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友人からのメッセージ
<部下のことで相談したいことがある。その時渡したいものもあるから受け取って欲しい>
数日前、友人からそんなメッセージを受けた。
高校時代、彼とは同じクラスだった。
特別仲が良かったわけではないが、悪かったわけでもない。
同じクラスで、同じ大学を志望し、顔を合わせれば話をする。
それくらいの仲だった。
というか、彼のことは私も含めてクラスのほとんどが一目おいていたように思う。
なぜなら、彼は高校入試の成績が二位だったから。
そして、長い歴史の中で三本の指に入る頭脳を持つ首席の男子生徒と非常に仲が良かったからというのが大きな理由だろう。
優秀な二人しか分かり合えないような雰囲気を纏っていて、クラスメイトとはいえおいそれと話しかけられなかった。
だから私はいつも二人を雲の上の存在として見るだけだった。
そして、私たちは高校を卒業後、揃って同じ大学に進んだ。
国立桜城大学。
子どもの時から漠然と医者になりたいと思っていた夢を叶えるため、私は医学部に入った。
友人は法学部。そして、首席の彼は私と同じ医学部に入学した。
同じ医学部に入ったものの、偏差値八十以上を誇る儁秀高校を首席で入学し、そのまま卒業まで首席であり続けた彼は、異次元の頭脳をここでも見せつけた。
医学部の授業を完璧にこなしながら、独学で司法試験の勉強をし、同時期に入学した法学部の学生がまだ誰も合格を果たしていない時期に司法試験に見事合格した。しかも満点だったというのだから、同じ人間とは思えない。
そんな異次元の頭脳を持つ彼に私も触発された。
なんせあれだけ優秀な人と一緒に勉強できる機会なんて、これから先どれだけあるかわからない。
必死に彼に食らいつこうと頑張っている間に、私は大学を卒業し無事に医師となった。
それでもまだまだ肩を並べられるほどの実力には達していない。
私は自分の実力をさらに向上するために、日本を出て海外の名だたる病院に勤めて必死に勉強した。
そしてようやく自分が医師を一生の仕事としてやれるという自信をつけ、帰国した。
帰国した私を雇い入れてくれたのは、貴船コンツェルンが創設した聖ラグエル病院。
そこで内科医として勤務することになった。
医学部で誰よりも優秀だった首席の彼、成瀬は医学部を卒業後、二年間の臨床研修を終え、一年間の司法修習を経て、現在は弁護士として働いていると聞いた。
てっきり桜城大学病院でものすごい医師になっているのかと思ったが、まさかの弁護士。
だが、聞くところによると弁護士として働き出してから一度も裁判で負けたことがないというのだから、天職だったのだろう。
いや、成瀬の場合は医師になっていても天職だっただろうが。
どちらを選んでもすごい実績を積み上げたことに変わりはないだろう。
成瀬と同級生で同じ時期に一緒に勉強できたことは私にとって大いなる財産になったことは間違いない。
私は内科医として自分の仕事に誇りを持ってやっていたが、ある時そこにやってきたのが次点の彼の真壁だった。
法学部に進んだ彼は弁護士の道には進まず、警察官僚になったと聞いていた。
聖ラグエル病院は警視庁から近い場所にあり、彼は一年に一度の健診でうちの病院を訪れていたのだ。
その偶然の出会いがきっかけで、私たちは月に一度くらいの頻度で飲みに行く仲になった。
警察官と医者の私たちは、お互いに守秘義務を持つ仕事のため、話題はもっぱら高校時代の話や休日の過ごし方などがメインだった。だが、私は真壁の口から語られる成瀬の話が楽しくてたまらなかった。
なぜなら、あの成瀬に恋人がいると聞いたから。
あの勉強と自分のことにしか興味がなさそうな成瀬に恋人ができたというのが最初は信じられなかった。
真壁の口から語られる成瀬の姿が私の知っている成瀬の姿とちっとも合致しない。
だが、それが本当だと分かったのは、真壁が音声を聴かせてくれたから。
成瀬は独占欲が強く驚くほど狭量だと真壁が話していたから声だけだったが、恋人にかける成瀬の声があまりにも甘くて優しかった。この声を聞けば真壁の話を信じざるを得なかった。
その日以来、真壁と会うたびに成瀬と恋人の幸せそうな話を聞くのが恒例になっていた。
