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Tesoro mio 〜俺の宝物〜※
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ルカの強い力に身動きひとつ取れずにいると、ルカが突然俺の耳をペロッと舐めてきた。
「ひゃ……ぁ……」
ゾクゾクと身体が震える。
「耳が感じるんだな、かわいい」
俺の反応に気を良くしたらしいルカは耳にむしゃぶりついてから、そのまま首筋へと移動していった。
「や……ぁん、ちょ……っ、まって……」
「待てない」
必死に声をあげたのに聞き入れてもらえず、そのまま熱い唇が俺のに重ねられた。
「ふ……ぅん、んっ」
まるで食らいつくように俺の唇を覆い尽くし、何度も唇を甘噛みしては吸い付いていく。
ほんの一瞬唇が離れた間に息を吸おうと唇を開くと、そのチャンスを待っていたかのようにルカの肉厚な舌がするりと入り込んできた。
俺の口腔内を縦横無尽に動き回り、舌に絡みつき、舌先に吸い付いてくる。
「……ふ、ぅ……はぁ」
あまりにも長く続く深いキスに、頭がクラクラしてきた。
ルカは俺のそんな状況にようやく気が付いたらしい。名残惜しそうにしながらも、ゆっくりと唇を離してくれた。
俺の唇からは吸い取れなかった唾液がトロリと流れている感覚はあったけれど、息が切れてどうすることもできない。
すると、ルカは『ふふっ』と笑って、大きくて肉厚な舌で俺に見せつけるようにペロっと舐めとった。
「ユヅキのはなんでこんなに甘いんだろうな」
目の前で唾液を美味しそうに舐められ、俺は自分の顔が真っ赤になっていくのがわかった。
「ユヅキ、どうした?」
「……お、おれのファーストキス……初めてなのにこんなエロい……」
俺はもう恥ずかしくてたまらなかった。
“そうか、ユヅキは初めてだったか。良かった。
――まぁ、初めてじゃなかったら相手のやつを殺ってたかもしれないな”
「……なに? なんて言ったの?」
急にルカの口から紡がれた流暢なイタリア語は意味がわからなかった。
「ユヅキが初めてで嬉しいって言ったんだ」
というルカの言葉は多分違うんだろうなとは思ったけれど、目の前でとんでもないイケメンの超絶な笑顔を見せられ思わず納得してしまった。
「ユヅキにずっと触れたいと思っていた。
あの時、抱き抱えた時からずっと……」
ルカの大きな手が俺の身体を這い回る。
「ユヅキの乳首はどんな感じかずっと想像していたが、やっと実物に触れられた」
「……ぁん……」
ルカの長くて綺麗な指先で乳首を優しく擦られて思わず声が出てしまった。
これ以上自分の喘ぎ声を聞きたくなくて、手で口を押さえようとしたけれど、ルカの手が俺の両手を頭の上で押さえてつけてくる。
「ユヅキのかわいい声が聞きたいんだ」
そう言って、ルカはもう片方の乳首をパクリと口に入れた。
さっき俺の口腔内を蹂躙していたあの舌が今度は乳首をコロコロと転がしたり、吸い付いたり……
「……ああ……っん」
カリッと甘噛みされて、身体がビクッと震えた。
まるで電流に貫かれたかのような衝撃が走った。
「ユヅキはどこも感じやすいね」
俺の乳首を弄っていた手が、腰の方へと下がっていく。
ああ、もうこれ以上は……と思ったけれど、
感じすぎて蕩けきっている俺はもう抵抗すらできなくなっていた。
「ここもかわいがってあげるね」
ルカの手が俺のモノに触れただけで、気持ちよくてたまらない。
「……はぁ……あっ、んん」
ルカが上下に扱くたびに俺のモノから流れ落ちた先走りがヌチャヌチャといやらしい音を立てる。
「ああ……っん、あ……っ、あ……っ」
押さえられていた手は知らない間に外されていたけれど、もう俺には声を我慢することも忘れて、ただ感じさせられるがままに声を上げ続けた。
「ああ、かわいい。ユヅキ、もっと感じて……」
ルカが俺のモノを扱いていた手をパッと話すと、今度は温かいものに包まれた。
えっ? なに?
虚ろな目で下を見ると、ルカが俺の足の間に蹲っていて、『んっ?』と見上げたルカの口には俺のモノが咥えられていた。
俺は初めてのフェラに驚いたけれど、それ以上の快感が襲ってくる。
ルカの大きな口には俺のモノなど大した大きさではないんだろう。
全部がねっとりと舌で覆い尽くされ、ルカの舌が下から上へと舐め上げていくだけで、身体がピリピリと痺れていく。
「あぁ、きもちい……あ、だ、めっ……イ、っちゃ、う……」
「いいよ、このままイッて」
口の中に出すなんてだめだ!
