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二人のために
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「あの……」
「んっ? トモキ、どうした? 気になることがあったらなんでもニコラスに聞くといい」
「はい。あの……交わり、ってなんですか?」
「「えっ……?」」
「さっき、話してましたよね? 僕の体力に合わせて、とか……。僕が何かするんですか?」
なんの話をしているのか全くわからないとでもいう表情で、私たちに問いかけてくるトモキに私もニコラスもなんて声をかけていいのかわからず、ただただ茫然とトモキを見つめるしかできなかった。
「あの、僕……おかしなことを言っちゃいましたか?」
「あ、いや――っ、違うんだ」
悪いことでも言ってしまったのかと悲しげな表情をするトモキに誤解させてはいけないと慌てて声をかけたものの、正直なんと説明していいのかわからない。
医師として勉強していたから生理現象としては勃起することも精液を出すことも知っていると言っていたから、交わりもてっきり知識として知っているのではないかと思っていたのだ。
彼方では交わりという言い方をしないだけなのかもしれないが、たとえ、男女の交わりは知っていても、男同士の交わりを知らない可能性は十二分にある。
とすれば、やはりそこから説明すべきか……。
だが、困ったことに愚息をすでにみられているのだ。
あの凶悪なほどに昂ったモノを、しかもあの時見た以上に大きくなってしまう可能性のあるモノをトモキの小さな尻で一つになるために全てを受け入れてもらうことが交わりなのだと教えて、了承してくれるだろうか?
いくら挿入るように優しくほぐしてからと説明しても、トモキの細い腕ほどもある愚息を受け入れるのに恐怖がないわけがない。
交わりについてトモキを怖がらせないようにどう説明すべきか……。
そう悩んで私はいい考えを思いついた。
「ニコラス、ジョバンニを呼んでくれ。できれば、タツオミも一緒に」
そういうとニコラスは私の意図を感じ取ったのか、すぐに二人を呼びに行ってくれた。
「あの、クリスさん……どうしてジョバンニさんとマスターを?」
「先ほどの質問に答える前に、二人に少し話をしてもらおうと思ってな」
「話、ですか?」
「ああ。トモキ、一緒に話を聞いてくれるか?」
「はい」
トモキはどうして二人を呼んだのか、いまいちわからないと言った様子だったが二人が来るまで、大人しく待っていてくれた。
<sideジョバンニ>
今日は午前中訓練のため騎士団に出向き、午後は溜まりまくっている事務仕事を公爵家の客間に運んでもらった。
午後の事務仕事はタツオミにも手伝ってもらって作業を進めていくと実に効率的なやり方を教えてもらい、いつもの半分ほどの時間で終わらせることができた。
「こんなに早く終わったのはタツオミのおかげです」
「ふふっ。ジョバンニの仕事が早く終わって、二人で過ごす時間が増えるのなら嬉しい限りですよ」
「私もです。あの、トモキさまのご体調も回復なさってきたようですし、団長の了承を得られたらそろそろ私の家で一緒に暮らしませんか?」
「えっ?! ジョバンニの家で? いいんですか?」
「もちろんです。公爵家での生活ほどは豪華ではありませんが不自由はさせませんよ。それに、団長と一つ屋根の下にいるといつ呼び出されそうで心配ですから……」
「ふふっ。私はジョバンニと一緒ならどこでもついていきますよ。でも、そうですね。確かにクリスさんの屋敷にお世話になったままだといつジョバンニを連れて行かれるか心配ですね」
「タツオミ……。今のうちに寝室に……」
タツオミの瞳に情欲の色が見えて、寝室へと誘うと
「ジョバンニ……っ」
噛み付くような口付けをされた。
ああ、タツオミの激しくも甘い口付けにすぐに昂ってしまいそう。
思わず声をあげそうになった瞬間、客間の扉が叩かれた。
何事かと思っていると
「ジョバンニさま。クリスティアーノさまがお呼びでございます」
と扉の外から声が聞こえてきた。
「タツオミ……」
「仕方ないですね」
「ごめんなさい……」
「いいんですよ、でも夜は離しませんから……」
「んっ!」
耳元で甘く囁かれるだけで身体の奥が疼いてしまう。
私はもうすっかり身も心もタツオミのものになってしまったようだ。
必死にいつもの顔に戻し息を整えてから扉を開けると、ニコラスは私の顔を見てすぐに
「お邪魔してしまい申し訳ございません」
と頭を下げた。
どうやら何をしていたか、ニコラスにはもう気づかれてしまったようだ。
「それで、団長はどういったご用件なのですか?」
「それが……」
言いにくそうにニコラスが話し始めたことに私は驚いてしまった。
トモキさまは確か成人は超えていらっしゃるはずだ。
それなのに、交わりを知らない?