そして、そのあとは決まって、私たちにもいつか愛しい相手が見つかるだろうかという真壁の言葉が出る。
あの成瀬にも運命の出会いがあったんだ。
だから絶対にないとはいえないが、運命の出会いがそんなにごろごろと転がっているとも思えない。
「まぁ、気長に待つしかないんじゃないか」
「そうだな。焦っても意味がないか」
そんな言葉で私たちの飲み会はいつも締めくくられた。
真壁から部下のことで相談したいことがあるとメッセージが送られてきたのは、そんな日々を過ごしていた時のことだった。
つい先日二人で飲んだばかりだから珍しく間隔が早いなと思っていただけにメッセージを見て納得した。
いつもの飲みの誘いじゃない。部下も一緒か。
私を頼ってくるということは、何かしら身体に異常があるのか。
だがそれなら病院に来てもらったほうがより精密な検査ができる。
そのことを考えれば身体の異常ではなく、医師として話を聞いて欲しいだけなのか。
メッセージの様子では急を要する感じでもなかったが、気になることはさっさと片付けておきたい。
早く終われる日を友人に伝えるとすぐにその日に集まることになった。
友人の指定場所は、うちの病院の最寄り駅。
私は車通勤だが車で迎えに来てくれると言っていたから、自分の車を駅近くの立体駐車場に止めた。
明日は休みだし、話を聞きながらゆっくりと酒でも飲もうか。
部下とはいえ、真壁が私との飲みに他人を連れてくるのは初めてだ。
相談を聞きつつ、仕事中の真壁の様子でも聞いてみようか。
いつもはクールな印象を与えている真壁の少し変わったところが聞けるかもしれない。
いや、あいつのことだから仕事場では私といる時以上に砕けた様子にはならないだろう。
いずれにしても、いつもと違う飲みになるに違いない。
明日は休みだから帰りは代行か、イリゼホテルに泊まるのもいいか。
なんて考えながら仕事を終え、待ち合わせ場所に向かった。
数年前、駅前にわかりやすいモニュメントができたことから、ここは待ち合わせる人が大幅に増えた。
私は植栽の近くのベンチに腰を下ろし、友人が来るのを待った。
もうすぐ約束の時間になるだろう。
ポケットからスマホを取り出してみると、約束の時間にはまだ少し早かったがメッセージが一件入っていた。
少し嫌な予感を感じつつ、メッセージを開くと相手は今日会うはずの真壁からだ。
<悪い。仕事が忙しくて行けなくなった。部下だけ行かせるから相談にのってやってくれ>
そんなメッセージが来たが、よほど急いでいたのだろう。
部下の名前も写真も送られてきていない。
これでどうやってあいつの部下と合流すればいいのか。
いつもは優秀なくせに忙しいとこうだ。
もしかしたら部下には私の名前か写真を見せているかもしれない。
それを期待してしばらくそのベンチで待つことにした。
二人で飲みの日時を設定しても、医師と警察官である私たちはお互いにこうして緊急の仕事が入ることも多い。
私が真壁以外の友人を飲みに誘わないのもこういう理由だ。
ドタキャンしても真壁ならお互いさまで納得してくれる。
そんな安心感が私たちの飲み会を支えていたのだと思う。
今回、真壁が来られないのは残念だが、職業柄人と話すのは苦手ではない。
しかも相談事があるなら真壁がいなくても困ることはないだろう。
明日は休みだし、のんびりとおおらかな気持ちで待っていようか。
そうして私は電子書籍のアプリを開いた。
本を開いているとスマホの音に気が付かないと困るが、スマホで本を読んでいれば通知が来たらすぐにわかる。
待ち合わせにはぴったりのものだ。
先日出たばかりの医療系の雑誌を読んでいるとスマホに小さな影が落ちた。
顔を上げると、そこには小柄で華奢な男性。
見た目には高校生くらいにしか見えないがこの男性があいつの部下なのか?
スーツではないのが気になるが、真壁も時々着替えてからくる時があるし、私もカジュアルなジャケットを羽織っただけでラフな格好だから真壁があまり堅苦しくないほうがいいとでも助言したのかもしれない。
私服になると途端に若く見える人もいるからと自分に言い聞かせた。
「あ……」
「あの! タク、さんですか?」
声をかけようとしたタイミングで、あちらから声をかけられ一瞬戸惑った。
あいつ、私のことをそんな呼び方で教えているのか?
