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番外編
リヴァイからの手紙
<sideアダム>
「旦那さま。お手紙が届いております」
「手紙? 誰からだ?」
「リヴァイさまからでございます」
「何? リヴァイ?」
リヴァイは父の従兄弟の子どもでスタインフェルド一族ではあるが、直系嫡男で次期総帥の私と比べれば序列としてはかなり離れている。通常であれば、私に手紙など送ってくるような間柄ではないが、彼も私と同時期に運命の相手を娶った一人だ。
その相手がソウタと同じく十八歳の男性だという報告は受けていたが、我々の接点といえばそれくらいのこと。
そんなリヴァイがわざわざ私に手紙をよこすとはどういった理由だろうか。少し訝しみながら渡された手紙に目を通したが、そこには私とソウタへの感謝の思いが綴られていた。
「ふむ……。ケイレブ、リヴァイの夫についての話は聞いているか?」
「はい。旦那さま。リヴァイさまのご伴侶さまは孤児であったと伺っております。銀の手紙が届いた頃は、施設から出され公園で寝起きをされていらっしゃったそうでございます。リヴァイさま自らがその公園に赴かれ、ご伴侶さまをお迎えになられたとのことです」
「なるほど。愛情を与えられていないが故に、リヴァイの愛を素直に受け入れられなかったとみえるな」
リヴァイの伴侶であるノエはリヴァイの夫になることを拒むことも戸惑うこともなかったそうだが、ノエからリヴァイに愛を囁いたり、甘えたりすることは一切なかったようだ。だが、お披露目会で私にたっぷりと愛され、幸せそうなソウタの姿を見て、愛を素直に受け取ることの素晴らしさを知ったのだろう。この手紙には、あの日からノエは別人のように甘えてくれるようになり言葉にできないほど幸せな日々を過ごしていることへの感謝の気持ちが詰まっていた。
神により定められた運命の相手と幸せになることが、我が一族の繁栄につながるのだから、私たちの愛がリヴァイ夫夫の幸せの手助けになれたのなら、それは素直に嬉しいことだ。
「ケイレブ、私たちが知らぬところでリヴァイ夫夫を幸せにしていたようだぞ」
「それは素晴らしいことでございます。さぞや奥方さまもお喜びになるでしょう」
「そうだな。ソウタにも話をして、これからもたっぷりと私たちの愛を見せつけることが皆の幸せに繋がると教えてやろうか。そうすれば、これまで以上にたっぷりと甘えてくれるだろう」
そんな考えで、私はリヴァイから手紙が来たことをソウタにも伝えることにした。
「ソウタ」
「あっ、あだむ……どこに、いっていたの?」
「少し仕事をしていたのだ。ソウタを寂しがらせたか?」
「ううん。ちょうどいま、おきたの。だから、はやくこっちにきて……」
ソウタが素直に甘えてくれるのが何よりも嬉しい。リヴァイの夫のようにどれだけ愛を囁いても甘えてくれなかったら不安でいっぱいになっていたことだろう。
だからこそ、甘えてくれるようになって嬉しいとわざわざ私に手紙を送ってきたリヴァイの気持ちがよくわかる。
すぐにソウタの隣に身体を滑り込ませて、小さな身体を抱きしめる。裸で寝かせていたから私の手にソウタの滑らかな肌が吸い付いてくる。それだけで一気に興奮してしまうのは、やはりソウタが私の運命の相手だからだろう。
たっぷりと愛を注ぎ込んで、幸せそうなソウタを愛おしく思いながら、しばらくしてリヴァイからの手紙のことをソウタに告げた。
「ソウタと同じく十八歳の男を娶った再従兄弟がいるのだが、先日のお披露目会での我々の様子を見て、愛が深まったそうだ。そのお礼に手紙を送ってきていたよ」
「へぇ、僕だけじゃないんだ。本当に運命の相手に性別は関係ないんだね」
「ああ。私の運命の相手がソウタで私は幸せだよ」
「アダム……僕も、幸せだよ」
ソウタから抱きしめてくれるのも幸せだ。この幸せをリヴァイも感じているのだろうな。
「ねぇ、アダム……」
「どうした?」
「そのリヴァイさんとノエさんに会ってみたいな」
「えっ? なぜだ?」
「同じ男同士っていうのも親近感が湧くけど、僕と同じ一般人で同じ歳だし、せっかく同じ一族になったのだから一人くらい知り合いになれるのもいいなって……」
ソウタの気持ちはわからないではない。ソウタは私の夫になったことで今までの世界とは全てを断ち切った。ノエとは序列の違いはあっても同じ一族。ソウタの友人になるには悪くない。
「あ、でもノエさんってどこの人だろう? 僕、英語はわかるけどそれ以外は……」
「ははっ。その心配はいらない。我がスタインフェルド一族になったと同時に全ての言語は理解できるようになっているからな。誰とでも話ができるようになっているよ」
「えー、すごい!! それなら、ノエさんとお話ししてみたいな」
「わかった。ソウタの望みだ。叶えよう」
ということで、我が家にリヴァイ夫夫を招待することとなったのだった。
* * *
ニャンコ会に行き着く前に終わってしまいましたが、次はニャンコ会。
