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入学式の始まり
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登場人物もだいぶ揃ったところでようやく入学式。
先生を誰にしようかと思いましたが、思い浮かんだあの人にお願いしました。
楽しんでいただけると嬉しいです♡
* * *
<side一花>
「一年一組の皆さん。入学おめでとう」
「はーい。ありがとうございます!」
教室に入ってきた先生の言葉に僕が大きな声で返事をすると、僕の声に続くようにみんなもありがとうございますと声をあげていた。
先生は笑顔で頷くと、黒板に漢字で名前を書き、その隣にひらがなを書いた。
「この一年一組の担任になりました先生の名前は佐倉茉莉と言います。茉莉先生と呼んでくださいね」
「はーい。茉莉先生!!」
みんなで手をあげてお返事をすると茉莉先生は嬉しそうに笑っていた。
幼稚園の時の先生もすごく優しい先生だったけど、茉莉先生も優しそう。
桜守にまだ慣れてない理央くんと空良くんもこの先生なら大丈夫そうだな。
「それでは今からみんなで廊下に並びますよ。体育館でみんなが来るのをお父さんお母さん方が待っていますからね」
「はーい。行こう、理央くん」
「うん!」
隣に座る理央くんに声をかけるとさっと手を出してくれる。
後ろの席の真守くんも空良くんと手を繋ぎ、弓弦くんはさっと前にやってきて、僕の空いていた手を握った。
「優しそうな先生だったね」
「うん。楽しくなりそう」
廊下に出ると、成績順に並ぶから理央くんとは離れてしまったけれどすぐ後ろに空良くんがいるから大丈夫そう。
ホッとしながら、綺麗に並び終えた僕たちは、体育館に向けて歩き出した。
「なんか、ドキドキしてきたね」
「うん。一花ちゃんは、みんなの前でご挨拶するんでしょう? 大丈夫?」
「すっごくドキドキするけど、せいくんが見にきてくれてるから頑張るよ!!」
「そっか。僕も席で応援してるね」
「うん。ありがとう!」
真守くんとおしゃべりしながら体育館に着くと入り口よりもずっと前で止まって、先生の指示が来るのを待っていた。
「さぁ、一組の皆さん。行きますよ。お父さんお母さん方に笑顔を見せましょうね」
「はーい!」
とうとう入学式の始まりだ!
ドキドキだけど、楽しみだな。
<side征哉>
――ただいまより20⚪︎⚪︎年度桜守学園初等部入学式を行います。入学生の皆さんが入場しますので、皆さま拍手でお迎えをお願いいたします。
司会進行の教諭の声にここにいる保護者たち全員の視線が一斉に体育館の入り口に注がれる。
一花は一組。しかも一番だから、すぐに来るはずだ。
ここからでは入場してくる様子はあまりよく見えないが、牧田と二階堂さんが入り口からしっかりとビデオを回してくれているから後でたっぷりと楽しむとするか。
『セイヤ、ユヅルは我々の前を通るのですか?』
『ええ。目の前を通るはずですから、シャッターチャンスですよ』
『フランスの入学式とは全く雰囲気が違うからワクワクしますね』
『ああ、確かに日本のは独特な雰囲気がありますからね』
すっかり仲良くなったエヴァンとスマホを片手に話をしていると、一花が私の視界に入ってきた。
小さいと思っていたが、同じ一年生と比べると少し高い方なのかもしれない。
姿勢正しく行進してこちらにやってくるさまは実に美しい。
一花が私を見つけると、歩きながら小さく私に向かって笑顔で手を振ってくる。
ああ、もう本当に可愛すぎる。
私は一花が席に到着するまでひたすらに録画し続けた。
『これは成績順だと聞きましたが』
『ええ、そうですよ。うちの一花は一番だったんです』
『おお、それは素晴らしい』
『ええ。私の一花は最高ですが、エヴァンのところの弓弦くんはフランス生まれ、フランス育ちなのに、日本の小学校の入学試験で三番なのはものすごいことですよ。きっと一生懸命勉強したんでしょう?』
『イチカとマモルと一緒に勉強したいから頑張ると言って毎日頑張ってましたから。彼らのおかげですね』
『ああ、そうでしたか。幼稚園から仲良し同士、同じクラスになれてよかったですね』
『はい。同じクラスでホッとしました』
海外から試験を受けにくる者は毎年かなりの数いるそうだが、合格するのはかなり微々たるものだと聞いている。
そんな中で三番とは……。
一花はもちろんすごいが、弓弦くんも素晴らしいな。
全部のクラスの入学生が着席し、とうとう入学式が始まった。
一人一人入学者の名前が呼ばれ、はい! と元気に挨拶していく。
最初に一花と一緒にいた理央くんは恥ずかしそうにしていたけれど、私たちに聞こえるくらいの声で返事はできていたから観月くんはとても嬉しそうにしていた。
その隣に座る悠木くんも空良と名が呼ばれた時に、祈るように見ていたが、空良くんも返事ができていてホッとしたようだ。
――次は、新入生代表の誓いの言葉。一年一組、櫻葉一花さん。
「はい!」
