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第1章 1972年1月
1972年1月17日月曜日
しおりを挟む新学期になっても、トキオが大学に来ない。原因はわかっている。
あの、内定取り消しだ。本当にひどい。彼は学生運動なんてしていない。
ただ、文芸部の輪転機を貸してあげただけよ。
それなのに、学生運動に加担したって・・・。
印刷した奴は商社に決まって、本当に世渡りが上手。
私が会社にチンコロしてやろうかしら!!
ーーソンナコトシテモ、ウラマレルダケ。ヤメテオキナサイーー
あ~、ジュリーが心にしみる。トキオにレコードそろそろ返そう。会って話そう。
”君のこころ ふさぐ時には 粋な粋な歌をうたい
君をのせて 夜の海を 渡る舟になろう”(「君をのせて」沢田研二)
夜の海を渡る舟・・・。よく聞くとスケベに感じるのは私だけ頭。
会いたくなってきたな。へへへ!!!
当時の時代背景
学生運動に参加した学生たちの就職は非常に厳しいものになった。大企業に就職するにはバレないようにすることが大切だった。世渡りがうまい人間、悪い人間で明暗が分かれた。
恋子のボーイフレンドのトキオが学生運動の学生たちに輪転機つまり印刷機を貸した行為がなぜか企業側に明るみになってしまった。
これは、印刷物を発行しているとみなされた。結果、内定が取り消されることになったのだ。残念ながら世渡りは失敗したのである。
ジュリーこと沢田研二は、1971年にソロデビュー。
デビュー曲の「君をのせて」が大ヒットをする。
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