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お散歩に行きたい
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「うわっ! すっごくサクサクしてます!! 美味しいっ!!」
「焼きたてだからな。やはりクロワッサンは焼きたてでなければな」
そのままでもすごく美味しいけれど、これをホットチョコレートに浸して食べるのが贅沢だけど最高に美味しい。
「ふふっ。ユヅル、こっち向いて」
「えっ? んっ!」
エヴァンさんの方に顔を向けた瞬間、ぺろっと唇を舐められる。
「ユヅルの唇についたクロワッサンのかけらとホットチョコレートが最高のご馳走だな」
「もうっ、エヴァンさんったら」
甘い甘いホットチョコレートがさらに甘くなった気がする。
でもこんな時間が最高に幸せだ。
「ほら、ユヅル。果物も食べて」
エヴァンさんが指で摘んだ苺を口に運んでくれる。
甘くて大きな苺は僕の大好物だ。
「ふふっ。美味しい」
「そうか、よかった」
「エヴァンさんも食べて。あ~ん」
「甘くて美味しいな。特にユヅルの指が最高に甘いよ」
「エヴァンさんったら」
「ユヅル……愛しているよ」
果物やホットチョコレートの合間にエヴァンさんの甘いキスが降ってくる。
明るい部屋で裸を掛け布団で隠しながら、エヴァンさんとベッドの上で食べる朝食はいつも以上に幸せで最高の時間だった。
「ふぅー、お腹いっぱい」
「満足したならよかった」
「ねぇ、エヴァンさん。僕……お庭にお散歩に行きたいな」
「体調はまだ万全じゃないだろう? 庭は少し寒いかもしれないぞ」
「エヴァンさんが抱っこしてくれたら大丈夫です」
「――っ、そうか。なら、出かけてみるか。ずっとベッドにいたら、またユヅルを限界まで愛してしまいそうだからな」
これが冗談に聞こえないところがエヴァンさんのすごいところなんだよね。
あのおっきな昂りがすぐに僕を……って、そんなことを想像するだけで身体の奥が疼いてきてしまう。
本当に僕の心も身体もすっかりエヴァンさんのものになってしまったみたいだ。
エヴァンさんがクローゼットを開けると僕たちの服がたくさんかかっている。
すごいな、この洋服たちまで移動してくれたんだ……。
パピーって本当にすごい。
エヴァンさんはそのたくさんの洋服の中から、僕に似合う服とそれから空良くんのお母さんからの贈り物であるコートも出してくれた。
「このモコモコとしたコートはユヅルによく似合っていたな」
「僕もこれ、すごく可愛いと思いました。みんなとお揃いなのも嬉しいです」
そう言って気づいた。
エヴァンさんは、寒い冬を初めて過ごす僕のためにたくさんの防寒具を用意してくれた。
コートは特に長いものから短いものまでその時に合わせたものをいくつも買ってくれて、そのコートたちもここに持ってきているけれど、その中からプレゼントで貰ったコートを出してくれたんだ。
もしかしたら、空良くんも、他の人もお散歩に出てきているかもしれない。
そんな時お揃いだったら、僕は嬉しいなって思うもん。
贈り物であげたものを使ってもらえるって嬉しいもんね。
僕は着替えを済ませて、モコモコのコートと理央くんからの贈り物である手編みの手袋をつけた。
深いグリーンの色味がとても綺麗だ。
とても手編みとは思えない綺麗な仕上がりに改めて驚いてしまう。
頬に当てると柔らかくて気持ちがいい。
それでもあったかい部屋ではコートと手袋の装備は少し暑い。
早く外に出たいな。
エヴァンさんはモコモコになった僕を軽々と抱き上げて、部屋を出た。
「エヴァンさん、重くないですか?」
「ふふっ。モコモコになったから気にしているのか? ユヅルがこれから先どれだけ縦にも横にも大きくなったとしても、私はいつだってユヅルを軽々と抱き上げられる自信があるよ。心配しないでいい」
安心できる腕の中にこれから先もずっといられるんだ。
それが何よりも嬉しい。
「わっ、ちょっと雪が積もってますね」
「ユヅル、寒くないか?」
「エヴァンさんがあったかいから大丈夫です」
ギュッと抱きつくと嬉しそうに笑ってくれる。
こういうのを幸せって言うんだろうな。
「あっ、先客がいたようだな」
「えっ? 先客?」
驚きながらエヴァンさんの視線の先をみると、少し離れた場所に僕たちと同じような格好で散歩している人が見える。
「あれは……理央くんだ! おーいっ、理央くんっ!!」
思いがけず出会ったことが嬉しくて、手を振って声を上げると、理央くんたちも気づいたみたいでこちらに近づいてきてくれた。
「弓弦くんたちもお散歩?」
「うん、ちょっと外の空気が吸いたくなって……」
「ふふっ。僕と同じだ。あっ……それ」
「そうだよ! 理央くんからの贈り物の手袋。これすっごくあったかいね。この色もすっごく綺麗だし僕のお気に入りになったよ」
「――っ、本当? よかった」
