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新婚夫夫の甘い夜※
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ユヅルを膝に乗せ、皆で夕食を囲む。
私たちだけでなく、皆が愛しい伴侶を膝に乗せて食事をすることにもはやなんの違和感もない。
ユヅルが食べたいものを食べさせ、その嬉しそうな笑顔を間近で見られるなんて何ものにも変え難い幸せだ。
ユヅルの小さな口よりもほんの少しだけ大きめにカットした肉を頬張らせる。
唇の端についたソースを舐めとるのも計算のうちだ。
ユヅルは何も気づいていないのか、素直にお礼を言ってくれるのが可愛くてたまらない。
周りに目を向ければ、アヤシロもミヅキもユウキも、そしてスオウもみんな蕩けるような眼差しを伴侶に向けながら食事を食べさせている。
ふふっ。私と同じように伴侶の唇の端についたソースをなめとってやっている。
日本人がシャイだなんて誰が言ったのだろうな。
食事をしながら、ユヅルにコンサバトリーでどんな話で盛り上がっていたのかを尋ねると、一瞬頬を赤らめて何か考えている様子だったが、焦ったように
「え、えっとね、そう! 今度ミシェルさんが日本に行ってみたいって言って、向こうでみんなで会いたいねって話をしてたんです」
と教えてくれた。
ふふっ。
きっと私に内緒にしておきたい話題でも出たのだろう。
だが、リュカやシュウゴがついていておかしな計画を立てるわけがないからそこは安心だ。
まぁ、後からこっそりジョルジュに聞いてみるとするか。
ジョルジュならリュカから聞き出しているだろうからな。
それにしても日本に行くのは楽しそうだ。
ユヅルに対する心配事も完全に0ではないが、あの祖父母とやらはユヅルには近づけないだろうし、常に私がそばにいれば
問題もないだろう。
ユヅルも友人の家に行くなんてことは経験もなさそうだからな。
「セルジュとミシェルが日本に行くなら私たちも一緒に行こうか」
そう誘ってやるとユヅルは後でおねだりしようと思っていたと言い出した。
ああ、しまったな。
滅多にないユヅルのおねだりを聞き逃してしまった。
がっかりしている私を見て、後でおねだりしてくれると約束してくれたユヅル。
ロレーヌ家の総帥とあろうものがこんなことで一喜一憂しているなんて知られたら驚かれるだろうな。
だがそれも運命の相手だからこそだ。
ユヅルにしか一生見せることはないな。
「明日はパリ市内を観光して、暗くなったらクリスマスマーケットに行くことにしたから朝食はそれぞれで食べて10時までにリビングに下りてきてくれ」
私の言葉に誰よりも喜んでいたのはリオとソラだった。
ユヅルはそんな二人を見つめて嬉しそうに微笑んでいる。
同じ年齢の三人だが、ユヅルはなんとなく兄のような立ち位置なのだろうか。
ユヅルはリオとソラの境遇を知って自分よりも辛い思いをしてきた人がいたことを知ったのだろう。
アマネと二人でお世辞にも裕福だとは言えない生活をしてきたユヅルだが、ユヅルのそばにはいつも優しいアマネの姿があった。
それは何よりも心強く幸せだったことだろう。
ソラは両親を亡くし、たった一人で誰にも頼れずに生活をしていた期間がある。
電気も止められ食料もない、そんな困窮した中で必死に生きてきたのだ。
リオは生まれた時から両親の愛情を知らずに育ち、劣悪な環境の中で何も与えられずにただ奴隷のように生きてきた。
そんな二人の境遇に涙するユヅルの優しさに私も心を打たれたものだ。
幸いにもソラとリオには大切に愛してくれる伴侶が現れた。
これからは今まで辛かった以上に幸せになってほしいと願うばかりだ。
もちろん、二人以上に私はユヅルを幸せにすると誓うよ。
アヤシロがユウキに明日は遅れるなと注意しているが、約束があれば遅れることはないだろう。
きっとユウキはそういう男だ。
そのやりとりをじっと見ていたユヅルの頬がどんどん赤くなっていく。
そしてゆっくりと私に視線を向けるのに気づいて、
「んっ? どうかしたか?」
と尋ねたが、なんでもないというだけ。
