年下イケメンに甘やかされすぎて困ってます

波木真帆

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番外編

奴への報復※ <前編>

透也sideのお話です。
サクッと終わらせるはずが彼らが予想以上にイチャイチャしてしまったので長くなりました。
おそらく前後編で終わるはず。
楽しんでいただけると嬉しいです♡


  *   *   *
<side透也>

「ああ、久しぶりの日本だからなんかドキドキするなぁ」

「ふふっ。そうですね。大智にとってはかなり久しぶりですね。日本に帰ったら食べたいものありますか? どこにでも連れて行きますよ」

「うーん、そうだなぁ。でも、透也の作るものが一番美味しいから、そこまで食事には飢えてはないけど」

「大智っ! 嬉しいことを言ってくれますね」

「ちょ――っ、ここ、飛行機の中だから」

「今更何言っているんですか? ペアシートに座ってるんですから、俺たちが恋人同士だってわかってますよ。少しくらいイチャイチャしたって誰からも文句なんて出ませんよ。俺たちの姿は見えないんだし」

そう、ここは日本に向かう飛行機の中。
本社の営業部から大智にどうしても来てほしい案件があるということで俺も一緒に帰国することにしたんだ。
五日間の仕事に有給を足して、十日間の一時帰国。

久々の帰国となる大智には日本での生活を満喫してほしいと思って、すでにいろんなところを予約済みだけれど、大智から俺の作る料理が一番だと言われたらもう喜びしかない。

前にロサンゼルスに向かう際、北原と小田切先生の座席をペアシートでとってあげたことがあったが、その時心の中で羨ましいと思っていた。
いつか、俺も大智とペアシートに乗ろうと密かに決めていたから、今回の帰国予定を聞いてすぐに予約を取ったんだ。

奇跡的に空いていて助かった。

大智と幸せな時間を過ごせると思えば、数百万など大した金額でもない。
俺は大智が笑顔を見せてくれればそれで幸せなんだ。

十数時間のフライトも大智と一緒ならあっという間だ。
一人で乗っていた時は永遠にも感じられたのにな。
本当に大智は俺の全てを良い方向に変えてくれる。

今回の日本での滞在場所はもちろんホテル。

大智の海外赴任が終われば、祖父から生前贈与でもらったあの家に住んでもいい。
せっかくなら、帰国するまでに大智の好きなようにリノベーションするのも楽しそうだ。

そんな夢を抱きつつ、今回の宿泊先であるイリゼホテル銀座に到着した。
部屋も料理も従業員の質も全て最高級で、俺が日本で一番気に入っているホテルだ。

今日から十日間、ここのスイートルームが俺たちの部屋。

部屋に入ると、すぐに大智は大きな窓から見える綺麗な景色に釘付けになっている。

「透也! 見てっ、ここからの景色すっごくキレ――わっ!!」
「俺には大智の方がずっとずっと綺麗だよ」

目を輝かせて興奮していた大智が可愛くて、早々と抱きしめてしまう。

「透也……」

「――っ!! 大智っ!!」

潤んだ瞳で俺を見上げる大智に欲情の色が見えて、愛し合いたいと思っていたのは俺だけじゃないことに嬉しくなる。

そのまま大智の柔らかな唇に自分のそれを重ねて、たっぷりと味わう。

機内でもペアシートのおかげでハグやキスなんかはできたけれど、あくまでも軽いものしかできない。
毎日毎日深いキスをして、身体の奥まで愛し合っている身体には触れ合っているだけで我慢なんてできるはずがなかった。

俺がそんなふうに大智の身体を変えたんだ。
そう思うだけで顔がにやけそうになる。

キスをしながら先に大智の服を脱がせ、抱き上げて窓際の広い窓枠に座らせる。
外からはマジックミラーになっているから大智の裸を見られることもない。

俺は見せつけるように自分のジャケットの内側から小さな長方形の包みを取り出した。

「透也……そ、れ……」

「ふふ。大智といつでも愛し合えるように用意してるんです」

そう言って俺も素早く服を脱ぎ、すでにとてつもなく昂ったものを扱きながら見せつける。
さっきの包みをちぎって中に入っている液体を手に取り、俺の昂りにたっぷりと纏わせた。

「大智、いいですか?」

大智が期待に胸を膨らませながら、頷いてくれる。
それに誘われるように大智に近づき、大きな窓から見える東京の景色をバックに大智の後孔に昂りを押し当てた。

いつも愛し合っている身体は十数時間では硬くはならないみたいだ。
あっという間に中に挿入りこんだ俺のモノはあまりの気持ちよさにすっかり我を忘れて、大智を抱き上げたまま立ち上がり激しく下から突き上げた。