そんな呼び方、真壁からは一度も呼ばれたことがないが、きっとからかっているのだろう。
真面目で堅物だが意外とそんなところがあるのだと笑ってしまう。
「ああ、そうだよ。君は約束の……」
「は、はい! そうです! 今日はよろしくお願いします!」
ほんのりと頬を染め、ペコっと挨拶をするのがなんとも可愛い。
あいつの部下とは思えない可愛らしい青年に思わず顔を綻ばせながら笑顔で返した。
数日前、友人からそんなメッセージを受けた。
高校時代、彼とは同じクラスだった。
特別仲が良かったわけではないが、悪かったわけでもない。
同じクラスで、同じ大学を志望し、顔を合わせれば話をする。
それくらいの仲だった。
というか、彼のことは私も含めてクラスのほとんどが一目おいていたように思う。
なぜなら、彼は高校入試の成績が二位だったから。
そして、長い歴史の中で三本の指に入る頭脳を持つ首席の男子生徒と非常に仲が良かったからというのが大きな理由だろう。
優秀な二人しか分かり合えないような雰囲気を纏っていて、クラスメイトとはいえおいそれと話しかけられなかった。
だから私はいつも二人を雲の上の存在として見るだけだった。
そして、私たちは高校を卒業後、揃って同じ大学に進んだ。
国立桜城大学。
子どもの時から漠然と医者になりたいと思っていた夢を叶えるため、私は医学部に入った。
友人は法学部。そして、首席の彼は私と同じ医学部に入学した。
同じ医学部に入ったものの、偏差値八十以上を誇る儁秀高校を首席で入学し、そのまま卒業まで首席であり続けた彼は、異次元の頭脳をここでも見せつけた。
医学部の授業を完璧にこなしながら、独学で司法試験の勉強をし、同時期に入学した法学部の学生がまだ誰も合格を果たしていない時期に司法試験に見事合格した。しかも満点だったというのだから、同じ人間とは思えない。
そんな異次元の頭脳を持つ彼に私も触発された。
なんせあれだけ優秀な人と一緒に勉強できる機会なんて、これから先どれだけあるかわからない。
必死に彼に食らいつこうと頑張っている間に、私は大学を卒業し無事に医師となった。
それでもまだまだ肩を並べられるほどの実力には達していない。
私は自分の実力をさらに向上するために、日本を出て海外の名だたる病院に勤めて必死に勉強した。
そしてようやく自分が医師を一生の仕事としてやれるという自信をつけ、帰国した。
帰国した私を雇い入れてくれたのは、貴船コンツェルンが創設した聖ラグエル病院。
そこで内科医として勤務することになった。
医学部で誰よりも優秀だった首席の彼、成瀬は医学部を卒業後、二年間の臨床研修を終え、一年間の司法修習を経て、現在は弁護士として働いていると聞いた。
てっきり桜城大学病院でものすごい医師になっているのかと思ったが、まさかの弁護士。
だが、聞くところによると弁護士として働き出してから一度も裁判で負けたことがないというのだから、天職だったのだろう。
いや、成瀬の場合は医師になっていても天職だっただろうが。
どちらを選んでもすごい実績を積み上げたことに変わりはないだろう。
成瀬と同級生で同じ時期に一緒に勉強できたことは私にとって大いなる財産になったことは間違いない。
私は内科医として自分の仕事に誇りを持ってやっていたが、ある時そこにやってきたのが次点の彼の真壁だった。
法学部に進んだ彼は弁護士の道には進まず、警察官僚になったと聞いていた。
聖ラグエル病院は警視庁から近い場所にあり、彼は一年に一度の健診でうちの病院を訪れていたのだ。
その偶然の出会いがきっかけで、私たちは月に一度くらいの頻度で飲みに行く仲になった。
警察官と医者の私たちは、お互いに守秘義務を持つ仕事のため、話題はもっぱら高校時代の話や休日の過ごし方などがメインだった。だが、私は真壁の口から語られる成瀬の話が楽しくてたまらなかった。
なぜなら、あの成瀬に恋人がいると聞いたから。
あの勉強と自分のことにしか興味がなさそうな成瀬に恋人ができたというのが最初は信じられなかった。
真壁の口から語られる成瀬の姿が私の知っている成瀬の姿とちっとも合致しない。
だが、それが本当だと分かったのは、真壁が音声を聴かせてくれたから。
成瀬は独占欲が強く驚くほど狭量だと真壁が話していたから声だけだったが、恋人にかける成瀬の声があまりにも甘くて優しかった。この声を聞けば真壁の話を信じざるを得なかった。
その日以来、真壁と会うたびに成瀬と恋人の幸せそうな話を聞くのが恒例になっていた。
そして、そのあとは決まって、私たちにもいつか愛しい相手が見つかるだろうかという真壁の言葉が出る。
