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楽しい約束と安心安全なアプリ
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<side卓>
「ちょっと相談して決めたいことがあって、一花くんをそっちのソファーに運んでもらえるかしら?」
未知子さんの呼びかけに征哉くんがさっと席を立ち、一花くんの元に向かう。
絢斗たちの表情も明るいし、もしかしたら今からどこかに出かけたいとでもいう話だろうか?
せっかく仲良くなったのだからという思いがあるとは思うが、流石に朝からの過密スケジュールで直くんは元より一花くんも疲れているに違いない。
未知子さんがいて、そのようなことをさせるわけがないとは思うが、どうだろう。
少し心配しながら、みんながソファーに腰を下ろすのを待っていると、席について早速未知子さんが口を開いた。
「直くんが、フランスに行かれた昇くんのご両親のために編み物を習いたいというから、うちで編み物会をしようと思うのだけど、来週、みんなが我が家に集まれる日はないかしら?」
ああ、なるほど。そういうことか……。
よかったと私が安堵のため息を漏らすと、征哉くんからも同じように安堵の表情が漏れた。
きっと同じことを心配していたのだろう。
我々の前であの熱烈なプロポーズをした志摩くんと谷垣くんは明日から一週間の休暇をとっているらしく、それに伴い一花くんのリハビリは休みのようで、絢斗と直くんならいつ来てもらっても構わないと征哉くんが言ってくれて絢斗と直くんは嬉しそうにしていた。
未知子さんは谷垣くんにも参加してもらいたかったようで残念がっていたが、櫻葉さんに史紀さんにも参加して欲しいと頼むと、櫻葉さんは喜んで了承していた。史紀さんが編み物が得意だとは知らなかったが、櫻葉さんが史紀さんが戦力になるから必ず行かせるというくらいだから相当の実力者なのだろう。
「わぁー、パパ! ありがとう!! 大好き!」
櫻葉さんの粋な計らいに、一花くんは嬉しそうに手を伸ばすと、櫻葉さんは立ち上がり自らハグしにいった。
征哉くんは父親とのスキンシップによく耐えている。えらいぞ。
「一花が編んでくれたマフラーは本当に上手だったから、直純くんも未知子さんに習ったらすぐに上手になるよ」
一花くんを抱きしめながら、直くんにそんな優しい言葉をかける櫻葉さんをみて、本当にもう蟠りもすっかり消えたようだとホッとする。
絢斗は木曜日が講義が休みだということで早速編み物会の集まりは来週の木曜日に決まった。
それならこの旅行から帰ってから少し時間が経っているし、直くんの体調も万全に違いない。
するとここで、
「ああ、そうだ! 征哉さん、あのアプリを直くんに教えていいですか?」
と一花くんが突然スマホを取り出した。
あのアプリ? 一体どんなものだろう?
征哉くんが一花くんに使わせているくらいだから安心で安全なものだと思うが、直くんに使わせるならば私もしっかりその内容を把握しておかないとな。
征哉くんの手を覗き込みそうな勢いで尋ねると、征哉くんは少し笑いながらも詳しく説明してくれた。
「実は蓮見さんか開発した買い物アプリなんですが……」
周平くんが開発したという『恋する子猫の狼さん』アプリは、厳選されたものばかりが並ぶ買い物アプリ。
その表示には値段表記がなく、鮮明な画像と商品説明だけが載っている。
しかも、買い物するアイコンは標準装備の狼の姿から、アルバムを通して好きな人に変えることができるシステムになっている。
私が征哉くんから説明を受けている間に、直くんと絢斗は一花くんから実際にアプリを見せてもらいながら説明を受けていて、
「うわぁー! これ、すっごく楽しそう!! 卓さん、このアプリ私も入れたい!」
「いろんなものがあるから楽しそうですね」
と大喜びしている様子。
「厳選された品しか売ることはできないので安心ですよ。それに支払いは登録したカードから自動的に支払われますので絢斗さんや直純くんは値段を気にすることなく買い物ができます」
「なるほど。それはいいな」
アプリを入れた段階で私のカード情報を入れておけば、好きなだけ買い物ができるというわけか。
絢斗と直くんの欲しいものを好きなだけ買ってやれるならこれほど楽しいことはないな。
「伯父さん、俺がカード持ったら登録カードは変更して」
愛しい恋人の支払いを任せるのが嫌なのは昇も同じか。昇が直くんのことをそれだけ強く思っていることがわかって嬉しい。私と征哉くん、そして櫻葉さんは顔を見合わせて笑った。
「ははっ。さすがだな。いつまでも直純くんが楽しく買い物ができるように頑張らないとな」
征哉くんから発破をかけられ、昇もやる気になっている。それでいい。これからの昇に期待だな。
周平くんが関わっているアプリで征哉くんが一花くんに使わせているのなら全く心配がない。
アプリをインストールするためのパスワードも教えてもらい、早速二人のスマホに入れてやることを決めた。
「じゃあ、一花。そろそろ夕食の時間だし、失礼しようか」
征哉くんの声かけに残念がるかと思ったが、来週会える約束が決まっているからか、一花くんも直くんも絢斗もすぐに了承した。
編み物会に向けて準備は全て未知子さんがしてくれるようだが、ほしい毛糸があったらあのアプリで買って持ってきても構わないということで、絢斗は嬉しそうに直くんに買い物を持ちかけた。
きっと絢斗はわかっている。自分が編み物ができないだろうということを。
それでも編み物会に参加するのは直くんのためだ。
後であまり無理しないようにだけ声をかけておくとしよう。
そうして、征哉くんたちは帰って行った。
「ちょっと相談して決めたいことがあって、一花くんをそっちのソファーに運んでもらえるかしら?」
未知子さんの呼びかけに征哉くんがさっと席を立ち、一花くんの元に向かう。
絢斗たちの表情も明るいし、もしかしたら今からどこかに出かけたいとでもいう話だろうか?
