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番外編
俺の幸せ
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「それではユウキさま。私はこれで失礼致します。部屋の外に居りますので何かございましたらお声がけくださいませ」
「ああ、ありがとう」
「えっ? エミリーさん、行っちゃうんですか?」
「大丈夫、心配しなくていいよ」
不安そうな空良にそう言いながら、エミリーさんが部屋から出ていくのを見送った。
「寛人さん……僕、まだドレスの着替えが……」
「大丈夫っていっただろう? 俺がやるから問題ない」
「えっ? 寛人さんが?」
「ああ。なんといっても俺が空良のために、デザイナーと一から相談して作ったドレスだ。着替えの仕方も把握済みだよ。それに……」
「それに?」
「空良の着替えを誰にも見せたくないからな。空良の裸を見ていいのは俺だけだろう?」
「――っ!!! 寛人さん……っ」
俺の言葉にびっくりしたのか、顔が赤くなっている。
でもこれが本音なんだ。
たとえどんな理由があったって、空良の裸を他の誰にも見せたりはしない。
どんなに狭量と言われてもそれだけは譲れないんだ。
「あの……僕、ここで裸になるんですか?」
「ああ。だって、そのままではドレスは着られないだろう? 下着だってドレス用を着ないと」
「――っ、そっか……知らなかった……。よかったです、寛人さんがいてくれて……」
「えっ?」
「僕も寛人さんじゃなきゃ嫌です」
「――っ!!」
笑顔でそういってくれた空良を思わず抱きしめてしまった。
エミリーさんが整えてくれた髪型を崩さないようにだけを気をつけて、俺は空良の唇にチュッと甘いキスを贈った。
「ひろ、とさん……」
まだ欲しいと言いたげな空良に、
「夜のお楽しみにしておこう」
というと、可愛らしく顔を染める。
「このままだと本当に押し倒してしまいそうになるから、早く着替えようか」
「もう、寛人さんったら……っ」
空良はおそらく冗談だと思っているだろうが、冗談な訳がない。
息子はいつでも空良の中に挿入りたいと暴れているのを制御するのに必死なのだから。
ドレスの横に置いていた箱を取らせ、開けてごらんと促すと、空良は緊張の面持ちでその箱を開けた。
「わぁっ、綺麗な……布?」
「ふふっ。これがドレス用の下着だよ。ドレスを着ても下着の線が見えない特別なものなんだ」
「へぇ……っ、そんなのがあるんですね」
感心しながら、空良がその布を広げるとほとんど紐だけの布が現れた。
「これ……本当に下着、なんですか?」
「ああ、そうだよ。弓弦くんも理央くんも今頃同じものを穿いているはずだ」
その二人の名前を出すと途端に納得してくれるのだからありがたい。
「ほら、今着ているものを脱ごうか」
空良がゆっくりと洋服に手をかける。
今更ながらこんなに明るい場所で服を脱ぐのが少し恥ずかしくなったようだ。
それでもゆっくりと服を脱いでいく。
あっという間に一糸纏わぬ姿になった空良の裸はまさに絶景。
あれだけ弄って可愛がっているのに、まだピンク色の可愛い色をした乳首も、栄養状態がよくなっても未だ無毛のツルツルとした可愛い股間も、緊張しているのかプルプルと震えている可愛いモノも全てが俺好み。
ああ、これが全て撮影されているのかと思うと思わずにやけてしまいそうになる。
それでも必死に冷静を装って、下着を着せていく。
「空良、足をあげて」
「あ、はい」
空良の前に跪いた俺の眼前に可愛いモノが見える。
その可愛いモノを小さな布で包み込んで隠していく。
丸見えもそそるが、布で隠された中にアレがあると思うだけで興奮する。
まぁ、どちらも空良だから興奮するのだろうが。
「空良、どうだ?」
「なんか、つけてない感じがして、不思議です……」
「ふふっ。ドレスの邪魔にならないからそれでいいんだ」
「そっか……そうですね」
すぐに納得してくれる可愛い空良に、乳首が見えないようにコルセットをつけると、鏡に映るのはどこからどう見ても可愛い姫。
「ああ、空良。これだけでも可愛いな」
「なんか見慣れないから自分じゃないみたいです」
「ふふっ。俺にはいつもの空良と同じくらい可愛く見えるよ」
「寛人さん……」
「さぁ、ドレスを着よう」
可愛い空良を最高の姿にしてやるんだ。
肩の部分がレースになったノースリーブのドレスを着せる。
フリルも何もない本当にシンプルなドレスだが、それが返って空良の可愛らしさを引き立てている。
ああ、やっぱりこのドレスにしてよかった。
「空良、どうだ?」
そう尋ねたけれど、空良からは何も返ってこない。
「空良?」
「ひ、ろとさん……ぼく……」
「どうした?」
「すごく、きれいで……びっくりして……こんなすてきなドレス……きられるなんて……しあわせ、です……」
「そうか。よかった」
空良をそっと抱きしめる。
