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第1章 1972年1月
1972年1月15日祝日
しおりを挟む20才を過ぎて、2回目の成人の日がやってきた。
なんだか自分が思っていた大人とはちがう。
でも、青春の日がまもなく終わろうとしている実感はある。
2ヶ月後には卒業式。社会に解き放たれるのだ。
私だけじゃない。ゲバ棒を持って大人と戦ったあの子たちも
なんでもないふりして背広を着て社会人となるのね。
私たちは甘いイチゴのように何もわからないままとけて行くのか。
いやだ!!せめてすっぱいいちごとして一生懸命生きることをここに誓います。
当時の時代背景
1968年~70年まで学生運動が活発に行われた。恋子が所属していた日本大学では学費や寄付金の不正使用の事件をきっかけに激しい学生運動がはじまった。のちに日大闘争と言われる。
恋子は学生運動に関心はなかったが、社会に不満がなかったわけではなかった。恋子がいた1972年当時は、大学進学率は10%、女性に関してはわずか数%だった。4大進学は、当時の親世代にとっては娘の婚期を遅らせるのではないかと悩みのためとなった
恋子は、女の子として生きるにはあまりにも窮屈なことに不満や不安を時折感じるのだった。
恋子のNFTコレクションについて
https://opensea.io/collection/koiko
上記リンクとなります。
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