せっかく仲良くなったのだからという思いがあるとは思うが、流石に朝からの過密スケジュールで直くんは元より一花くんも疲れているに違いない。
未知子さんがいて、そのようなことをさせるわけがないとは思うが、どうだろう。
少し心配しながら、みんながソファーに腰を下ろすのを待っていると、席について早速未知子さんが口を開いた。
「直くんが、フランスに行かれた昇くんのご両親のために編み物を習いたいというから、うちで編み物会をしようと思うのだけど、来週、みんなが我が家に集まれる日はないかしら?」
ああ、なるほど。そういうことか……。
よかったと私が安堵のため息を漏らすと、征哉くんからも同じように安堵の表情が漏れた。
きっと同じことを心配していたのだろう。
我々の前であの熱烈なプロポーズをした志摩くんと谷垣くんは明日から一週間の休暇をとっているらしく、それに伴い一花くんのリハビリは休みのようで、絢斗と直くんならいつ来てもらっても構わないと征哉くんが言ってくれて絢斗と直くんは嬉しそうにしていた。
未知子さんは谷垣くんにも参加してもらいたかったようで残念がっていたが、櫻葉さんに史紀さんにも参加して欲しいと頼むと、櫻葉さんは喜んで了承していた。史紀さんが編み物が得意だとは知らなかったが、櫻葉さんが史紀さんが戦力になるから必ず行かせるというくらいだから相当の実力者なのだろう。
「わぁー、パパ! ありがとう!! 大好き!」
櫻葉さんの粋な計らいに、一花くんは嬉しそうに手を伸ばすと、櫻葉さんは立ち上がり自らハグしにいった。
征哉くんは父親とのスキンシップによく耐えている。えらいぞ。
「一花が編んでくれたマフラーは本当に上手だったから、直純くんも未知子さんに習ったらすぐに上手になるよ」
一花くんを抱きしめながら、直くんにそんな優しい言葉をかける櫻葉さんをみて、本当にもう蟠りもすっかり消えたようだとホッとする。
絢斗は木曜日が講義が休みだということで早速編み物会の集まりは来週の木曜日に決まった。
それならこの旅行から帰ってから少し時間が経っているし、直くんの体調も万全に違いない。
するとここで、
「ああ、そうだ! 征哉さん、あのアプリを直くんに教えていいですか?」
と一花くんが突然スマホを取り出した。
あのアプリ? 一体どんなものだろう?
征哉くんが一花くんに使わせているくらいだから安心で安全なものだと思うが、直くんに使わせるならば私もしっかりその内容を把握しておかないとな。
征哉くんの手を覗き込みそうな勢いで尋ねると、征哉くんは少し笑いながらも詳しく説明してくれた。
「実は蓮見さんか開発した買い物アプリなんですが……」
周平くんが開発したという『恋する子猫の狼さん』アプリは、厳選されたものばかりが並ぶ買い物アプリ。
その表示には値段表記がなく、鮮明な画像と商品説明だけが載っている。
しかも、買い物するアイコンは標準装備の狼の姿から、アルバムを通して好きな人に変えることができるシステムになっている。
私が征哉くんから説明を受けている間に、直くんと絢斗は一花くんから実際にアプリを見せてもらいながら説明を受けていて、
「うわぁー! これ、すっごく楽しそう!! 卓さん、このアプリ私も入れたい!」
「いろんなものがあるから楽しそうですね」
と大喜びしている様子。
「厳選された品しか売ることはできないので安心ですよ。それに支払いは登録したカードから自動的に支払われますので絢斗さんや直純くんは値段を気にすることなく買い物ができます」
「なるほど。それはいいな」
アプリを入れた段階で私のカード情報を入れておけば、好きなだけ買い物ができるというわけか。
絢斗と直くんの欲しいものを好きなだけ買ってやれるならこれほど楽しいことはないな。
「伯父さん、俺がカード持ったら登録カードは変更して」
愛しい恋人の支払いを任せるのが嫌なのは昇も同じか。昇が直くんのことをそれだけ強く思っていることがわかって嬉しい。私と征哉くん、そして櫻葉さんは顔を見合わせて笑った。
「ははっ。さすがだな。いつまでも直純くんが楽しく買い物ができるように頑張らないとな」
征哉くんから発破をかけられ、昇もやる気になっている。それでいい。これからの昇に期待だな。
周平くんが関わっているアプリで征哉くんが一花くんに使わせているのなら全く心配がない。
アプリをインストールするためのパスワードも教えてもらい、早速二人のスマホに入れてやることを決めた。
「じゃあ、一花。そろそろ夕食の時間だし、失礼しようか」
征哉くんの声かけに残念がるかと思ったが、来週会える約束が決まっているからか、一花くんも直くんも絢斗もすぐに了承した。
編み物会に向けて準備は全て未知子さんがしてくれるようだが、ほしい毛糸があったらあのアプリで買って持ってきても構わないということで、絢斗は嬉しそうに直くんに買い物を持ちかけた。
きっと絢斗はわかっている。自分が編み物ができないだろうということを。
それでも編み物会に参加するのは直くんのためだ。
後であまり無理しないようにだけ声をかけておくとしよう。
そうして、征哉くんたちは帰って行った。
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