必死に耐えようとしても、ルカの舌の動きが激しくなってきて我慢できない。
じゅぷじゅぷと激しく上下に動かされ、
「ああ……っ、あ……っ、ルカぁ……で、るぅ……んん……っはぁ……ああっ」
大声を上げながら、俺はルカの口腔内にビュルビュルと音を立てて白濁を飛ばした。
1人でするよりも数百倍もの気持ちよさに、ぐったりとしていると、
「ユヅキ、ごちそうさま」
ペロっと舌を見せつけてきた。
俺の……飲んだんだ……。
カーッと顔が赤くなっていくのがわかった。
「さぁ、2人でもっと気持ちよくなろう」
ルカはそういうと、ベッドのサイドテーブルから小瓶を取り出し手のひらに乗せた。
「……な、に?」
「ユヅキを傷付けないためだよ。痛くしないから安心して」
ルカはヌルヌルになった指で俺の後孔に優しく触れると、ヌプッと指を中に挿し入れた。
「ふぁ……っあ、んっ……」
俺の中でルカの指が這いまわっているのがわかる。
こんなところに指を入れられて気持ち悪いはずなのに、なんとも言えない快感が襲ってくる。
「ああ……っん、な、に……これ……」
指がある一点を掠めた時、今までに感じたことのない快感が押し寄せてきた。
「ユヅキの良いところ見つけたよ」
ルカは嬉しそうにそこを重点的に攻め続ける。
「……はぁん……、や……っん」
指は知らない間に3本も入ってしまっていた。
『そろそろ良いか』
ルカがそう呟いたかと思ったら、両足を大きく広げられ、後孔にゴリゴリッと熱いものが擦り付けられた。
な……っ、これ、ルカの……?
ルカがスライドさせるたびにぬちゃぬちゃと淫靡な音が聞こえてくる。
「挿入るぞ」
ルカの先端が俺の後孔をこじ開けながらググッと挿入ってくる。
そのあまりの圧迫感と痛みに思わず力を込めてしまう。
「やぁ……っ、おっき、いぃ……、む、り……」
「ユヅキ、力を抜いて……」
ルカの口調も苦しそうだけど、どうやって力を抜いたら良いのかわからない。
すると、ルカが俺のモノに触れた。
ピリッとくる刺激に『はぁ……っ』と息を吐いた瞬間、ルカの大きな昂りがググッと中へ押し込まれた。
「……ああ……っ、あ……っああ……っ」
「ユヅキ、愛してるよ」
ルカの唇が俺のに重ねられた瞬間、グチュンと音を立ててルカの大きなモノが根元まで入っていった。
「……ふぅ……っん……ああ……ん」
上の口にも下の口にもルカが入り込んで、もう同化してしまったみたいだ。
「動くよ」
ルカは唇を離し、ゆっくりと腰を動かし始めた。
「ああ、ユヅキ、愛してる……愛してるよ」
「……っん……、はぁ……っ」
あんなに大きなモノが俺の中に挿入りこんで苦しくてたまらないのに、なんだこの充足感は……。
「ああ……っ、あ……っ、や……っ」
ルカは中に埋め込んだ大きな昂りをギリギリまで抜くと、また勢いよく挿しこんでくる。
ルカに揺さぶられながら、うっすら目を開けると、獣のようなギラギラとした瞳で俺を必死に求めている姿が見えて思わずキュンとしてしまう。
ルカ、本気で俺のことを……?
「ユヅキ、私のことだけ考えて……」
「ああ……っ、ル、カぁ……も、だめ……っ、出ちゃ、う……」
俺のその言葉にルカは俺をぎゅっと抱き込んで、ガツガツと大きく腰を動かした。
「も……ぅ、あ……っ、でる、ぅ……」
目の前がチカチカとスパークしたと同時に、俺は2度目の白濁を飛ばした。
「……は……ぁっ……はぁ……っ」
「私も限界だ……」
悔しそうに表情を浮かべ、ルカは俺の中に白濁を弾け飛ばした。
俺の奥が温かいもので溢れていく……そんな感覚だけはわかった。
「ああ、ユヅキ……Tesoro mio
ゆっくりおやすみ」
額に柔らかな唇の感触を感じなから、俺は意識を飛ばした。
✳︎ ✳︎ ✳︎
目を覚ますと、俺はだだっ広いベッドに寝ていた。
あれ? 俺、どうしたんだっけ?