「タツオミ……そんなことがあるのですか?」
あまりにも不思議で尋ねてみると、タツオミも戸惑った表情をしていたけれど、
「彼方ではそういう閨教育といったものはなく、自分で知識を深めていくものなのですが、智己の場合は……その、そういったことに興味がなかったのでしょう。交わりという言葉自体も彼方では使いません。セックスやエッチ、もしくは性交と呼ぶのが一般的ですが、基本的には男女の仲でのことであって、男同士のこととなるとさらに知識を持つ者は少なくなるでしょうね」
と教えてくれた。
「なるほど……そういうことですか」
ニコラスはタツオミの言葉に深く納得しているようだ。
「それで団長は私を呼んでどうする気なのでしょう?」
「できればタツオミさまもご一緒にきていただきたいとのことでしたので、その……ジョバンニさまから、男同士のあれこれをトモキさまにご説明いただきたいのではと存じます」
「――っ!!」
それは私がタツオミとすでに交わっていて、トモキさまと同じ立場だとわかった上で話をしてほしいということなのだろう。
全て知られているというのは恥ずかしいが、事実だから仕方がない。
まぁ、団長の気持ちもわかる。
トモキさまから考えても、同じ立場の者からの話の方が理解は早いかもしれない。
タツオミさまが心配なさっているトモキさまのことでもあるし、ここは私がひと肌脱いで差し上げるべきでしょうね。
「わかりました。すぐに参ります。タツオミも一緒にいってくださいますか?」
「はい。もちろんです、あなたを一人にはしません」
タツオミの優しさに触れながら、私とタツオミは急いで団長とトモキさまのいる部屋に向かった。
「んっ? トモキ、どうした? 気になることがあったらなんでもニコラスに聞くといい」
「はい。あの……交わり、ってなんですか?」
「「えっ……?」」
「さっき、話してましたよね? 僕の体力に合わせて、とか……。僕が何かするんですか?」
なんの話をしているのか全くわからないとでもいう表情で、私たちに問いかけてくるトモキに私もニコラスもなんて声をかけていいのかわからず、ただただ茫然とトモキを見つめるしかできなかった。
「あの、僕……おかしなことを言っちゃいましたか?」
「あ、いや――っ、違うんだ」
悪いことでも言ってしまったのかと悲しげな表情をするトモキに誤解させてはいけないと慌てて声をかけたものの、正直なんと説明していいのかわからない。
医師として勉強していたから生理現象としては勃起することも精液を出すことも知っていると言っていたから、交わりもてっきり知識として知っているのではないかと思っていたのだ。
彼方では交わりという言い方をしないだけなのかもしれないが、たとえ、男女の交わりは知っていても、男同士の交わりを知らない可能性は十二分にある。
とすれば、やはりそこから説明すべきか……。
だが、困ったことに愚息をすでにみられているのだ。
あの凶悪なほどに昂ったモノを、しかもあの時見た以上に大きくなってしまう可能性のあるモノをトモキの小さな尻で一つになるために全てを受け入れてもらうことが交わりなのだと教えて、了承してくれるだろうか?