間が空くかもしれませんがどうぞお楽しみに♡
「旦那さま。お手紙が届いております」
「手紙? 誰からだ?」
「リヴァイさまからでございます」
「何? リヴァイ?」
リヴァイは父の従兄弟の子どもでスタインフェルド一族ではあるが、直系嫡男で次期総帥の私と比べれば序列としてはかなり離れている。通常であれば、私に手紙など送ってくるような間柄ではないが、彼も私と同時期に運命の相手を娶った一人だ。
その相手がソウタと同じく十八歳の男性だという報告は受けていたが、我々の接点といえばそれくらいのこと。
そんなリヴァイがわざわざ私に手紙をよこすとはどういった理由だろうか。少し訝しみながら渡された手紙に目を通したが、そこには私とソウタへの感謝の思いが綴られていた。
「ふむ……。ケイレブ、リヴァイの夫についての話は聞いているか?」
「はい。旦那さま。リヴァイさまのご伴侶さまは孤児であったと伺っております。銀の手紙が届いた頃は、施設から出され公園で寝起きをされていらっしゃったそうでございます。リヴァイさま自らがその公園に赴かれ、ご伴侶さまをお迎えになられたとのことです」
「なるほど。愛情を与えられていないが故に、リヴァイの愛を素直に受け入れられなかったとみえるな」
リヴァイの伴侶であるノエはリヴァイの夫になることを拒むことも戸惑うこともなかったそうだが、ノエからリヴァイに愛を囁いたり、甘えたりすることは一切なかったようだ。だが、お披露目会で私にたっぷりと愛され、幸せそうなソウタの姿を見て、愛を素直に受け取ることの素晴らしさを知ったのだろう。この手紙には、あの日からノエは別人のように甘えてくれるようになり言葉にできないほど幸せな日々を過ごしていることへの感謝の気持ちが詰まっていた。
神により定められた運命の相手と幸せになることが、我が一族の繁栄につながるのだから、私たちの愛がリヴァイ夫夫の幸せの手助けになれたのなら、それは素直に嬉しいことだ。
「ケイレブ、私たちが知らぬところでリヴァイ夫夫を幸せにしていたようだぞ」
「それは素晴らしいことでございます。さぞや奥方さまもお喜びになるでしょう」
「そうだな。ソウタにも話をして、これからもたっぷりと私たちの愛を見せつけることが皆の幸せに繋がると教えてやろうか。そうすれば、これまで以上にたっぷりと甘えてくれるだろう」
そんな考えで、私はリヴァイから手紙が来たことをソウタにも伝えることにした。
「ソウタ」
「あっ、あだむ……どこに、いっていたの?」
「少し仕事をしていたのだ。ソウタを寂しがらせたか?」
「ううん。ちょうどいま、おきたの。だから、はやくこっちにきて……」
ソウタが素直に甘えてくれるのが何よりも嬉しい。リヴァイの夫のようにどれだけ愛を囁いても甘えてくれなかったら不安でいっぱいになっていたことだろう。
だからこそ、甘えてくれるようになって嬉しいとわざわざ私に手紙を送ってきたリヴァイの気持ちがよくわかる。
すぐにソウタの隣に身体を滑り込ませて、小さな身体を抱きしめる。裸で寝かせていたから私の手にソウタの滑らかな肌が吸い付いてくる。それだけで一気に興奮してしまうのは、やはりソウタが私の運命の相手だからだろう。
たっぷりと愛を注ぎ込んで、幸せそうなソウタを愛おしく思いながら、しばらくしてリヴァイからの手紙のことをソウタに告げた。
「ソウタと同じく十八歳の男を娶った再従兄弟がいるのだが、先日のお披露目会での我々の様子を見て、愛が深まったそうだ。そのお礼に手紙を送ってきていたよ」
「へぇ、僕だけじゃないんだ。本当に運命の相手に性別は関係ないんだね」
「ああ。私の運命の相手がソウタで私は幸せだよ」
「アダム……僕も、幸せだよ」
ソウタから抱きしめてくれるのも幸せだ。この幸せをリヴァイも感じているのだろうな。
「ねぇ、アダム……」
「どうした?」
「そのリヴァイさんとノエさんに会ってみたいな」
「えっ? なぜだ?」
「同じ男同士っていうのも親近感が湧くけど、僕と同じ一般人で同じ歳だし、せっかく同じ一族になったのだから一人くらい知り合いになれるのもいいなって……」
ソウタの気持ちはわからないではない。ソウタは私の夫になったことで今までの世界とは全てを断ち切った。ノエとは序列の違いはあっても同じ一族。ソウタの友人になるには悪くない。
「あ、でもノエさんってどこの人だろう? 僕、英語はわかるけどそれ以外は……」
「ははっ。その心配はいらない。我がスタインフェルド一族になったと同時に全ての言語は理解できるようになっているからな。誰とでも話ができるようになっているよ」
「えー、すごい!! それなら、ノエさんとお話ししてみたいな」
「わかった。ソウタの望みだ。叶えよう」
ということで、我が家にリヴァイ夫夫を招待することとなったのだった。
* * *
ニャンコ会に行き着く前に終わってしまいましたが、次はニャンコ会。
間が空くかもしれませんがどうぞお楽しみに♡
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