外に出てこのドレスの仕掛けに気づいたら、どれほど喜んでくれるだろう。
想像するだけで嬉しくなる。
空良……今日、この日を迎えられて、俺は幸せだよ。
「ああ、ありがとう」
「えっ? エミリーさん、行っちゃうんですか?」
「大丈夫、心配しなくていいよ」
不安そうな空良にそう言いながら、エミリーさんが部屋から出ていくのを見送った。
「寛人さん……僕、まだドレスの着替えが……」
「大丈夫っていっただろう? 俺がやるから問題ない」
「えっ? 寛人さんが?」
「ああ。なんといっても俺が空良のために、デザイナーと一から相談して作ったドレスだ。着替えの仕方も把握済みだよ。それに……」
「それに?」
「空良の着替えを誰にも見せたくないからな。空良の裸を見ていいのは俺だけだろう?」
「――っ!!! 寛人さん……っ」
俺の言葉にびっくりしたのか、顔が赤くなっている。
でもこれが本音なんだ。
たとえどんな理由があったって、空良の裸を他の誰にも見せたりはしない。
どんなに狭量と言われてもそれだけは譲れないんだ。
「あの……僕、ここで裸になるんですか?」
「ああ。だって、そのままではドレスは着られないだろう? 下着だってドレス用を着ないと」
「――っ、そっか……知らなかった……。よかったです、寛人さんがいてくれて……」
「えっ?」
「僕も寛人さんじゃなきゃ嫌です」
「――っ!!」
笑顔でそういってくれた空良を思わず抱きしめてしまった。
エミリーさんが整えてくれた髪型を崩さないようにだけを気をつけて、俺は空良の唇にチュッと甘いキスを贈った。
「ひろ、とさん……」
まだ欲しいと言いたげな空良に、
「夜のお楽しみにしておこう」
というと、可愛らしく顔を染める。
「このままだと本当に押し倒してしまいそうになるから、早く着替えようか」
「もう、寛人さんったら……っ」
空良はおそらく冗談だと思っているだろうが、冗談な訳がない。
息子はいつでも空良の中に挿入りたいと暴れているのを制御するのに必死なのだから。
ドレスの横に置いていた箱を取らせ、開けてごらんと促すと、空良は緊張の面持ちでその箱を開けた。
「わぁっ、綺麗な……布?」
「ふふっ。これがドレス用の下着だよ。ドレスを着ても下着の線が見えない特別なものなんだ」
「へぇ……っ、そんなのがあるんですね」
感心しながら、空良がその布を広げるとほとんど紐だけの布が現れた。
「これ……本当に下着、なんですか?」
「ああ、そうだよ。弓弦くんも理央くんも今頃同じものを穿いているはずだ」
その二人の名前を出すと途端に納得してくれるのだからありがたい。
「ほら、今着ているものを脱ごうか」
空良がゆっくりと洋服に手をかける。
今更ながらこんなに明るい場所で服を脱ぐのが少し恥ずかしくなったようだ。
それでもゆっくりと服を脱いでいく。
あっという間に一糸纏わぬ姿になった空良の裸はまさに絶景。
あれだけ弄って可愛がっているのに、まだピンク色の可愛い色をした乳首も、栄養状態がよくなっても未だ無毛のツルツルとした可愛い股間も、緊張しているのかプルプルと震えている可愛いモノも全てが俺好み。
ああ、これが全て撮影されているのかと思うと思わずにやけてしまいそうになる。
それでも必死に冷静を装って、下着を着せていく。
「空良、足をあげて」
「あ、はい」
空良の前に跪いた俺の眼前に可愛いモノが見える。
その可愛いモノを小さな布で包み込んで隠していく。
丸見えもそそるが、布で隠された中にアレがあると思うだけで興奮する。
まぁ、どちらも空良だから興奮するのだろうが。
「空良、どうだ?」
「なんか、つけてない感じがして、不思議です……」
「ふふっ。ドレスの邪魔にならないからそれでいいんだ」
「そっか……そうですね」
すぐに納得してくれる可愛い空良に、乳首が見えないようにコルセットをつけると、鏡に映るのはどこからどう見ても可愛い姫。
「ああ、空良。これだけでも可愛いな」
「なんか見慣れないから自分じゃないみたいです」
「ふふっ。俺にはいつもの空良と同じくらい可愛く見えるよ」
「寛人さん……」
「さぁ、ドレスを着よう」
可愛い空良を最高の姿にしてやるんだ。
肩の部分がレースになったノースリーブのドレスを着せる。
フリルも何もない本当にシンプルなドレスだが、それが返って空良の可愛らしさを引き立てている。
ああ、やっぱりこのドレスにしてよかった。
「空良、どうだ?」
そう尋ねたけれど、空良からは何も返ってこない。
「空良?」
「ひ、ろとさん……ぼく……」
「どうした?」
「すごく、きれいで……びっくりして……こんなすてきなドレス……きられるなんて……しあわせ、です……」
「そうか。よかった」
空良をそっと抱きしめる。
外に出てこのドレスの仕掛けに気づいたら、どれほど喜んでくれるだろう。
想像するだけで嬉しくなる。
空良……今日、この日を迎えられて、俺は幸せだよ。
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