心底嬉しそうに、そして安心したような理央くんの表情に手袋をつけてきてよかったって本当に思ったんだ。
「焼きたてだからな。やはりクロワッサンは焼きたてでなければな」
そのままでもすごく美味しいけれど、これをホットチョコレートに浸して食べるのが贅沢だけど最高に美味しい。
「ふふっ。ユヅル、こっち向いて」
「えっ? んっ!」
エヴァンさんの方に顔を向けた瞬間、ぺろっと唇を舐められる。
「ユヅルの唇についたクロワッサンのかけらとホットチョコレートが最高のご馳走だな」
「もうっ、エヴァンさんったら」
甘い甘いホットチョコレートがさらに甘くなった気がする。
でもこんな時間が最高に幸せだ。
「ほら、ユヅル。果物も食べて」
エヴァンさんが指で摘んだ苺を口に運んでくれる。
甘くて大きな苺は僕の大好物だ。
「ふふっ。美味しい」
「そうか、よかった」
「エヴァンさんも食べて。あ~ん」
「甘くて美味しいな。特にユヅルの指が最高に甘いよ」
「エヴァンさんったら」
「ユヅル……愛しているよ」
果物やホットチョコレートの合間にエヴァンさんの甘いキスが降ってくる。
明るい部屋で裸を掛け布団で隠しながら、エヴァンさんとベッドの上で食べる朝食はいつも以上に幸せで最高の時間だった。
「ふぅー、お腹いっぱい」
「満足したならよかった」
「ねぇ、エヴァンさん。僕……お庭にお散歩に行きたいな」
「体調はまだ万全じゃないだろう? 庭は少し寒いかもしれないぞ」
「エヴァンさんが抱っこしてくれたら大丈夫です」
「――っ、そうか。なら、出かけてみるか。ずっとベッドにいたら、またユヅルを限界まで愛してしまいそうだからな」
これが冗談に聞こえないところがエヴァンさんのすごいところなんだよね。
あのおっきな昂りがすぐに僕を……って、そんなことを想像するだけで身体の奥が疼いてきてしまう。
本当に僕の心も身体もすっかりエヴァンさんのものになってしまったみたいだ。
エヴァンさんがクローゼットを開けると僕たちの服がたくさんかかっている。
すごいな、この洋服たちまで移動してくれたんだ……。
パピーって本当にすごい。
エヴァンさんはそのたくさんの洋服の中から、僕に似合う服とそれから空良くんのお母さんからの贈り物であるコートも出してくれた。
「このモコモコとしたコートはユヅルによく似合っていたな」
「僕もこれ、すごく可愛いと思いました。みんなとお揃いなのも嬉しいです」
そう言って気づいた。
エヴァンさんは、寒い冬を初めて過ごす僕のためにたくさんの防寒具を用意してくれた。
コートは特に長いものから短いものまでその時に合わせたものをいくつも買ってくれて、そのコートたちもここに持ってきているけれど、その中からプレゼントで貰ったコートを出してくれたんだ。
もしかしたら、空良くんも、他の人もお散歩に出てきているかもしれない。
そんな時お揃いだったら、僕は嬉しいなって思うもん。
贈り物であげたものを使ってもらえるって嬉しいもんね。
僕は着替えを済ませて、モコモコのコートと理央くんからの贈り物である手編みの手袋をつけた。
深いグリーンの色味がとても綺麗だ。
とても手編みとは思えない綺麗な仕上がりに改めて驚いてしまう。
頬に当てると柔らかくて気持ちがいい。
それでもあったかい部屋ではコートと手袋の装備は少し暑い。
早く外に出たいな。
エヴァンさんはモコモコになった僕を軽々と抱き上げて、部屋を出た。
「エヴァンさん、重くないですか?」
「ふふっ。モコモコになったから気にしているのか? ユヅルがこれから先どれだけ縦にも横にも大きくなったとしても、私はいつだってユヅルを軽々と抱き上げられる自信があるよ。心配しないでいい」
安心できる腕の中にこれから先もずっといられるんだ。
それが何よりも嬉しい。
「わっ、ちょっと雪が積もってますね」
「ユヅル、寒くないか?」
「エヴァンさんがあったかいから大丈夫です」
ギュッと抱きつくと嬉しそうに笑ってくれる。
こういうのを幸せって言うんだろうな。
「あっ、先客がいたようだな」
「えっ? 先客?」
驚きながらエヴァンさんの視線の先をみると、少し離れた場所に僕たちと同じような格好で散歩している人が見える。
「あれは……理央くんだ! おーいっ、理央くんっ!!」
思いがけず出会ったことが嬉しくて、手を振って声を上げると、理央くんたちも気づいたみたいでこちらに近づいてきてくれた。
「弓弦くんたちもお散歩?」
「うん、ちょっと外の空気が吸いたくなって……」
「ふふっ。僕と同じだ。あっ……それ」
「そうだよ! 理央くんからの贈り物の手袋。これすっごくあったかいね。この色もすっごく綺麗だし僕のお気に入りになったよ」
「――っ、本当? よかった」
心底嬉しそうに、そして安心したような理央くんの表情に手袋をつけてきてよかったって本当に思ったんだ。
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