バチュン、バチュンといやらしい音が響いたと思ったら、大智はあっという間に限界を迎え俺と大智の間に蜜を放った。
同時に俺も大智の中にたっぷりと欲望の注ぎ込んだ。

「とう、や……」

「抜いたら、俺のが出てきちゃうのでこのままお風呂に行きましょうか」

ぐったりと俺にもたれかかる大智の中に挿入ったまま、風呂場に入る。

俺のを抜いてポタポタと出てくる様子は何度見ても興奮する。
指で中を掻き出して綺麗に洗ってから、湯船に入った。

「来たばかりで盛ってすみません」

「俺も、シタかったからいいんだ……ねぇ、もう一回シヨっか」

「大智っ!」

そんな大智の可愛い誘いを断るわけもなく、そのまま風呂で一回。
その後ベッドでも一回、たっぷりと濃厚に愛し合った。

盛りすぎて申し訳なかったが、明日は休みの予定。
大智にはのんびりと休んでもらおう。

そんなこんなで帰国初日はあっという間に終わってしまった。

翌日は旅の疲れと前日盛りすぎたせいで大智はやはりというか当然というか、朝起き上がることができなかった。

そんな大智にルームサービスの料理をベッドで食べさせたり、トイレに連れて行ったり、手厚い看護を続けて夕方にはようやく起き上がれるようになっていた。

「透也、今日はどこにも行かなくてよかったのか? 銀座でどこか行きたいところがあるって言ってなかったか? 俺は一人でも大丈夫だから、行ってきていいよ」

「何言っているんですか。大智を残して出かけたりするわけないでしょう? それに行きたいところは大智も一緒じゃないと意味がないんですよ。だから明日行きましょう」

「俺と一緒じゃないとダメ、ってどこなんだ?」

「ふふっ。それは内緒です、行ってからのお楽しみですよ」

「ふふっ。意外と透也も子どもっぽいところあるんだな」

「ええ。大智には全て隠さずに曝け出してますから」

これは本当だ。
こんなに全てをさらけ出せる人は他にはいない。

「大智……愛してますよ」

「ふふっ。俺も……愛してる」

ベッドで抱き合いながらイチャイチャと戯れているうちに、大智は俺の腕の中で眠っていた。

こんな無防備に寝顔を見せてくれるのも俺だけだ。

俺は大智の唇にそっとキスをして起こさないようにベッドを抜け出した。
もちろん、俺の代わりに俺の匂いがついたジャケットをそばにおいて。


今回俺が大智についてきたのはもちろん離れ離れになるのが嫌だという直接的な理由もあるが、もう一つやるべきことがあったからだ。

それは大智に暴言を吐きトラウマを植え付けた元カレの動向を探ること。
大智から彼についての情報を聞き出した後、とある優秀な調査員に調査を依頼し彼の動向を調べてもらっていたのだ。

その調査によると、奴・青井宏樹は大智を捨てた後、勤めている会社の常務の娘・茉莉花と正式に婚約し結婚式に向けて準備を行っている最中だが、最近は茉莉花に高額なものばかりねだられて辟易しているようだ。

そもそもあいつは仕事はできずたいした給料をもらっていない。
そのくせ、自分の欲しいものを買いまくっているのだから貯金もほぼ無し。

優しすぎる大智はあいつといた2年の間に、言われるがままにお金を出してやっていたらしい。
そんな大智を大事な金ヅルだと思っていたのか、身体を無理やり傷つけるようなことはなかったがだからと言って許せるはずもない。

このまま大智に近づくようなことさえなければ、俺も関わり合いになりたくないからそのままにしておこうと思ったが、最近奴はいろんな場所で大智の話をしているようだ。

もちろん大智が男だということは話していない。
婚約したから金払いのいいペットを捨てたがもったいなかった。
あいつは俺が声をかければすぐに尻尾振って飛んでくるはずだから、結婚しても愛人としてそばに置いてやろうと思っている。
セックスしてやればどれだけでも俺に貢いでくれる。

そんなことをべらべらと酒の勢いに任せて喋っていたという調査結果に腸が煮えくり返る思いがした。
これは思いっきり制裁して、俺たちとは一切関わりのない世界で生きてもらおうと決めた。

奴の務める会社はベルンシュトルフ ホールディングスやその傘下企業とも取引がある。
いざとなれば取引停止を持ち出してやれば、奴はすぐに解雇されるだろう。
うちとしては奴の会社との取引がなくなっても痛くも痒くもない。

うちの顧問弁護士の磯山さんには全て話をしていて、いつでも手を貸してもらうことになっている。
さて、どうやって破滅に追いやってやろうか。

いろんな方向からの計画を練っていた俺の元に、奴が自ら飛び込んできたのは翌日のことだった。
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