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番外編
最高のご褒美 後編 <sideアシュリー>
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「アシュリーさま。お食事のご用意ができました」
「そうか。ありがとう」
レイを抱っこしてダイニングルームに向かおうと思ったら、
「今日のお食事はこちらのお部屋にご用意いたします」
と言われ、部屋のテーブルに次々と料理が運ばれる。
「なんだ、いつもウィリアムたちは部屋で食事をしているのか?」
「いいえ。いつもは旦那さまとダイニングルームでお食事を摂られますが、ルカさまが少しお疲れになっていらっしゃいましたのでお部屋にご準備しております」
「ルカが? 大丈夫なのか?」
「はい。最近はミルクをおあげになると一気にお疲れになるようですが、少し休まれますと回復なさいますのでご安心くださいませ」
「そうか。二人とも大きくなってきているからミルクの量も増えて、ルカのの小さな身体ではすぐに体力を消耗してしまうのだろうな」
「はい。ですから、先ほどジョージ医師とお話し合いをなさって、ルカさまの授乳は日に一度だけにして、他は人工ミルクをお与えになるようになさったようです。というわけで、アシュリーさまのお食事を終えられた後で構いませんので、レイさまにミルクをお与えいただけますか?」
「私がレイにミルクを? それは願ったり叶ったりだ。私に任せてくれ」
レイに授乳したいと思っていた願いがこうも早く叶うとは……。
本当に今日は何もかもが私のために動いているようだ。
大きなテーブルにたくさんの料理が並び、途端にいい匂いが漂ってくる。
騎士団の訓練帰りで最高潮に腹を空かせていた私の食欲を一気に唆る。
「レイさまは私が見ておりますので、どうぞお召し上がりください」
「ああ、ありがとう」
椅子に座り、フォークとナイフを手にした途端、レイの泣き声が響き渡る。
セスが一生懸命あやしてくれているがどうも泣き止まない様子だ。
「セス、私が抱っこしよう」
「ですが……」
「レイを抱っこしたままでも食事くらいできる。今日は私が世話を任されたのだから気にしなくていいよ」
「はい。それではお願いいたします」
セスからレイを受け取ると、途端に泣き声がやむ。
それどころか
「だぁっ、だぁっ」
と可愛らしい声まであげてくれる。
「レイさまはアシュリーさまの腕の中におられる時が一番嬉しそうでございますね」
「ははっ。そうだろう」
羽のように軽いレイを抱っこしながら、目の前の食事を全て平らげる。
騎士団で訓練を積んでいる私にとっては何の苦労もない。
レイは私が食事をとっている間、ただ嬉しそうに眺めてくれていた。
「さぁ、次はレイの番だな。私がミルクを飲ませよう」
すぐに人肌に温められたミルクが用意される。
私はソファーに座って、レイにミルクをあげ始めた。
「うんくっ、うんくっ、うんくっ」
小さな唇を一生懸命動かしてミルクを飲む姿がたまらなく可愛い。
ああ、この姿を見られるとは……なんという幸せだろう。
あっという間に飲み干したレイを縦抱きにして背中をトントンと叩くと
「けぽっ」
と可愛らしいゲップが聞こえる。
「レイ、上手にできたな」
「あぶっ、あぶっ」
可愛らしい笑顔を見せてくれるレイを優しく腕の中に抱きしめながら、しばらくのんびりと過ごしているとセスがやってきて、レイをそろそろ風呂に入れて欲しいと言ってくる。
そうか、風呂か。
