恋子のいちご日記 / ほぼ毎日20時連載

akemihiyoko

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第1章 1972年1月

1972年1月31日月曜日

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ーふたりでドアを閉めて ふたりで名前消して
  そのとき 心は何かを話すだろうー


「また逢う日まで」「逢える時まで」ートキオはどんどん遠く、小さく・・・。
東京駅のホームで私・・・。涙が止まらなくて。

せっかく着ていった黄色のワンピースとブルーのヘアバンドも・・・。
彼に美しい姿を焼きつけてもらいたかったのに、目もまともにあけられなかった。
彼の目からも大粒の涙。「手紙を書くよ」ーこれが最後の彼の声。

帰り道、あまりにも泣き続けていたらおまわりさんに声をかけられた。
「あんた、すごい顔になっているよ」と交番で鏡を見せられた。

汚いパンダの女が目の前にいた。手ぬぐいをかしてくれた。
おまわりさんは私と同じぐらいの年かな。何か少し救われた。

 トキオも私もきっと今日の姿はぴんぼけね。
 そうじゃないと、パンダしか想いだしてもらえない。


時代背景ーまた逢う日まで、逢える時まで

1971年12月31日、帝国劇場でレコード大賞を受賞したのが、尾崎紀世彦さんの「また逢う日まで」です。

尾崎紀世彦さんは本当にかっこよくて、歌にも心があって本当に素晴らしいです。
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