あの成瀬にも運命の出会いがあったんだ。
だから絶対にないとはいえないが、運命の出会いがそんなにごろごろと転がっているとも思えない。
「まぁ、気長に待つしかないんじゃないか」
「そうだな。焦っても意味がないか」
そんな言葉で私たちの飲み会はいつも締めくくられた。
真壁から部下のことで相談したいことがあるとメッセージが送られてきたのは、そんな日々を過ごしていた時のことだった。
つい先日二人で飲んだばかりだから珍しく間隔が早いなと思っていただけにメッセージを見て納得した。
いつもの飲みの誘いじゃない。部下も一緒か。
私を頼ってくるということは、何かしら身体に異常があるのか。
だがそれなら病院に来てもらったほうがより精密な検査ができる。
そのことを考えれば身体の異常ではなく、医師として話を聞いて欲しいだけなのか。
メッセージの様子では急を要する感じでもなかったが、気になることはさっさと片付けておきたい。
早く終われる日を友人に伝えるとすぐにその日に集まることになった。
友人の指定場所は、うちの病院の最寄り駅。
私は車通勤だが車で迎えに来てくれると言っていたから、自分の車を駅近くの立体駐車場に止めた。
明日は休みだし、話を聞きながらゆっくりと酒でも飲もうか。
部下とはいえ、真壁が私との飲みに他人を連れてくるのは初めてだ。
相談を聞きつつ、仕事中の真壁の様子でも聞いてみようか。
いつもはクールな印象を与えている真壁の少し変わったところが聞けるかもしれない。
いや、あいつのことだから仕事場では私といる時以上に砕けた様子にはならないだろう。
いずれにしても、いつもと違う飲みになるに違いない。
明日は休みだから帰りは代行か、イリゼホテルに泊まるのもいいか。
なんて考えながら仕事を終え、待ち合わせ場所に向かった。
数年前、駅前にわかりやすいモニュメントができたことから、ここは待ち合わせる人が大幅に増えた。
私は植栽の近くのベンチに腰を下ろし、友人が来るのを待った。
もうすぐ約束の時間になるだろう。
ポケットからスマホを取り出してみると、約束の時間にはまだ少し早かったがメッセージが一件入っていた。
少し嫌な予感を感じつつ、メッセージを開くと相手は今日会うはずの真壁からだ。
<悪い。仕事が忙しくて行けなくなった。部下だけ行かせるから相談にのってやってくれ>
そんなメッセージが来たが、よほど急いでいたのだろう。
部下の名前も写真も送られてきていない。
これでどうやってあいつの部下と合流すればいいのか。
いつもは優秀なくせに忙しいとこうだ。
もしかしたら部下には私の名前か写真を見せているかもしれない。
それを期待してしばらくそのベンチで待つことにした。
二人で飲みの日時を設定しても、医師と警察官である私たちはお互いにこうして緊急の仕事が入ることも多い。
私が真壁以外の友人を飲みに誘わないのもこういう理由だ。
ドタキャンしても真壁ならお互いさまで納得してくれる。
そんな安心感が私たちの飲み会を支えていたのだと思う。
今回、真壁が来られないのは残念だが、職業柄人と話すのは苦手ではない。
しかも相談事があるなら真壁がいなくても困ることはないだろう。
明日は休みだし、のんびりとおおらかな気持ちで待っていようか。
そうして私は電子書籍のアプリを開いた。
本を開いているとスマホの音に気が付かないと困るが、スマホで本を読んでいれば通知が来たらすぐにわかる。
待ち合わせにはぴったりのものだ。
先日出たばかりの医療系の雑誌を読んでいるとスマホに小さな影が落ちた。
顔を上げると、そこには小柄で華奢な男性。
見た目には高校生くらいにしか見えないがこの男性があいつの部下なのか?
スーツではないのが気になるが、真壁も時々着替えてからくる時があるし、私もカジュアルなジャケットを羽織っただけでラフな格好だから真壁があまり堅苦しくないほうがいいとでも助言したのかもしれない。
私服になると途端に若く見える人もいるからと自分に言い聞かせた。
「あ……」
「あの! タク、さんですか?」
声をかけようとしたタイミングで、あちらから声をかけられ一瞬戸惑った。
あいつ、私のことをそんな呼び方で教えているのか?
そんな呼び方、真壁からは一度も呼ばれたことがないが、きっとからかっているのだろう。
真面目で堅物だが意外とそんなところがあるのだと笑ってしまう。
「ああ、そうだよ。君は約束の……」
「は、はい! そうです! 今日はよろしくお願いします!」
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