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恋人との朝食
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今日のユウさんたちとの待ち合わせは12時。
ユウさんが食事会をランチの時間で予約してくれたのは、伊月くんが退院したばかりだということを配慮してくれたからか、ただ単純に夜を砂川くんと二人っきりで過ごしかっただけなのか、いずれにしても俺も夜は二人で過ごしたかったからちょうどいい。
先に洗面所を使っていいよと送り出し、俺は急いでトイレに向かった。
あれだけ寝る前に欲望を吐き出しても、一晩中抱きしめて寝ていたら朝には昂っていても仕方がない。
今までそこまで欲望を感じることがなかったから、ようやく心から愛する人ができたらその反動もあるのだろう。
トイレに入り一気に欲望を吐き出して、身支度を整えてキッチンに向かうと、伊月くんがちょうど脱衣所から出てきてホッとした。朝の洗顔と歯磨きを長めにするというルーティーンはここでも健在なようだ。
「今日は出かけるから、朝食は軽めにしておこう。美味しいランチとスイーツを食べるからね」
「わぁ、楽しみです。あっ、でもランチ代……」
「そんなこと気にしないでいいって言っただろう? 俺たちはもう恋人だから、年上が全部払うものだよ」
「えっ、そうなんですか?」
「ああ。だから、なんでも甘えてくれた方が嬉しい。ねっ」
伊月くんは俺の言葉に小さく頷いて、
「よろしくお願いします」
と笑顔を見せてくれた。
この笑顔を見られただけで俺は幸せだ。どれだけでも甘えて欲しいと思ってしまう。
「さぁ、食事にしようか」
ユウさんが送ってきてくれた店のURLを見ると、食事だけでなくスイーツもかなり種類があって美味しい店らしい。砂川くんと楽しく食べさせてあげたいから、朝食は小さなパンケーキとフルーツ。そして、ヨーグルトだけにしておいた。
病院の朝食と比べても少し少ないかと思ったが、
「わぁ、すっごく美味しそうです!!」
と目を輝かせてくれた。ああ、俺の伊月くんはやっぱり天使だな。
「んっ!! このパンケーキ、ふわふわで美味しいです」
「あっ、生クリームがついてるよ」
一応声掛けはするが、伊月くんに取らせるつもりはない。これまでなら指で拭ってとってやったが、もう俺たちは恋人同士だ。最初が肝心だからな。
そう思って、
「ここだよ」
と言いながら、唇についた生クリームを俺の唇で舐めとった。
「――っ、し、慎一さんっ」
「どうかした?」
「えっ、だって今……」
「んっ? 何かおかしかった?」
「あ、あの……クリーム、唇で、慎一さんが……」
混乱している様子の伊月くんが可愛くてたまらないけれど、ここは大事なところだからな。
「ああ、そのことか。恋人になったら唇で取るのは当然のことだよ」
「えっ……そ、そうなんですか?」
「うん。だから何も気にしないでいいよ。もし、俺の唇についてても伊月くんが唇で取ってくれたらいいからね」
「は、はい」
なかなかつけようと思っても上手くつけられるものじゃないが、ついた時に伊月くんからとってもらえると思うだけでご褒美感が増すな。素直な伊月くんだから、絶対に忘れはしないだろうし。ああ、もう本当に最高だ。
それからも生クリームをつける伊月くんの唇を舐めてあげたり、フルーツを指で摘んで食べさせてあげたり、今までで最高に幸せな朝食の時間を終えた。片付けも食洗機に並べてすぐに終わり、出かける準備のために伊月くんを連れて寝室に向かった。
「今日のデートに出かける服だけど……」
クローゼットを開けて見せると、
「えっ、これ……慎一さんの服、ですか?」
と目を丸くして尋ねてくる。
「これ? これは全部伊月くんのだよ」
「えっ? 僕の? こんなにいっぱい?」
「これは夏服と少し秋物があるくらいだから、もう少ししたら冬物も買いに行かないとね」
「――っ、そんなっ!! 多すぎです!!」
部屋の片付けに行った時、衣類は数枚しか持ってなかったからそれを組み合わせて着ていた伊月くんには多すぎだと思うかもしれないが、俺から言わせて貰えば少なすぎるくらいだ。可愛い伊月くんを好きに着せ替えできるなんて最高の楽しみなのにそれを奪われるわけにはいかない。
「気にしないでいいって。恋人なんだから甘えて欲しいんだ。それとも俺は伊月くんに服も買ってあげられない甲斐性なしかな?」
「そんなことないですっ!!」
「よかった。じゃあ、着てくれるね」
「は、はい」
伊月くんにはどう言えば納得してくれるかも全てわかっているから安心だ。
俺が今、着ている物とペアコーデになるような服を取り出して渡すと、伊月くんはその場でパジャマを脱ぎ始めた。
そんな無防備なところが危なっかしいが、俺だけの前でやってくれるなら天国だ。
服を脱ぐと、こっそりつけておいたキスマークが俺の位置から見える。可愛い乳首も下着のささやかな膨らみも全てが俺を興奮させる。
ああ、本当に伊月くんが可愛すぎて困るな。
* * *
いつも読んでいただきありがとうございます。