昨日のことを思い出そうとすると、長い腕に抱き込まれた。
「起きたか? Tesoro mio」
パッと見上げると超絶イケメンが俺の頬にチュッとキスをしてきた。
「えっ? なに?」
その瞬間、昨日のことが頭を駆け巡った。
「昨日あんなに愛し合ったばかりだというのに忘れてしまったのかい?
ならば、もう一度愛し合って身体で……」
「いや、お、思い出したから……」
「ふふっ。冗談だよ。今日は無理はさせない」
そう言って、宝物のように優しく俺を腕の中に閉じ込めた。
昨日ずっと香っていたルカの香りが俺の鼻腔を擽る。
なぜか安心するこの匂いを不思議に感じながら、俺はそのまま腕の中にとどまっていた。
「ねぇ……俺、全然わかんないんだけど、
ルカが俺を探してたってどういうこと?」
昨日ルカが漏らしてた言葉を思い出して聞いてみた。
「ああ、あの時君を病院に連れて行って、治療を待っている最中に、イタリア本国からトラブルの連絡が来たんだ。一分一秒を争う内容だったから、またすぐにユヅキの元に戻ってくるつもりで、急いで病院を出て、そのまま自家用ジェットでイタリアに戻った」
すごいな、スケールが大きすぎて良くわからなくなってきた……。
「用事を終えて、イギリスに戻って病院から聞いたユヅキのホームステイ先に行ったんだが、君は帰国した後だった。急いで日本の住所を調べたが引越して居なくなっていた。それからずっと君の消息を探してたんだ」
そうだったんだ……。
俺はあの後すぐに日本に帰ったら、両親は俺の留学中に離婚してしまっていて、学校も勝手に転校させられてたんだ。
慣れない環境に馴染むのに必死でイギリスでのルカとの思い出なんて忘れてしまってた。
ルカがこうやって探してくれなかったら一生会えなかったかも。
「やっと消息がわかったら、君がイタリアに来ると分かって空港まで迎えに行ったというわけさ」
「えっ? どうして、イタリアに来るって分かったの?」
「え……っ、あの、そう! 君が乗った飛行機は私の会社の物だから、それでわかったんだよ!」
「ああ、なるほど。そっか……」
って、あのすごいおもてなしの飛行機、ルカの会社のだったんだ……。
俺と世界が違いすぎて、やっていけるのか心配になってきた……。
「分かってると思うが、もうユヅキを日本に帰らせるつもりはないから。ここで一緒に暮らそう!」
「ええーー?」
俺はとんでもない人に捕まってしまったみたいだ。
でも、こんなに愛されてるなら、いいか。
「もう離さないよ、ユヅキ」
「俺もルカを愛してるよ。Tesoro mio」
柚月side終わり
「ひゃ……ぁ……」
ゾクゾクと身体が震える。
「耳が感じるんだな、かわいい」
俺の反応に気を良くしたらしいルカは耳にむしゃぶりついてから、そのまま首筋へと移動していった。
「や……ぁん、ちょ……っ、まって……」
「待てない」
必死に声をあげたのに聞き入れてもらえず、そのまま熱い唇が俺のに重ねられた。
「ふ……ぅん、んっ」
まるで食らいつくように俺の唇を覆い尽くし、何度も唇を甘噛みしては吸い付いていく。
ほんの一瞬唇が離れた間に息を吸おうと唇を開くと、そのチャンスを待っていたかのようにルカの肉厚な舌がするりと入り込んできた。
俺の口腔内を縦横無尽に動き回り、舌に絡みつき、舌先に吸い付いてくる。
「……ふ、ぅ……はぁ」
あまりにも長く続く深いキスに、頭がクラクラしてきた。
ルカは俺のそんな状況にようやく気が付いたらしい。名残惜しそうにしながらも、ゆっくりと唇を離してくれた。
俺の唇からは吸い取れなかった唾液がトロリと流れている感覚はあったけれど、息が切れてどうすることもできない。
すると、ルカは『ふふっ』と笑って、大きくて肉厚な舌で俺に見せつけるようにペロっと舐めとった。
「ユヅキのはなんでこんなに甘いんだろうな」
目の前で唾液を美味しそうに舐められ、俺は自分の顔が真っ赤になっていくのがわかった。
「ユヅキ、どうした?」
「……お、おれのファーストキス……初めてなのにこんなエロい……」
俺はもう恥ずかしくてたまらなかった。
“そうか、ユヅキは初めてだったか。良かった。