てっきりいつものようにレイ専用の小さな風呂に入れるのかと思っていたが、
「アシュリーさまもご一緒にお入りください」
と言われて一瞬驚く。
決して風呂の中に落としたりすることはしないからそこは心配していないが、一緒に入るのは少し気が引ける。
いや、決してこんな赤子相手に興奮するわけではない。
ただ照れるだけだ。
それでも一緒に入れるのなら、そのチャンスを捨てる気などさらさらない。
セスに風呂の準備が整ったと言われ脱衣所の中に入ると、レイを寝かせておくための小さなベッドもある。
そこにレイを寝かせ、急いで自分の服を脱ぐ。
そして、レイの服を脱がせ優しく抱き抱えると、
「――っ!!」
いつもとは全く違う、レイの温もりを肌から直接感じて少しドキドキする。
心なしかレイもいつもより嬉しそうに見える。
レイのためのシャンプーとボディーソープで優しく身体を洗い流す。
私の小指ほどしかない小さな果実も優しく洗ってやると、レイは嬉しそうに足をばたつかせた。
レイを片手に抱いたまま、急いで自分の髪と身体を洗い流す。
その間、レイの視線が私の身体を見つめていたような気がしたが、物珍しいと思ってみているのだろう。
ウィリアムともこんなふうに一緒に入っているのかと思うと少し腹立たしくもあるが、あいつは父親なのだから仕方がないと言い聞かせる。
まだ今は許してやろう。
そう、せめて3歳まではな。
あっという間に身体を洗い終え、レイを抱きかかえたまま湯船につかる。
普段私が入る風呂より随分とぬるいが、これはレイ仕様なのだろう。
「どうだ? レイ、気持ちいいか?」
「だぁっ、だぁっ」
嬉しそうな声をあげるレイをみているだけで癒される。
しばらく湯に浸かっていると、レイの頬が赤くなってきた。
そろそろ出たほうが良さそうだ。
脱衣所に戻り、ふわふわのおくるみでレイを包んでから小さなベッドに寝かせておく。
急いで自分の身体を拭き、用意してあった夜着を羽織ってレイの元に戻ると、唇をチュッチュと動かしているのが見える。
ああ、これは喉が渇いているようだ。
風呂上がりには水分を取らせるようにとジョージ医師から何度も言われていたから覚えている。
私はレイをおくるみに包んだまま、急いでリビングに戻るときちんとミルクが用意してあった。
ああ、さすがだな。
セスは。
二度目の授乳は先ほどよりも手慣れた気がした。
美味しそうに飲み干すレイを見つめながら、また可愛らしいゲップの音を聞く。
育児というのはなんとも同じことの繰り返しだが、そこには毎回小さな成長が感じられる。
その小さな成長を自分で見つけるのも楽しい。
用意されていた着替えをレイに着せ、眠そうなレイをベッドに連れて行く。
風呂上がりでいつもより温かなレイを抱きしめながら、レイが眠りに落ちて行くまで子守唄を歌ってやる。
私が子守唄など歌っていることは誰も知らない、私とレイだけの秘密だ。
レイがストンと夢の世界に落ちてすぐに私も眠りに落ちていく。
――あーたん、こっち~っ!!
レイ、そんなに走ったら危ないぞっ!
だいじょうぶ。あーたんもはやくきてぇ~! わぁーっ!!
レイっ!!
ふぇっ……うっ……
もう大丈夫、怖くなかっただろう?
おみずにおちるとおもった……
大丈夫。私がそんなこと絶対にさせないよ。
あーたん、だいすきっ!
ああ、私もレイが大好きだよ。
ねぇ、あーたん。れいは、いつになったらあーたんのおよめさんになれる?
もうすぐだよ。
むーっ、あーたんはいつももうすぐばっかり。
ここまで待ったんだ。私にとってはもうすぐだよ。
じゃあ、あーたんっ。ちゅーしよう。
レイっ、それは……っ。んんっ!!!