体育館いっぱいに響く一花の可愛い返事にみんなが聞き惚れてしまったのか、体育館中が一気に静寂に包まれた。
先生を誰にしようかと思いましたが、思い浮かんだあの人にお願いしました。
楽しんでいただけると嬉しいです♡
* * *
<side一花>
「一年一組の皆さん。入学おめでとう」
「はーい。ありがとうございます!」
教室に入ってきた先生の言葉に僕が大きな声で返事をすると、僕の声に続くようにみんなもありがとうございますと声をあげていた。
先生は笑顔で頷くと、黒板に漢字で名前を書き、その隣にひらがなを書いた。
「この一年一組の担任になりました先生の名前は佐倉茉莉と言います。茉莉先生と呼んでくださいね」
「はーい。茉莉先生!!」
みんなで手をあげてお返事をすると茉莉先生は嬉しそうに笑っていた。
幼稚園の時の先生もすごく優しい先生だったけど、茉莉先生も優しそう。
桜守にまだ慣れてない理央くんと空良くんもこの先生なら大丈夫そうだな。
「それでは今からみんなで廊下に並びますよ。体育館でみんなが来るのをお父さんお母さん方が待っていますからね」
「はーい。行こう、理央くん」
「うん!」
隣に座る理央くんに声をかけるとさっと手を出してくれる。
後ろの席の真守くんも空良くんと手を繋ぎ、弓弦くんはさっと前にやってきて、僕の空いていた手を握った。
「優しそうな先生だったね」
「うん。楽しくなりそう」
廊下に出ると、成績順に並ぶから理央くんとは離れてしまったけれどすぐ後ろに空良くんがいるから大丈夫そう。
ホッとしながら、綺麗に並び終えた僕たちは、体育館に向けて歩き出した。
「なんか、ドキドキしてきたね」
「うん。一花ちゃんは、みんなの前でご挨拶するんでしょう? 大丈夫?」
「すっごくドキドキするけど、せいくんが見にきてくれてるから頑張るよ!!」
「そっか。僕も席で応援してるね」
「うん。ありがとう!」
真守くんとおしゃべりしながら体育館に着くと入り口よりもずっと前で止まって、先生の指示が来るのを待っていた。
「さぁ、一組の皆さん。行きますよ。お父さんお母さん方に笑顔を見せましょうね」
「はーい!」
とうとう入学式の始まりだ!
ドキドキだけど、楽しみだな。
<side征哉>
――ただいまより20⚪︎⚪︎年度桜守学園初等部入学式を行います。入学生の皆さんが入場しますので、皆さま拍手でお迎えをお願いいたします。
司会進行の教諭の声にここにいる保護者たち全員の視線が一斉に体育館の入り口に注がれる。
一花は一組。しかも一番だから、すぐに来るはずだ。
ここからでは入場してくる様子はあまりよく見えないが、牧田と二階堂さんが入り口からしっかりとビデオを回してくれているから後でたっぷりと楽しむとするか。
『セイヤ、ユヅルは我々の前を通るのですか?』
『ええ。目の前を通るはずですから、シャッターチャンスですよ』
『フランスの入学式とは全く雰囲気が違うからワクワクしますね』
『ああ、確かに日本のは独特な雰囲気がありますからね』
すっかり仲良くなったエヴァンとスマホを片手に話をしていると、一花が私の視界に入ってきた。
小さいと思っていたが、同じ一年生と比べると少し高い方なのかもしれない。
姿勢正しく行進してこちらにやってくるさまは実に美しい。
一花が私を見つけると、歩きながら小さく私に向かって笑顔で手を振ってくる。
ああ、もう本当に可愛すぎる。
私は一花が席に到着するまでひたすらに録画し続けた。
『これは成績順だと聞きましたが』
『ええ、そうですよ。うちの一花は一番だったんです』
『おお、それは素晴らしい』
『ええ。私の一花は最高ですが、エヴァンのところの弓弦くんはフランス生まれ、フランス育ちなのに、日本の小学校の入学試験で三番なのはものすごいことですよ。きっと一生懸命勉強したんでしょう?』
『イチカとマモルと一緒に勉強したいから頑張ると言って毎日頑張ってましたから。彼らのおかげですね』
『ああ、そうでしたか。幼稚園から仲良し同士、同じクラスになれてよかったですね』
『はい。同じクラスでホッとしました』
海外から試験を受けにくる者は毎年かなりの数いるそうだが、合格するのはかなり微々たるものだと聞いている。
そんな中で三番とは……。
一花はもちろんすごいが、弓弦くんも素晴らしいな。
全部のクラスの入学生が着席し、とうとう入学式が始まった。
一人一人入学者の名前が呼ばれ、はい! と元気に挨拶していく。
最初に一花と一緒にいた理央くんは恥ずかしそうにしていたけれど、私たちに聞こえるくらいの声で返事はできていたから観月くんはとても嬉しそうにしていた。
その隣に座る悠木くんも空良と名が呼ばれた時に、祈るように見ていたが、空良くんも返事ができていてホッとしたようだ。
――次は、新入生代表の誓いの言葉。一年一組、櫻葉一花さん。
「はい!」
体育館いっぱいに響く一花の可愛い返事にみんなが聞き惚れてしまったのか、体育館中が一気に静寂に包まれた。
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