こんな時なんでもないというのは大体何かある時なんだが、ユヅルはそれで誤魔化せたと思っているようだ。
そんなところも可愛いのだがな。
それぞれ部屋に戻り、ユヅルと一緒に風呂に入る。
愛しいユヅルとの風呂に興奮しないわけはないが、明日の観光のために必死で抑える。
さっと風呂を済ませて、ベッドに入りいつものようにユヅルを抱きしめると嬉しそうに暖かいと言ってくれる。
ユヅルのためならいつだって温めてあげるよ。
明日の観光が楽しみだと話すユヅルに
「決して私から離れないようにな。ユヅルを失うようなことがあれば、私は生きていけないぞ」
というと、
「はい。絶対に離れないって約束します。約束……っ」
と自分から約束の証としてキスを贈ってくれた。
ああ、こんなことをされて止められるはずもない。
甘い甘いキスを贈れば、ユヅルの全身が私をほしいと訴えてくる。
恍惚の表情で私を見上げるユヅルに愛し合おうというと、明日の心配をしてくるがそこは問題ない。
激しくさえしなければ大丈夫だ。
ユヅルを後ろから抱きしめ、可愛い果実に触れるともうすっかり勃たせている。
ああ、可愛い。
これならあっという間だな。
手を伸ばしローションを纏わせ、ユヅルの後孔に触れると私の指の感触にすぐにそこがほぐれていく。
とろとろに蕩けた中に己の昂りをググッと押し当てると、
「ああっ……んっ、ああっ……ぁん、ああっ!」
可愛らしいユヅルの声と共に昂りが埋め込まれていく。
いつもなら激しく腰を動かすところだが、ユヅルに負担のないようにユヅルを抱きしめて腰を小刻みに揺らしてやる。
絶えずユヅルの奥に当たる感触が気持ちよくてたまらない。
ユヅルがあっという間に私の手の中に蜜を吐き出したのを確認して、私もユヅルの最奥に欲望の蜜を放った。
「ああ、この瞬間が幸せだな……」
私の言葉に呼応するように頷いてくれるユヅルを抱き上げ、風呂場へと連れていく。
身体を清めている間にユヅルはすっかり眠ってしまっていた。
結婚してさらに愛しさが増した私の可愛い夫の身支度を整え、ベッドに戻る。
ユヅルの唇にキスを贈り、私も眠りについたのだった。
私たちだけでなく、皆が愛しい伴侶を膝に乗せて食事をすることにもはやなんの違和感もない。
ユヅルが食べたいものを食べさせ、その嬉しそうな笑顔を間近で見られるなんて何ものにも変え難い幸せだ。
ユヅルの小さな口よりもほんの少しだけ大きめにカットした肉を頬張らせる。
唇の端についたソースを舐めとるのも計算のうちだ。
ユヅルは何も気づいていないのか、素直にお礼を言ってくれるのが可愛くてたまらない。
周りに目を向ければ、アヤシロもミヅキもユウキも、そしてスオウもみんな蕩けるような眼差しを伴侶に向けながら食事を食べさせている。
ふふっ。私と同じように伴侶の唇の端についたソースをなめとってやっている。
日本人がシャイだなんて誰が言ったのだろうな。
食事をしながら、ユヅルにコンサバトリーでどんな話で盛り上がっていたのかを尋ねると、一瞬頬を赤らめて何か考えている様子だったが、焦ったように
「え、えっとね、そう! 今度ミシェルさんが日本に行ってみたいって言って、向こうでみんなで会いたいねって話をしてたんです」
と教えてくれた。
ふふっ。
きっと私に内緒にしておきたい話題でも出たのだろう。
だが、リュカやシュウゴがついていておかしな計画を立てるわけがないからそこは安心だ。
まぁ、後からこっそりジョルジュに聞いてみるとするか。
ジョルジュならリュカから聞き出しているだろうからな。
それにしても日本に行くのは楽しそうだ。
ユヅルに対する心配事も完全に0ではないが、あの祖父母とやらはユヅルには近づけないだろうし、常に私がそばにいれば
問題もないだろう。
ユヅルも友人の家に行くなんてことは経験もなさそうだからな。
「セルジュとミシェルが日本に行くなら私たちも一緒に行こうか」
そう誘ってやるとユヅルは後でおねだりしようと思っていたと言い出した。
ああ、しまったな。
滅多にないユヅルのおねだりを聞き逃してしまった。
がっかりしている私を見て、後でおねだりしてくれると約束してくれたユヅル。
