Pomegranate I

Uta Katagi

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第四章 真理

芽依ちゃんの告白

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 芽依ちゃんが俯きながら視線をテーブルに落としたので、詩は静かに芽依ちゃんの言葉を待った。

 「教えてあげた駅の方に向かっていったのに、振り向くとまた私の目の前にいたの。今、後ろ姿を確認して遠ざかっていったのに。」
 詩は急に胸がドキドキした。

 「そして、言ったの。駅はどこですか?って。」
 芽依ちゃんの表情が険しくなった。

 「芽依ちゃん、それって。」
 思った言葉を口にすると怖くなってしまうので、詩はあいまいに聞き返した。

 「そう、多分、その人はこの世の人ではないと思う。でも、私には見えていたの。友達に言うと気味悪がれて、それ以来、ずっと誰にも言えなかった。」

 突然の芽依ちゃんの告白に詩は驚いたが、何か力になりたいと思い、ありふれた言葉だったが、感情を籠めて芽依ちゃんに声をかけた。
 「芽依ちゃん、大丈夫?」

 「うん、聞いてくれてありがとう。小さい時は怖かったけど、大きくなってからは見なくなったから。」
 笑顔を見せてくれた芽依ちゃんを見て、詩は少し安心した。小さい頃から誰にも言えずに苦しかったのだと思うと、心が痛んだ。

 詩はこのとき悟った。芽依ちゃんが巫女のバイトしていたのも、きっと神様に守って貰いたかったからなのだと。ポニーテールが似合うから巫女の格好をしていたのだと思っていた自分がとても恥ずかしかった。

 「芽依ちゃん、今までごめん。私、芽依ちゃんのこと知らなかった。」
詩はこれまでのことを想い出して、素直な気持ちを伝えた。

 「ううん、変な話だから。」
 さっきまでと違って、芽依ちゃんの顔がすっきりした表情になった。そして、こう言ってくれた。

 「私ね、いっちゃんが追及していた真理って、この世界の全てのしくみを説明する何かのことわりのことだと思っているの。この世界には科学では証明できない非科学的なこともたくさんあって、きっといっちゃんはそれも含めて全てを明らかにしようとしていた気がするの。」

 この言葉を聞いて、詩は思った。いくら科学が進歩したとしても、人知を超えた出来事は起こっている。UFOもそうだし霊的な現象も科学では説明できないミステリー現象として、テレビなどでしばしば報告されている。佐藤さんが話していた四つ葉のクローバの声を聞く女の子の話しだって科学では証明できていない。だって、科学では植物は声を出さないはずだし、人間にその声が聞こえることは絶対にないはずだから。だけど、女の子は野原で次々と四つ葉のクローバを発見する。
 
 西の面のレポートでは、この世界の全ての出来事を説明するために、現代物理学は懸命に研究を続けているものの、以前として統一理論は見つかっていないと報告していた。科学だけで説明できないとすると、一体どこに真理があるのかだろうかという疑問が残る。

 そう思っていた時、芽依ちゃんが尋ねてきた。
 「詩ちゃん、アメリカの天才数学者の映画、見たことある?」

 「え、どんな映画?」
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