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タツオミとの再会
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<sideクリス>
ようやく処理を終えて安堵のため息を漏らした瞬間、部屋の扉が叩かれ
「――っ!!!」
驚きのあまり声をあげそうになってしまった。
必死に堪えたつもりだったが、
「んっ、うーん」
とトモキが身動ぎ、目を覚ましてしまったようだ。
「悪い、起こしたか?」
トモキは顔を横に振りながら、
「なんだか頭がスッキリしてます。クリスさんがいたから熟睡できたのかも……」
と嬉しいことを言ってくれる。
けれど、
「あれ? なんだかいい匂いがします。なんだろう?」
そう言って自分の手の匂いを嗅ぎ始めた時は、ドキッとしてしまった。
まさか、私の愚行に気づいたのではないか……?
「ね、寝ている間に少し風呂に入れたからそのせいだろう」
「あ、そうなんですね。確かにさっぱりしてるかも」
素直なトモキは私の必死の誤魔化しを納得してくれた。
トモキが私の蜜を舐めている間に風呂場から持ってきた濡れタオルで身体を清めておいて正解だったな。
ホッと胸を撫で下ろしたところで、もう一度扉が叩かれた音が耳に入ってきた。
そういえば、誰か来ていたのだったな。
おそらくマイルズだろうか。
食事を持ってきたに違いない。
「トモキの食事を持ってきたのかもしれない。少し待っ――」
そう言いかけて、トモキの心の傷を思い出した。
そうだ、今は少しの間でも離れるべきじゃない。
「トモキ、一緒に行こう」
「えっ、いいんですか?」
そう言いながらもトモキは嬉しそうだ。
「ああ、ずっと一緒だと約束したからな」
その声に嬉しそうに手を伸ばすトモキを抱き上げ、一緒に扉へと向かう。
扉を開けるとやはりマイルズの姿があった。
マイルズの持っているトレイには美味しそうなスープとパンが並んでいる。
これならトモキの体調にもよさそうだ。
「どうぞお召し上がりください」
「わぁ、美味しそう!」
目を輝かせるトモキは実に愛らしい。
トモキがスプーンを手にする前に私はそれをとった。
「私が食べさせよう」
「自分で食べられますよ」
「トモキとずっと一緒にいると言ったろう? あちらではトモキが世話をしてくれたのだから、食事も何もかも私にやらせてくれ」
「は、はい。じゃあ、お願いします」
トモキは私の勢いに押されながらも私の言うとおりにしてくれた。
ああ……トモキを膝にのせ、料理を食べさせることができるなんてなんて幸せだろう。
「熱いから火傷しないように冷ましてやろうな」
ふぅふぅと冷ましてから口に運ぶとともきは少し恥ずかしそうにしながらも可愛らしい口をあけ、スープを飲んでくれた。
「あっ、美味しいです。すごい! 僕の好きな味だ」
「そうか、マイルズ……後でルディにトモキが喜んでいたと伝えてくれ」
そういうとマイルズは嬉しそうに笑った。
「こちらはルディがお作りしましたものに、タツオミさまが御助言くださったのですよ」
「タツオミが目を覚ましたのか?」
「はい。お元気なご様子でいらっしゃいました」
「よかった……」
トモキの口から安堵の声が漏れる。
きっと自分が巻き添えにしたと思って心配していたのだろう。
「マイルズ、トモキの食事が終わったらタツオミをここに連れてきてくれ」
「承知いたしました。そのようにお伝えいたします」
トモキはその後何口か口に入れたものの、半分ほどでもう食べられないと申し訳なさそうに謝っていた。
「トモキ、無理することはない。これから少しずつ増やしていけばいい。そうだろう、マイルズ」
「その通りでございます。無理にお召し上がりになっても身体に毒でございますよ」
「はい。ありがとうございます」
ずっと食事をしていない身体には一度にたくさん摂るのは難しい。
ここは無理せずに好きなものを好きなだけ食べさせたほうがいいな。
そのためにはタツオミの力が必要か……。
タツオミはこれからどう考えているのだろう。
もし、元の世界に戻ることを希望しているのなら、方法を調べる必要があるな。
トモキのためにはしばらくここにいてくれたらありがたいが。
「タツオミさまをお連れいたしました」
その声と共に入ってきたのは、タツオミとジョバンニ。
確かにタツオミの世話を頼んでいたが、なんだろう。
やけに二人の距離が近く見える。
不思議な違和感を感じつつ、私はタツオミに話しかけた。
「タツオミ、目が覚めたようで何より。身体に不調があれば言ってくれ。すぐに医師を呼ぶ」
「はい。勝手についてきた上にご迷惑とご心配をおかけして申し訳ございません」
「いや、こちらこそタツオミにはトモキが随分と世話になったのだろう。私が突然姿を消してしまい、心を傷つけたトモキの支えになってもらって感謝している。それにここに一緒に来てくれたことは本当にありがたいと思っているのだ。トモキも気が許せるタツオミがそばにいてくれると安心するだろう?」
私の言葉にトモキは大きく頷きながらも、
「僕はマスターがいてくれて安心だけど、マスターはこれからどうなるの?」
と不安げな顔で私を見つめる。
「そのことを私も考えていたのだが、タツオミ……これからどうしたいか、聞かせてもらえないだろうか? 其方がここに留まること、あちらに戻ること、どちらの選択をしたとしても私は其方の力になると誓う」
私の言葉になぜかジョバンニの表情が固くなった。
タツオミはそんなジョバンニに視線を向けて優しく微笑むと、私を見てゆっくりと口を開いた。
ようやく処理を終えて安堵のため息を漏らした瞬間、部屋の扉が叩かれ
「――っ!!!」
驚きのあまり声をあげそうになってしまった。
必死に堪えたつもりだったが、
「んっ、うーん」
とトモキが身動ぎ、目を覚ましてしまったようだ。
「悪い、起こしたか?」
トモキは顔を横に振りながら、
「なんだか頭がスッキリしてます。クリスさんがいたから熟睡できたのかも……」
と嬉しいことを言ってくれる。
けれど、
「あれ? なんだかいい匂いがします。なんだろう?」
そう言って自分の手の匂いを嗅ぎ始めた時は、ドキッとしてしまった。
まさか、私の愚行に気づいたのではないか……?