後で近況ボードでもお知らせさせていただきますが、明日(28日)から遅めの夏季休暇を三日間いただくことにしました。なのでその期間は全ての更新をお休みさせていただきます。31日(土曜日)から再開させていただきますのでどうぞよろしくお願いします。
ユウさんが食事会をランチの時間で予約してくれたのは、伊月くんが退院したばかりだということを配慮してくれたからか、ただ単純に夜を砂川くんと二人っきりで過ごしかっただけなのか、いずれにしても俺も夜は二人で過ごしたかったからちょうどいい。
先に洗面所を使っていいよと送り出し、俺は急いでトイレに向かった。
あれだけ寝る前に欲望を吐き出しても、一晩中抱きしめて寝ていたら朝には昂っていても仕方がない。
今までそこまで欲望を感じることがなかったから、ようやく心から愛する人ができたらその反動もあるのだろう。
トイレに入り一気に欲望を吐き出して、身支度を整えてキッチンに向かうと、伊月くんがちょうど脱衣所から出てきてホッとした。朝の洗顔と歯磨きを長めにするというルーティーンはここでも健在なようだ。
「今日は出かけるから、朝食は軽めにしておこう。美味しいランチとスイーツを食べるからね」
「わぁ、楽しみです。あっ、でもランチ代……」
「そんなこと気にしないでいいって言っただろう? 俺たちはもう恋人だから、年上が全部払うものだよ」
「えっ、そうなんですか?」
「ああ。だから、なんでも甘えてくれた方が嬉しい。ねっ」
伊月くんは俺の言葉に小さく頷いて、
「よろしくお願いします」
と笑顔を見せてくれた。
この笑顔を見られただけで俺は幸せだ。どれだけでも甘えて欲しいと思ってしまう。
「さぁ、食事にしようか」
ユウさんが送ってきてくれた店のURLを見ると、食事だけでなくスイーツもかなり種類があって美味しい店らしい。砂川くんと楽しく食べさせてあげたいから、朝食は小さなパンケーキとフルーツ。そして、ヨーグルトだけにしておいた。
病院の朝食と比べても少し少ないかと思ったが、
「わぁ、すっごく美味しそうです!!」
と目を輝かせてくれた。ああ、俺の伊月くんはやっぱり天使だな。
「んっ!! このパンケーキ、ふわふわで美味しいです」
「あっ、生クリームがついてるよ」
一応声掛けはするが、伊月くんに取らせるつもりはない。これまでなら指で拭ってとってやったが、もう俺たちは恋人同士だ。最初が肝心だからな。
そう思って、
「ここだよ」
と言いながら、唇についた生クリームを俺の唇で舐めとった。
「――っ、し、慎一さんっ」
「どうかした?」
「えっ、だって今……」
「んっ? 何かおかしかった?」
「あ、あの……クリーム、唇で、慎一さんが……」
混乱している様子の伊月くんが可愛くてたまらないけれど、ここは大事なところだからな。
「ああ、そのことか。恋人になったら唇で取るのは当然のことだよ」
「えっ……そ、そうなんですか?」
「うん。だから何も気にしないでいいよ。もし、俺の唇についてても伊月くんが唇で取ってくれたらいいからね」
「は、はい」
なかなかつけようと思っても上手くつけられるものじゃないが、ついた時に伊月くんからとってもらえると思うだけでご褒美感が増すな。素直な伊月くんだから、絶対に忘れはしないだろうし。ああ、もう本当に最高だ。
それからも生クリームをつける伊月くんの唇を舐めてあげたり、フルーツを指で摘んで食べさせてあげたり、今までで最高に幸せな朝食の時間を終えた。片付けも食洗機に並べてすぐに終わり、出かける準備のために伊月くんを連れて寝室に向かった。
「今日のデートに出かける服だけど……」
クローゼットを開けて見せると、
「えっ、これ……慎一さんの服、ですか?」
と目を丸くして尋ねてくる。
「これ? これは全部伊月くんのだよ」
「えっ? 僕の? こんなにいっぱい?」
「これは夏服と少し秋物があるくらいだから、もう少ししたら冬物も買いに行かないとね」
「――っ、そんなっ!! 多すぎです!!」
部屋の片付けに行った時、衣類は数枚しか持ってなかったからそれを組み合わせて着ていた伊月くんには多すぎだと思うかもしれないが、俺から言わせて貰えば少なすぎるくらいだ。可愛い伊月くんを好きに着せ替えできるなんて最高の楽しみなのにそれを奪われるわけにはいかない。
「気にしないでいいって。恋人なんだから甘えて欲しいんだ。それとも俺は伊月くんに服も買ってあげられない甲斐性なしかな?」
「そんなことないですっ!!」
「よかった。じゃあ、着てくれるね」
「は、はい」
伊月くんにはどう言えば納得してくれるかも全てわかっているから安心だ。
俺が今、着ている物とペアコーデになるような服を取り出して渡すと、伊月くんはその場でパジャマを脱ぎ始めた。
そんな無防備なところが危なっかしいが、俺だけの前でやってくれるなら天国だ。
服を脱ぐと、こっそりつけておいたキスマークが俺の位置から見える。可愛い乳首も下着のささやかな膨らみも全てが俺を興奮させる。
ああ、本当に伊月くんが可愛すぎて困るな。
* * *
いつも読んでいただきありがとうございます。
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