ひとりぼっちになった僕は新しい家族に愛と幸せを教えてもらいました

波木真帆

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第二部

なんで?

<side直>

日下部のおじいちゃんに会いに行く。

なんだかドキドキしちゃうな。
さっちゃんちに行く時もすっごくドキドキしたけど、今日はなんだかそれ以上に緊張しちゃう。

おじいちゃんが運転する車が大きな家の駐車場に入って行く。
わぁ、ここが日下部のおじいちゃんちか。

すごいおっきなお家。
おじいちゃまの家も大きいけれど、ここは洋風の二階建て。
なんだか小説の世界みたいだ。

おじいちゃまと手を繋いで、玄関に向かう。
お餅が入った風呂敷は昇さんが持ってくれた。

チャイムを鳴らすと、大きな扉が開いた。
出てきたのは、昇さんより身長が高そうな男の人。
おじいちゃまと挨拶をしながら僕にも視線を向けてニコッと笑ってくれる。

優しい人、なのかも……

その人の影に隠れてちょっと見えないけどもう一人いるみたい。
どんな人かな?

覗き込もうとした時に、おじいちゃまから挨拶するように声をかけられてちょっとびっくりした。
慌てて名前を告げて頭を下げると、影に隠れて見えなかった人がぴょんと出てきた。

「可愛いー!」

その声にびっくりして顔を上げると、優しそうな笑顔を浮かべた人が僕をみていた。

「僕、大夢ひろむ。よろしくね。直くん、いくつ?」

僕の目線に合わせて屈んでくれたその人は優しい声で尋ねてくれる。

「あの、十四歳、です。あの、でももうすぐ十五歳になるんですけど……」

「わぁ、お誕生日いつ?」

「えっと、十五日、です……」

「そっか、お正月早々めでたいこと続きだね。さぁさぁ、中に入って。お祖父さまがお待ちかねだよ」

そういうと、笑顔で僕の手をとった。
僕は急いで靴を脱ぎ、大夢さんと一緒に中に入った。

<side昇>

扉を開けて出てきたのは高身長な男の人。

「大おじさん。あの人はお孫さん?」

こそっと尋ねると、大おじさんが俺に近づいて小声で教えてくれた。

「ああ。そうだよ。多分、祥也くんのほうじゃないかな。彼はL.Aで日本料理店の店主をしているよ」

「えっ、じゃあ板前さん、ってこと?」

大企業ベルンシュトルフホールディングスの孫が、L.Aで板前……
それはそれですごいな。

するとその人の陰から小柄な男性が飛び出してきた。
綺麗……というよりは、悠真さんと真琴さんを足して二で割ったみたいな可愛い系の人だ。

その人が直くんをみて可愛いと叫んでいる。

直くんと話をしたその彼は、直くんの手をとってあっという間に家の中に連れて行ってしまった。

「あっ、ちょ――っ」

慌てて声をかけるけれど、俺の声は駆けていく二人の耳には届かなかったようだ。

「すみません。大夢、すっかり先生のお孫さんを気に入ってしまって……」

申し訳なさそうに頭を下げるお孫さんにじいちゃんが優しく声をかけていた。

「いや、直くんを気に入ってくれたなら嬉しいよ。私たちも上がらせてもらおうか。透也くんたちも来ているのかな?」

「どうぞお入りください。みんな揃ってますよ。あとでもう1組、お客さんが来ることになっているんですけど……あ、先生もご存知だと思いますよ。弁護士の小田切です」

「彼も来るのか。それは楽しみだな」

にこやかにじいちゃんと話すのをみていると、お孫さんは俺と大おじさんにも視線を向けた。

「どうぞ中にお入りください」

「ああ、ありがとう。昇も上がらせてもらいなさい」

「お邪魔します」

頭を下げて中に入る。
彼はじいちゃんと大おじさんには笑顔を見せていたけれど、俺にはなぜか真剣な表情でじっと見つめてくる。

なんとなく威圧を受けているような気がするが……気のせいだよな?

じいちゃんと中に入っていく彼の後ろからついていきながら気になって大おじさんに聞いてみた。

「ねぇ、俺……嫌われてないよね?」

「ははっ。祥也くんは心配してるんだよ。可愛い恋人がお前に取られるんじゃないかって」

「えっ? また?」

そう思ってしまうのも無理はない。
なぜか俺はいろんな人から威圧を向けられる。
なんでだろう?
俺は普通にしてるだけなんだけどな……

「まぁ、そこまで嫌がるな。彼らが警戒してしまうほど、お前がいい男だってことだろう。いいじゃないか」

「人ごとだと思って……」

心の中で大きなため息をつきながら部屋に入ると、直くんはすでに日下部さんの隣に座って楽しそうに話をしていた。



   *   *   *

お話ではまだ先ですが、今日1月15日は直くんの誕生日♡
(ついでに私も笑)
まだまだ若い直くんと違って、誕生日パーティーをすることもないですが、
今年も一年楽しく書いていこうと思っています。
これからもよろしくお願いします(๑>◡<๑)
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