ロレーヌ家の総帥とあろうものがこんなことで一喜一憂しているなんて知られたら驚かれるだろうな。
だがそれも運命の相手だからこそだ。
ユヅルにしか一生見せることはないな。
「明日はパリ市内を観光して、暗くなったらクリスマスマーケットに行くことにしたから朝食はそれぞれで食べて10時までにリビングに下りてきてくれ」
私の言葉に誰よりも喜んでいたのはリオとソラだった。
ユヅルはそんな二人を見つめて嬉しそうに微笑んでいる。
同じ年齢の三人だが、ユヅルはなんとなく兄のような立ち位置なのだろうか。
ユヅルはリオとソラの境遇を知って自分よりも辛い思いをしてきた人がいたことを知ったのだろう。
アマネと二人でお世辞にも裕福だとは言えない生活をしてきたユヅルだが、ユヅルのそばにはいつも優しいアマネの姿があった。
それは何よりも心強く幸せだったことだろう。
ソラは両親を亡くし、たった一人で誰にも頼れずに生活をしていた期間がある。
電気も止められ食料もない、そんな困窮した中で必死に生きてきたのだ。
リオは生まれた時から両親の愛情を知らずに育ち、劣悪な環境の中で何も与えられずにただ奴隷のように生きてきた。
そんな二人の境遇に涙するユヅルの優しさに私も心を打たれたものだ。
幸いにもソラとリオには大切に愛してくれる伴侶が現れた。
これからは今まで辛かった以上に幸せになってほしいと願うばかりだ。
もちろん、二人以上に私はユヅルを幸せにすると誓うよ。
アヤシロがユウキに明日は遅れるなと注意しているが、約束があれば遅れることはないだろう。
きっとユウキはそういう男だ。
そのやりとりをじっと見ていたユヅルの頬がどんどん赤くなっていく。
そしてゆっくりと私に視線を向けるのに気づいて、
「んっ? どうかしたか?」
と尋ねたが、なんでもないというだけ。
こんな時なんでもないというのは大体何かある時なんだが、ユヅルはそれで誤魔化せたと思っているようだ。
そんなところも可愛いのだがな。
それぞれ部屋に戻り、ユヅルと一緒に風呂に入る。
愛しいユヅルとの風呂に興奮しないわけはないが、明日の観光のために必死で抑える。
さっと風呂を済ませて、ベッドに入りいつものようにユヅルを抱きしめると嬉しそうに暖かいと言ってくれる。
ユヅルのためならいつだって温めてあげるよ。
明日の観光が楽しみだと話すユヅルに
「決して私から離れないようにな。ユヅルを失うようなことがあれば、私は生きていけないぞ」
というと、
「はい。絶対に離れないって約束します。約束……っ」
と自分から約束の証としてキスを贈ってくれた。
ああ、こんなことをされて止められるはずもない。
甘い甘いキスを贈れば、ユヅルの全身が私をほしいと訴えてくる。
恍惚の表情で私を見上げるユヅルに愛し合おうというと、明日の心配をしてくるがそこは問題ない。
激しくさえしなければ大丈夫だ。
ユヅルを後ろから抱きしめ、可愛い果実に触れるともうすっかり勃たせている。
ああ、可愛い。
これならあっという間だな。
手を伸ばしローションを纏わせ、ユヅルの後孔に触れると私の指の感触にすぐにそこがほぐれていく。
とろとろに蕩けた中に己の昂りをググッと押し当てると、
「ああっ……んっ、ああっ……ぁん、ああっ!」
可愛らしいユヅルの声と共に昂りが埋め込まれていく。
いつもなら激しく腰を動かすところだが、ユヅルに負担のないようにユヅルを抱きしめて腰を小刻みに揺らしてやる。
絶えずユヅルの奥に当たる感触が気持ちよくてたまらない。
ユヅルがあっという間に私の手の中に蜜を吐き出したのを確認して、私もユヅルの最奥に欲望の蜜を放った。
「ああ、この瞬間が幸せだな……」
私の言葉に呼応するように頷いてくれるユヅルを抱き上げ、風呂場へと連れていく。
身体を清めている間にユヅルはすっかり眠ってしまっていた。
結婚してさらに愛しさが増した私の可愛い夫の身支度を整え、ベッドに戻る。
ユヅルの唇にキスを贈り、私も眠りについたのだった。
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