息苦しさに目を覚ますと、目の前にレイがいた。
しかも眠ったまま嬉しそうに私の唇をちゅっちゅと吸っている。
どうやらお腹が空いて、私の唇を間違えて吸っていたのだろう。
だからあんな夢を見たのか……。
図らずともレイと初めてのキスをしてしまったようだが、これは私の心の中だけに留めておこう。
レイとの初めてのキスはもっと素敵な場所のほうが喜ぶだろうからな。
そう思っていたのだが数年後、この時のキスがわざとだよとレイに言われて、私の人生最大の驚きの声を出してしまうのだが……この時の私はまだ何も知らない。
「そうか。ありがとう」
レイを抱っこしてダイニングルームに向かおうと思ったら、
「今日のお食事はこちらのお部屋にご用意いたします」
と言われ、部屋のテーブルに次々と料理が運ばれる。
「なんだ、いつもウィリアムたちは部屋で食事をしているのか?」
「いいえ。いつもは旦那さまとダイニングルームでお食事を摂られますが、ルカさまが少しお疲れになっていらっしゃいましたのでお部屋にご準備しております」
「ルカが? 大丈夫なのか?」
「はい。最近はミルクをおあげになると一気にお疲れになるようですが、少し休まれますと回復なさいますのでご安心くださいませ」
「そうか。二人とも大きくなってきているからミルクの量も増えて、ルカのの小さな身体ではすぐに体力を消耗してしまうのだろうな」
「はい。ですから、先ほどジョージ医師とお話し合いをなさって、ルカさまの授乳は日に一度だけにして、他は人工ミルクをお与えになるようになさったようです。というわけで、アシュリーさまのお食事を終えられた後で構いませんので、レイさまにミルクをお与えいただけますか?」
「私がレイにミルクを? それは願ったり叶ったりだ。私に任せてくれ」
レイに授乳したいと思っていた願いがこうも早く叶うとは……。
本当に今日は何もかもが私のために動いているようだ。
大きなテーブルにたくさんの料理が並び、途端にいい匂いが漂ってくる。
騎士団の訓練帰りで最高潮に腹を空かせていた私の食欲を一気に唆る。
「レイさまは私が見ておりますので、どうぞお召し上がりください」
「ああ、ありがとう」
椅子に座り、フォークとナイフを手にした途端、レイの泣き声が響き渡る。
セスが一生懸命あやしてくれているがどうも泣き止まない様子だ。
「セス、私が抱っこしよう」
「ですが……」
「レイを抱っこしたままでも食事くらいできる。今日は私が世話を任されたのだから気にしなくていいよ」
「はい。それではお願いいたします」
セスからレイを受け取ると、途端に泣き声がやむ。
それどころか
「だぁっ、だぁっ」
と可愛らしい声まであげてくれる。
「レイさまはアシュリーさまの腕の中におられる時が一番嬉しそうでございますね」
「ははっ。そうだろう」
羽のように軽いレイを抱っこしながら、目の前の食事を全て平らげる。
騎士団で訓練を積んでいる私にとっては何の苦労もない。
レイは私が食事をとっている間、ただ嬉しそうに眺めてくれていた。
「さぁ、次はレイの番だな。私がミルクを飲ませよう」
すぐに人肌に温められたミルクが用意される。
私はソファーに座って、レイにミルクをあげ始めた。
「うんくっ、うんくっ、うんくっ」
小さな唇を一生懸命動かしてミルクを飲む姿がたまらなく可愛い。
ああ、この姿を見られるとは……なんという幸せだろう。
あっという間に飲み干したレイを縦抱きにして背中をトントンと叩くと
「けぽっ」
と可愛らしいゲップが聞こえる。
「レイ、上手にできたな」
「あぶっ、あぶっ」
可愛らしい笑顔を見せてくれるレイを優しく腕の中に抱きしめながら、しばらくのんびりと過ごしているとセスがやってきて、レイをそろそろ風呂に入れて欲しいと言ってくる。
そうか、風呂か。
てっきりいつものようにレイ専用の小さな風呂に入れるのかと思っていたが、
「アシュリーさまもご一緒にお入りください」
と言われて一瞬驚く。
決して風呂の中に落としたりすることはしないからそこは心配していないが、一緒に入るのは少し気が引ける。
