったな。
でも……全部お世話できるのも本当はすごく楽しかった。なんてこれはりんくんには内緒だ。
感想 548

あなたにおすすめの小説

運命の番は僕に振り向かない

ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。 それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。 オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。 ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。 ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。 ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。 ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。 完結しました!ありがとうございました。

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。

Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。 そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。 そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。 これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。 (1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)

私の弟なのに

あんど もあ
ファンタジー
パン屋の娘マリーゼの恋人は、自警団のリートさん。だけど、リートには超ブラコンの姉ミラがいる。ミラの妨害はエスカレートしてきて……。

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。