――まぁ、初めてじゃなかったら相手のやつを殺ってたかもしれないな”
「……なに? なんて言ったの?」
急にルカの口から紡がれた流暢なイタリア語は意味がわからなかった。
「ユヅキが初めてで嬉しいって言ったんだ」
というルカの言葉は多分違うんだろうなとは思ったけれど、目の前でとんでもないイケメンの超絶な笑顔を見せられ思わず納得してしまった。
「ユヅキにずっと触れたいと思っていた。
あの時、抱き抱えた時からずっと……」
ルカの大きな手が俺の身体を這い回る。
「ユヅキの乳首はどんな感じかずっと想像していたが、やっと実物に触れられた」
「……ぁん……」
ルカの長くて綺麗な指先で乳首を優しく擦られて思わず声が出てしまった。
これ以上自分の喘ぎ声を聞きたくなくて、手で口を押さえようとしたけれど、ルカの手が俺の両手を頭の上で押さえてつけてくる。
「ユヅキのかわいい声が聞きたいんだ」
そう言って、ルカはもう片方の乳首をパクリと口に入れた。
さっき俺の口腔内を蹂躙していたあの舌が今度は乳首をコロコロと転がしたり、吸い付いたり……
「……ああ……っん」
カリッと甘噛みされて、身体がビクッと震えた。
まるで電流に貫かれたかのような衝撃が走った。
「ユヅキはどこも感じやすいね」
俺の乳首を弄っていた手が、腰の方へと下がっていく。
ああ、もうこれ以上は……と思ったけれど、
感じすぎて蕩けきっている俺はもう抵抗すらできなくなっていた。
「ここもかわいがってあげるね」
ルカの手が俺のモノに触れただけで、気持ちよくてたまらない。
「……はぁ……あっ、んん」
ルカが上下に扱くたびに俺のモノから流れ落ちた先走りがヌチャヌチャといやらしい音を立てる。
「ああ……っん、あ……っ、あ……っ」
押さえられていた手は知らない間に外されていたけれど、もう俺には声を我慢することも忘れて、ただ感じさせられるがままに声を上げ続けた。
「ああ、かわいい。ユヅキ、もっと感じて……」
ルカが俺のモノを扱いていた手をパッと話すと、今度は温かいものに包まれた。
えっ? なに?
虚ろな目で下を見ると、ルカが俺の足の間に蹲っていて、『んっ?』と見上げたルカの口には俺のモノが咥えられていた。
俺は初めてのフェラに驚いたけれど、それ以上の快感が襲ってくる。
ルカの大きな口には俺のモノなど大した大きさではないんだろう。
全部がねっとりと舌で覆い尽くされ、ルカの舌が下から上へと舐め上げていくだけで、身体がピリピリと痺れていく。
「あぁ、きもちい……あ、だ、めっ……イ、っちゃ、う……」
「いいよ、このままイッて」
口の中に出すなんてだめだ!
必死に耐えようとしても、ルカの舌の動きが激しくなってきて我慢できない。
じゅぷじゅぷと激しく上下に動かされ、
「ああ……っ、あ……っ、ルカぁ……で、るぅ……んん……っはぁ……ああっ」
大声を上げながら、俺はルカの口腔内にビュルビュルと音を立てて白濁を飛ばした。
1人でするよりも数百倍もの気持ちよさに、ぐったりとしていると、
「ユヅキ、ごちそうさま」
ペロっと舌を見せつけてきた。
俺の……飲んだんだ……。
カーッと顔が赤くなっていくのがわかった。
「さぁ、2人でもっと気持ちよくなろう」
ルカはそういうと、ベッドのサイドテーブルから小瓶を取り出し手のひらに乗せた。
「……な、に?」
「ユヅキを傷付けないためだよ。痛くしないから安心して」
ルカはヌルヌルになった指で俺の後孔に優しく触れると、ヌプッと指を中に挿し入れた。
「ふぁ……っあ、んっ……」
俺の中でルカの指が這いまわっているのがわかる。
こんなところに指を入れられて気持ち悪いはずなのに、なんとも言えない快感が襲ってくる。
「ああ……っん、な、に……これ……」
指がある一点を掠めた時、今までに感じたことのない快感が押し寄せてきた。
「ユヅキの良いところ見つけたよ」
ルカは嬉しそうにそこを重点的に攻め続ける。
「……はぁん……、や……っん」
指は知らない間に3本も入ってしまっていた。
『そろそろ良いか』
ルカがそう呟いたかと思ったら、両足を大きく広げられ、後孔にゴリゴリッと熱いものが擦り付けられた。
な……っ、これ、ルカの……?