いや、決してこんな赤子相手に興奮するわけではない。
ただ照れるだけだ。
それでも一緒に入れるのなら、そのチャンスを捨てる気などさらさらない。
セスに風呂の準備が整ったと言われ脱衣所の中に入ると、レイを寝かせておくための小さなベッドもある。
そこにレイを寝かせ、急いで自分の服を脱ぐ。
そして、レイの服を脱がせ優しく抱き抱えると、
「――っ!!」
いつもとは全く違う、レイの温もりを肌から直接感じて少しドキドキする。
心なしかレイもいつもより嬉しそうに見える。
レイのためのシャンプーとボディーソープで優しく身体を洗い流す。
私の小指ほどしかない小さな果実も優しく洗ってやると、レイは嬉しそうに足をばたつかせた。
レイを片手に抱いたまま、急いで自分の髪と身体を洗い流す。
その間、レイの視線が私の身体を見つめていたような気がしたが、物珍しいと思ってみているのだろう。
ウィリアムともこんなふうに一緒に入っているのかと思うと少し腹立たしくもあるが、あいつは父親なのだから仕方がないと言い聞かせる。
まだ今は許してやろう。
そう、せめて3歳まではな。
あっという間に身体を洗い終え、レイを抱きかかえたまま湯船につかる。
普段私が入る風呂より随分とぬるいが、これはレイ仕様なのだろう。
「どうだ? レイ、気持ちいいか?」
「だぁっ、だぁっ」
嬉しそうな声をあげるレイをみているだけで癒される。
しばらく湯に浸かっていると、レイの頬が赤くなってきた。
そろそろ出たほうが良さそうだ。
脱衣所に戻り、ふわふわのおくるみでレイを包んでから小さなベッドに寝かせておく。
急いで自分の身体を拭き、用意してあった夜着を羽織ってレイの元に戻ると、唇をチュッチュと動かしているのが見える。
ああ、これは喉が渇いているようだ。
風呂上がりには水分を取らせるようにとジョージ医師から何度も言われていたから覚えている。
私はレイをおくるみに包んだまま、急いでリビングに戻るときちんとミルクが用意してあった。
ああ、さすがだな。
セスは。
二度目の授乳は先ほどよりも手慣れた気がした。
美味しそうに飲み干すレイを見つめながら、また可愛らしいゲップの音を聞く。
育児というのはなんとも同じことの繰り返しだが、そこには毎回小さな成長が感じられる。
その小さな成長を自分で見つけるのも楽しい。
用意されていた着替えをレイに着せ、眠そうなレイをベッドに連れて行く。
風呂上がりでいつもより温かなレイを抱きしめながら、レイが眠りに落ちて行くまで子守唄を歌ってやる。
私が子守唄など歌っていることは誰も知らない、私とレイだけの秘密だ。
レイがストンと夢の世界に落ちてすぐに私も眠りに落ちていく。
――あーたん、こっち~っ!!
レイ、そんなに走ったら危ないぞっ!
だいじょうぶ。あーたんもはやくきてぇ~! わぁーっ!!
レイっ!!
ふぇっ……うっ……
もう大丈夫、怖くなかっただろう?
おみずにおちるとおもった……
大丈夫。私がそんなこと絶対にさせないよ。
あーたん、だいすきっ!
ああ、私もレイが大好きだよ。
ねぇ、あーたん。れいは、いつになったらあーたんのおよめさんになれる?
もうすぐだよ。
むーっ、あーたんはいつももうすぐばっかり。
ここまで待ったんだ。私にとってはもうすぐだよ。
じゃあ、あーたんっ。ちゅーしよう。
レイっ、それは……っ。んんっ!!!
息苦しさに目を覚ますと、目の前にレイがいた。
しかも眠ったまま嬉しそうに私の唇をちゅっちゅと吸っている。
どうやらお腹が空いて、私の唇を間違えて吸っていたのだろう。
だからあんな夢を見たのか……。
図らずともレイと初めてのキスをしてしまったようだが、これは私の心の中だけに留めておこう。
レイとの初めてのキスはもっと素敵な場所のほうが喜ぶだろうからな。
そう思っていたのだが数年後、この時のキスがわざとだよとレイに言われて、私の人生最大の驚きの声を出してしまうのだが……この時の私はまだ何も知らない。
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