ひとりぼっちになった僕は新しい家族に愛と幸せを教えてもらいました

波木真帆

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第二部

大量の……

<side昇>

あの人の年齢?

わざわざ尋ねるってことは大幅に年上に見えるか、年下に見えるかどちらかだろうけど……

どう見ても大学生なあの人は、多分年下に見えてるんだろう。
だから、絢斗さんと同じタイプなんだろうな。

直くんが二十二歳だと答えてあの盛り上がりってことは本当は二十五歳、とか? もっと上か?

まさか三十を超えてるってことはなさそうだけど……
うーん、難しい。

実際に見たままだとどう見たって大学生……制服着たら、普通に高校生にも見えなくはない。

俺は自分のクラスにもいそうなあの人を想像して混乱しまくっていた。

「あの、違うんですか?」

直くんが恐る恐る尋ねると、隣に座っている人が笑顔で答えた。

「大智さんは……」

そう言って、直くんの耳元でこっそりと告げる。

「ええーーっ、さん、じゅ……」

直くんの驚きの声が部屋中に響き渡る。
その声にさらに盛り上がりを見せた。

「本当なんですか?」

「あー、うん。まぁね。ちょっと若く見られがちだけど、言っとくけど敦己くんと大夢くんもおんなじくらいの年齢だから」

「えっ!!」

さらなる爆弾発言に直くんだけでなく、俺も声をあげてしまった。
その声に俺の存在に気づいたらしい人たちがじっと俺を見てくる。

でも、そこまで威圧めいたものは感じない。
てっきりまた威圧されるのかと身構えていただけに拍子抜けしてしまう。

「ははっ。昇、お前ホッとしているだろう?」

小声で大おじさんに笑われて振り返る。

「何か理由があるの?」

「お前が、日下部さん……いや、サンタクロースからもらった車は、あそこに座っている透也くんの車だったんだよ」

「えっ? そうなの?」

透也さんは、俺が子どもの頃に何度か遊んでもらったことがある。
あの時、透也さんは高校生で……ああ、そういえば料理人の修行に行っている兄がいるとかなんとか聞いた気がする。
その人があの祥也さんか。今、思い出した。

「今はL.Aに住んでいて、日本の自宅のガレージにずっと置きっぱなしだったからって行って譲ってくれたんだ。あとでお礼を言っておけ。ああ、直くんには聞かれないようにな」

サンタクロースからの贈り物だと思っているのに、透也さんの持ち物だと知ったら混乱しそうだからな。

「この車を譲り受けるにあたって、昇が恋人の送迎のために、と日下部さんが話をしてくれているから透也くんはお前に嫉妬していないんだよ」

「ああ、なるほど……そういうことか」

「ちなみに言えば、あっちの上田くんもそうだ。彼は安慶名くんや成瀬くんの後輩だからな。卓くんの子どもである直くんとお前が恋人同士という話はちゃんと伝わっているよ」

だから、威圧を受けずに済んだってわけか。
じゃあもし、あの二人も何も知らなかったら……

想像するだけで恐ろしいな……よかった。教えてくれてて……。

<side直>

教えられた年齢に僕は驚くしかなかった。
しかも敦己さんも大夢さんも同じくらいの歳だなんて……

すごい、あやちゃんみたいだな。

茫然と見つめていると、日下部のおじいちゃんが声をあげた。

「まぁまぁ、うちの可愛い孫たちは若く見えるんだよ。寛さん、賢将さん。それに昇くんもこちらに座ってくれ。正月だし、みんなで乾杯でもしよう。祥也、透也。飲み物の準備をしてくれ」

その声かけにさっと二人が立ち上がり、キッチンに行ったみたい。
おじいちゃまとおじいちゃん、そして昇さんもソファに座って楽しくなってきた。

「はい。直くん、どうぞ」

「あ、ありがとうございます」

祥也さんから受け取った飲み物を大夢さんが渡してくれた。
中身はリンゴジュースみたい。

「みんなで新年を迎えられたことを嬉しく思う。楽しい一年であるように。乾杯」

日下部のおじいちゃんの声掛けでグラスを掲げた僕は、ドキドキしながら口をつけた。

「んー! 美味しい!」

最高に美味しいリンゴジュースを飲んで僕はなんだか幸せな気持ちになった。

「さて、じじが直くんと昇くんにお年玉をあげよう」

日下部のおじいちゃんが胸ポケットとから取り出した封筒を僕と昇さんに渡してくれる。

「ありがとうございます!」

<直くんが楽しい学校生活を過ごせるように>

お年玉の封筒に書かれたメッセージを見て喜んでいると、

「これ、僕からもお年玉だよ」

敦己さんが渡してくれる。

「えっ、いいんですか?」

「もちろん!」

「これは私からだ」

「こっちは……」

いろんなところから手が伸びてきて、お礼を言っている間に、気づけば僕の手には七つものお年玉の封筒が載っていた。
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