ルカがスライドさせるたびにぬちゃぬちゃと淫靡な音が聞こえてくる。
「挿入るぞ」
ルカの先端が俺の後孔をこじ開けながらググッと挿入ってくる。
そのあまりの圧迫感と痛みに思わず力を込めてしまう。
「やぁ……っ、おっき、いぃ……、む、り……」
「ユヅキ、力を抜いて……」
ルカの口調も苦しそうだけど、どうやって力を抜いたら良いのかわからない。
すると、ルカが俺のモノに触れた。
ピリッとくる刺激に『はぁ……っ』と息を吐いた瞬間、ルカの大きな昂りがググッと中へ押し込まれた。
「……ああ……っ、あ……っああ……っ」
「ユヅキ、愛してるよ」
ルカの唇が俺のに重ねられた瞬間、グチュンと音を立ててルカの大きなモノが根元まで入っていった。
「……ふぅ……っん……ああ……ん」
上の口にも下の口にもルカが入り込んで、もう同化してしまったみたいだ。
「動くよ」
ルカは唇を離し、ゆっくりと腰を動かし始めた。
「ああ、ユヅキ、愛してる……愛してるよ」
「……っん……、はぁ……っ」
あんなに大きなモノが俺の中に挿入りこんで苦しくてたまらないのに、なんだこの充足感は……。
「ああ……っ、あ……っ、や……っ」
ルカは中に埋め込んだ大きな昂りをギリギリまで抜くと、また勢いよく挿しこんでくる。
ルカに揺さぶられながら、うっすら目を開けると、獣のようなギラギラとした瞳で俺を必死に求めている姿が見えて思わずキュンとしてしまう。
ルカ、本気で俺のことを……?
「ユヅキ、私のことだけ考えて……」
「ああ……っ、ル、カぁ……も、だめ……っ、出ちゃ、う……」
俺のその言葉にルカは俺をぎゅっと抱き込んで、ガツガツと大きく腰を動かした。
「も……ぅ、あ……っ、でる、ぅ……」
目の前がチカチカとスパークしたと同時に、俺は2度目の白濁を飛ばした。
「……は……ぁっ……はぁ……っ」
「私も限界だ……」
悔しそうに表情を浮かべ、ルカは俺の中に白濁を弾け飛ばした。
俺の奥が温かいもので溢れていく……そんな感覚だけはわかった。
「ああ、ユヅキ……Tesoro mio
ゆっくりおやすみ」
額に柔らかな唇の感触を感じなから、俺は意識を飛ばした。
✳︎ ✳︎ ✳︎
目を覚ますと、俺はだだっ広いベッドに寝ていた。
あれ? 俺、どうしたんだっけ?
昨日のことを思い出そうとすると、長い腕に抱き込まれた。
「起きたか? Tesoro mio」
パッと見上げると超絶イケメンが俺の頬にチュッとキスをしてきた。
「えっ? なに?」
その瞬間、昨日のことが頭を駆け巡った。
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「ねぇ……俺、全然わかんないんだけど、
ルカが俺を探してたってどういうこと?」
昨日ルカが漏らしてた言葉を思い出して聞いてみた。
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すごいな、スケールが大きすぎて良くわからなくなってきた……。
「用事を終えて、イギリスに戻って病院から聞いたユヅキのホームステイ先に行ったんだが、君は帰国した後だった。急いで日本の住所を調べたが引越して居なくなっていた。それからずっと君の消息を探してたんだ」
そうだったんだ……。
俺はあの後すぐに日本に帰ったら、両親は俺の留学中に離婚してしまっていて、学校も勝手に転校させられてたんだ。
慣れない環境に馴染むのに必死でイギリスでのルカとの思い出なんて忘れてしまってた。
ルカがこうやって探してくれなかったら一生会えなかったかも。
「やっと消息がわかったら、君がイタリアに来ると分かって空港まで迎えに行ったというわけさ」
「えっ? どうして、イタリアに来るって分かったの?」
「え……っ、あの、そう! 君が乗った飛行機は私の会社の物だから、それでわかったんだよ!」
「ああ、なるほど。そっか……」
って、あのすごいおもてなしの飛行機、ルカの会社のだったんだ……。
俺と世界が違いすぎて、やっていけるのか心配になってきた……。
「分かってると思うが、もうユヅキを日本に帰らせるつもりはないから。ここで一緒に暮らそう!」
「ええーー?」
俺はとんでもない人に捕まってしまったみたいだ。
でも、こんなに愛されてるなら、いいか。
「もう離さないよ、ユヅキ」
「俺もルカを愛してるよ。Tesoro mio」
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