天涯孤独になった僕をイケメン外国人が甘やかしてくれます

波木真帆

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日本旅行編

お礼の品を求めて 1

エヴァンたちとセルジュたちがホテルに篭っている間、ジュールは何をしているんだろう……
そんな感想をいただいて早速書いてみました。
ジュールの大冒険(笑)の始まりです。
最後にどこぞのカップルが出てきますが、ヒントが少ないのでどこのカップルか当たる人は少ないかな?
このカップルだ!と当ててもらえたら嬉しいです。
答えは後編で(笑)

  *   *   *


<sideジュール>

ホテルに歩いて行きたいと仰るユヅルさまのお気持ちを汲んで、旦那さまはジョルジュさまとリュカさまとご一緒にお店を出られた。

『ここからホテルまではすぐですからどうぞご安心を』

旦那さまからホテルに荷物を届けるようにと頼まれたミヅキさまがそう仰ってくださり、私はミヅキさま方とともに一足早くホテルに向かった。

『ジュールさんはこの後のご予定は?』

ミヅキさまのお母上に尋ねられたけれど、正直なところはまだ何も決まっていない。
明日からまた皆さまとご旅行の予定が入ったこともあり、旦那さまもセルジュさまもご伴侶さまとお過ごしになることだろう。これが自宅ならば私の仕事は山のようにあるが、ホテル滞在中、しかもご伴侶さまとお過ごしになっている間は私ができることは何もない。

『せっかくですから初めての日本を楽しんでみようと思います』

『どこかご案内しましょうか?』

ミヅキさまがすぐにそんな声掛けをしてくださる。
アヤシロさまも私のことを気遣ってくださっていたし、本当に旦那さまのご友人はお優しい方ばかりだ。

だが、明日はホッカイドウ。
昨日からユヅルさまとお過ごしになってはしゃいでいらっしゃるリオさまには休息が必要だろう。
これからご自宅で休んでいただかなければ。

『お気遣いありがとうございます。ですが私のことはご心配くださいませんように。たまには一人の時間も楽しいでしょうから』

そう告げると、ミヅキさまは納得してくださったようだ。
ホテルに到着し、旦那さまとセルジュさま、そして私の荷物を部屋に運び入れてもらい、ミヅキさまご家族と別れた。

さて、何をして過ごすとしようか。

そう思った時、私はリオさまから頂いたマフラーのことを思い出した。
そうだ。リオさまに何かお礼の品を……

そう考えたが、旦那さまとミヅキさまはよく似ていらっしゃる。
いくら私からとはいえ、他の男からの贈り物など愛しいお相手に持たせたくはないだろう。

それなら、リオさまが何かお好きな食べ物でも贈ろうか。

リオさまは何かお好きか……

ふっとリオさまを思い浮かべると笑顔でよく見ていらしたのは、ユヅルさまや皆さまとお揃いで購入されたあのマカロンのキーホルダー。

エッフェル塔でピンク色をお手に取っていらした時に、ユヅルさまとお話されていた内容を秀吾さまが私に通訳して教えてくださった。

サクラ味のマカロンがリオさまのお気に入りなのだ、と。

私はすぐに持っていたportableスマートフォンでこの近くにサクラ味のマカロンを購入できる場所がないかを探した。
これはこの旅行に先立ち、旦那さまが用意してくださったものだ。
フランスの生活では使用する機会には恵まれなかったが、探したいものをすぐに見つけてくれるこのアイテムは実に便利だ。日本語で書かれているページもすぐにフランス語に切り替えもできる。

『サクラカフェ……』

その店にはサクラ味のものがいつでも手に入るらしい。

コーヒー店でマカロンが売っているとは想像し難いが、サクラ味で一番最初に出てきた場所なら可能性はあるだろう。
なければまた探せばいい。それもまた楽しいかもしれない。

私はまるで宝探しでもするような気持ちでホテルを出た。

ここから『サクラカフェ』までの道順はスマートフォンが教えてくれるようだ。

タクシーならすぐに連れて行ってもらえそうだが、運転手がフランス語を話せるかわからない。
それなら自力で見つけてみるのも楽しいだろう。

スマートフォン教えてもらいながら地下に入る入り口を見つけ、中に入る。

そこでチケットを購入するようだが、フランス語でなければわからない。

さて、どうしたものか……

すると突然背後から『 May I help you?』と声をかけられた。

その綺麗な発音に思わず『Oui』とフランス語で答え、振り返る。
そこには旦那さまより少し年上と思われる凛々しい男性と、シューゴさまと同じくらいの年齢と思しき綺麗で可愛らしい印象のある男性が二人立っていた。

『フランスの方ですか?』

その流暢な発音に驚き頷く。

すると彼らは笑顔で『何かお困りですか?』ともう一度問いかけてくれた。

『実は、このお店に行きたくてここまできたのですがチケットの買い方がわからなくて……』

スマートフォンの画面を見せながら伝えると、彼らは笑顔を見せた。

『ここならよく知っています。よろしければご案内いたしますよ』

『えっ、ですがこれからのご予定がおありでしょう? 私のことはどうぞお気遣いなく……』

『いえ。私たちもちょうどそこに行こうと思っていたところですから、ぜひ』

彼らが私を気遣ってそう言ってくれていることはわかった、
けれど、彼らの優しさを無下にしたくなくて彼らの申し出を受けることにした。

『それではお願いします』

私の答えに、彼らはすぐに私の分のチケットを買って渡してくれた。

『こちらですよ』

いつもお世話する立場の私が、こうしてお世話になるなどなんとも不思議なものだ。
そう思いながら彼らについて行った。
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