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第一章オオカミの子
〜再会〜下
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『カル様、私も上に乗らせて頂いてもいいかしら?』
グラルが言う。
『えっやだけど?』
カルが冷たく言い放つ
『まぁまぁ、そんなこと言わないで』
すっとカルのうえヘ行くと、どこからか一つのクリスタルを取り出したかと思うと、まるで糸が解ける様に、人の形を成していく。
「これで、いいわね!」
きずくと、とても長い紫がかった銀髪に、透き通るように白い肌、そして整った顔が夕陽に照らされていた。
「グラル、とってもきれい!」
「ありがとう、キリアちゃん キリアちゃんも、耳が生えてもっとかわいくなったわね!! あと私はグラルよりフィンって呼んでほしいわ」
さらっと耳のことを言われるとまだ少し違和感があるが、嫌な気はしなかった。
「わかった、フィン」
『なーに、勝手に乗ってくれてるのかな?』
少しいらついているようなカルの声
「いいじゃない、減るのはカル様の体力だけですし」
フィンは、なぜカルにこんなにも喧嘩口調なんだろう…
そんなことをキリアが考えてる間にも、二人の会話は続く。
その会話の中に、少し気になるところがあった。
「ねぇ、なんでフィンはカルのこと様付けで呼ぶの?」
「なんで?…あの話しらな」
『話したら長くなるし…これは、キリアは知らないほうがいい話だから…』
カルが、フィンの話を遮る様に話す。
どうして?
一体、かるにはどんな秘密があるのだろう?
グラルが言う。
『えっやだけど?』
カルが冷たく言い放つ
『まぁまぁ、そんなこと言わないで』
すっとカルのうえヘ行くと、どこからか一つのクリスタルを取り出したかと思うと、まるで糸が解ける様に、人の形を成していく。
「これで、いいわね!」
きずくと、とても長い紫がかった銀髪に、透き通るように白い肌、そして整った顔が夕陽に照らされていた。
「グラル、とってもきれい!」
「ありがとう、キリアちゃん キリアちゃんも、耳が生えてもっとかわいくなったわね!! あと私はグラルよりフィンって呼んでほしいわ」
さらっと耳のことを言われるとまだ少し違和感があるが、嫌な気はしなかった。
「わかった、フィン」
『なーに、勝手に乗ってくれてるのかな?』
少しいらついているようなカルの声
「いいじゃない、減るのはカル様の体力だけですし」
フィンは、なぜカルにこんなにも喧嘩口調なんだろう…
そんなことをキリアが考えてる間にも、二人の会話は続く。
その会話の中に、少し気になるところがあった。
「ねぇ、なんでフィンはカルのこと様付けで呼ぶの?」
「なんで?…あの話しらな」
『話したら長くなるし…これは、キリアは知らないほうがいい話だから…』
カルが、フィンの話を遮る様に話す。
どうして?
一体、かるにはどんな秘密があるのだろう?
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