「ね、寝ている間に少し風呂に入れたからそのせいだろう」
「あ、そうなんですね。確かにさっぱりしてるかも」
素直なトモキは私の必死の誤魔化しを納得してくれた。
トモキが私の蜜を舐めている間に風呂場から持ってきた濡れタオルで身体を清めておいて正解だったな。
ホッと胸を撫で下ろしたところで、もう一度扉が叩かれた音が耳に入ってきた。
そういえば、誰か来ていたのだったな。
おそらくマイルズだろうか。
食事を持ってきたに違いない。
「トモキの食事を持ってきたのかもしれない。少し待っ――」
そう言いかけて、トモキの心の傷を思い出した。
そうだ、今は少しの間でも離れるべきじゃない。
「トモキ、一緒に行こう」
「えっ、いいんですか?」
そう言いながらもトモキは嬉しそうだ。
「ああ、ずっと一緒だと約束したからな」
その声に嬉しそうに手を伸ばすトモキを抱き上げ、一緒に扉へと向かう。
扉を開けるとやはりマイルズの姿があった。
マイルズの持っているトレイには美味しそうなスープとパンが並んでいる。
これならトモキの体調にもよさそうだ。
「どうぞお召し上がりください」
「わぁ、美味しそう!」
目を輝かせるトモキは実に愛らしい。
トモキがスプーンを手にする前に私はそれをとった。
「私が食べさせよう」
「自分で食べられますよ」
「トモキとずっと一緒にいると言ったろう? あちらではトモキが世話をしてくれたのだから、食事も何もかも私にやらせてくれ」
「は、はい。じゃあ、お願いします」
トモキは私の勢いに押されながらも私の言うとおりにしてくれた。
ああ……トモキを膝にのせ、料理を食べさせることができるなんてなんて幸せだろう。
「熱いから火傷しないように冷ましてやろうな」
ふぅふぅと冷ましてから口に運ぶとともきは少し恥ずかしそうにしながらも可愛らしい口をあけ、スープを飲んでくれた。
「あっ、美味しいです。すごい! 僕の好きな味だ」
「そうか、マイルズ……後でルディにトモキが喜んでいたと伝えてくれ」
そういうとマイルズは嬉しそうに笑った。
「こちらはルディがお作りしましたものに、タツオミさまが御助言くださったのですよ」
「タツオミが目を覚ましたのか?」
「はい。お元気なご様子でいらっしゃいました」
「よかった……」
トモキの口から安堵の声が漏れる。
きっと自分が巻き添えにしたと思って心配していたのだろう。
「マイルズ、トモキの食事が終わったらタツオミをここに連れてきてくれ」
「承知いたしました。そのようにお伝えいたします」
トモキはその後何口か口に入れたものの、半分ほどでもう食べられないと申し訳なさそうに謝っていた。
「トモキ、無理することはない。これから少しずつ増やしていけばいい。そうだろう、マイルズ」
「その通りでございます。無理にお召し上がりになっても身体に毒でございますよ」
「はい。ありがとうございます」
ずっと食事をしていない身体には一度にたくさん摂るのは難しい。
ここは無理せずに好きなものを好きなだけ食べさせたほうがいいな。
そのためにはタツオミの力が必要か……。
タツオミはこれからどう考えているのだろう。
もし、元の世界に戻ることを希望しているのなら、方法を調べる必要があるな。
トモキのためにはしばらくここにいてくれたらありがたいが。
「タツオミさまをお連れいたしました」
その声と共に入ってきたのは、タツオミとジョバンニ。
確かにタツオミの世話を頼んでいたが、なんだろう。
やけに二人の距離が近く見える。
不思議な違和感を感じつつ、私はタツオミに話しかけた。
「タツオミ、目が覚めたようで何より。身体に不調があれば言ってくれ。すぐに医師を呼ぶ」
「はい。勝手についてきた上にご迷惑とご心配をおかけして申し訳ございません」
「いや、こちらこそタツオミにはトモキが随分と世話になったのだろう。私が突然姿を消してしまい、心を傷つけたトモキの支えになってもらって感謝している。それにここに一緒に来てくれたことは本当にありがたいと思っているのだ。トモキも気が許せるタツオミがそばにいてくれると安心するだろう?」
私の言葉にトモキは大きく頷きながらも、
「僕はマスターがいてくれて安心だけど、マスターはこれからどうなるの?」
と不安げな顔で私を見つめる。
「そのことを私も考えていたのだが、タツオミ……これからどうしたいか、聞かせてもらえないだろうか? 其方がここに留まること、あちらに戻ること、どちらの選択をしたとしても私は其方の力になると誓う」
私の言葉になぜかジョバンニの表情が固くなった。
タツオミはそんなジョバンニに視線を向けて優しく微笑むと、私を見てゆっくりと口を開いた。
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