いくら挿入るように優しくほぐしてからと説明しても、トモキの細い腕ほどもある愚息を受け入れるのに恐怖がないわけがない。
交わりについてトモキを怖がらせないようにどう説明すべきか……。
そう悩んで私はいい考えを思いついた。
「ニコラス、ジョバンニを呼んでくれ。できれば、タツオミも一緒に」
そういうとニコラスは私の意図を感じ取ったのか、すぐに二人を呼びに行ってくれた。
「あの、クリスさん……どうしてジョバンニさんとマスターを?」
「先ほどの質問に答える前に、二人に少し話をしてもらおうと思ってな」
「話、ですか?」
「ああ。トモキ、一緒に話を聞いてくれるか?」
「はい」
トモキはどうして二人を呼んだのか、いまいちわからないと言った様子だったが二人が来るまで、大人しく待っていてくれた。
<sideジョバンニ>
今日は午前中訓練のため騎士団に出向き、午後は溜まりまくっている事務仕事を公爵家の客間に運んでもらった。
午後の事務仕事はタツオミにも手伝ってもらって作業を進めていくと実に効率的なやり方を教えてもらい、いつもの半分ほどの時間で終わらせることができた。
「こんなに早く終わったのはタツオミのおかげです」
「ふふっ。ジョバンニの仕事が早く終わって、二人で過ごす時間が増えるのなら嬉しい限りですよ」
「私もです。あの、トモキさまのご体調も回復なさってきたようですし、団長の了承を得られたらそろそろ私の家で一緒に暮らしませんか?」
「えっ?! ジョバンニの家で? いいんですか?」
「もちろんです。公爵家での生活ほどは豪華ではありませんが不自由はさせませんよ。それに、団長と一つ屋根の下にいるといつ呼び出されそうで心配ですから……」
「ふふっ。私はジョバンニと一緒ならどこでもついていきますよ。でも、そうですね。確かにクリスさんの屋敷にお世話になったままだといつジョバンニを連れて行かれるか心配ですね」
「タツオミ……。今のうちに寝室に……」
タツオミの瞳に情欲の色が見えて、寝室へと誘うと
「ジョバンニ……っ」
噛み付くような口付けをされた。
ああ、タツオミの激しくも甘い口付けにすぐに昂ってしまいそう。
思わず声をあげそうになった瞬間、客間の扉が叩かれた。
何事かと思っていると
「ジョバンニさま。クリスティアーノさまがお呼びでございます」
と扉の外から声が聞こえてきた。
「タツオミ……」
「仕方ないですね」
「ごめんなさい……」
「いいんですよ、でも夜は離しませんから……」
「んっ!」
耳元で甘く囁かれるだけで身体の奥が疼いてしまう。
私はもうすっかり身も心もタツオミのものになってしまったようだ。
必死にいつもの顔に戻し息を整えてから扉を開けると、ニコラスは私の顔を見てすぐに
「お邪魔してしまい申し訳ございません」
と頭を下げた。
どうやら何をしていたか、ニコラスにはもう気づかれてしまったようだ。
「それで、団長はどういったご用件なのですか?」
「それが……」
言いにくそうにニコラスが話し始めたことに私は驚いてしまった。
トモキさまは確か成人は超えていらっしゃるはずだ。
それなのに、交わりを知らない?
「タツオミ……そんなことがあるのですか?」
あまりにも不思議で尋ねてみると、タツオミも戸惑った表情をしていたけれど、
「彼方ではそういう閨教育といったものはなく、自分で知識を深めていくものなのですが、智己の場合は……その、そういったことに興味がなかったのでしょう。交わりという言葉自体も彼方では使いません。セックスやエッチ、もしくは性交と呼ぶのが一般的ですが、基本的には男女の仲でのことであって、男同士のこととなるとさらに知識を持つ者は少なくなるでしょうね」
と教えてくれた。
「なるほど……そういうことですか」
ニコラスはタツオミの言葉に深く納得しているようだ。
「それで団長は私を呼んでどうする気なのでしょう?」
「できればタツオミさまもご一緒にきていただきたいとのことでしたので、その……ジョバンニさまから、男同士のあれこれをトモキさまにご説明いただきたいのではと存じます」
「――っ!!」
それは私がタツオミとすでに交わっていて、トモキさまと同じ立場だとわかった上で話をしてほしいということなのだろう。
全て知られているというのは恥ずかしいが、事実だから仕方がない。
まぁ、団長の気持ちもわかる。
トモキさまから考えても、同じ立場の者からの話の方が理解は早いかもしれない。
タツオミさまが心配なさっているトモキさまのことでもあるし、ここは私がひと肌脱いで差し上げるべきでしょうね。
「わかりました。すぐに参ります。タツオミも一緒にいってくださいますか?」
「はい。もちろんです、あなたを一人にはしません」
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