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392. ヤンデレ女神ルーナ(葛藤と長期計画)✔
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アルフレッド様はきっと気まずくなってしまわれたのでしょう帰ってしまわれました。私は他愛のないお話でもいいからもう少し一緒に過ごしたかったのですけれど……胎児のことを訊かれると私も苦しいのです。
アールス・ハインド様はアルフレッド様に完全に溶け込んでしまったようですね。千年前のあの方の口調も好きでしたが、もう聞くこともないのでしょうね……。
あそこまで若返るのは想定外でした。邪神、いえ、元勇者というべきでしょうか? あんなにお互いの力が拮抗するなんて、力を相殺し合ったせいで体も消滅寸前になってしまい、本当に焦ってしまいました。なんとか命と体を留めることはできましたが、あそこで成長が止まってしまうとは……合わせるために、私ももう少し若返った姿の方がいいかもしれません、それとなく、アルフレッド様の好みを訊いてみようかしら。
あ~アルフレッド様とお会いしてお話すると、胸が高鳴ってしまいますどうしましょう!
女神である身ですが、アルテミシアに嫉妬している自分に気が付いたのです。いえ、気が付かないふりを続けていただけですね。ですが結婚した姿を見ていると心が乱されてしまう、女神失格ですよね。
ですが、子供を成すことのできない姿を見続けているといたたまれなくなり、神としての判断が揺らいでしまったのです。
本来は力を貸すべきではなかった。そんなことは誰よりも分かっていたのです。ですが、本来人であるべきあの方が、私が力を貸したがために苦しんでいる……その姿を見続けることに耐えられなくなってしまいました。
私も今回の原因に大きく関係しているのは間違いない、であるならば本来あるべき姿に正すのならば許されるはずです。と、無理やり自分を納得させ、もしもの時にと保存しておいたアルフレッド様の体の情報を使い、アルテミシアを処女懐胎させることに決めました。
ですが、勇者、聖人、賢者の力をひとりに集めたために人から外れてしまっており、なかなか思い通りにはいきませんでした。
私に与えられた唯一直接干渉できる力、そう転生の際に勇者、聖女、聖人、賢者などの力を授けることですね。集まった力をバラバラにしてやればいいのではないかと考えたのです。
色々と苦労しましたが、アルテミシアを処女懐胎させることに成功したのです。私もやればできるではないですか、と大喜びしたのですよ。ですが、この方法には大きな問題があったのです。
アルフレッド様は双子だと思っているようですね。違うと言っておきましたが、アルテミシアのお腹には三つの命が宿っているのです。それぞれが賢者に勇者に聖女の力を宿しています。そのような事実を女神である私の口から言えるはずがありません。
生まれてくれば賢いアルフレッド様のことですから気が付かれるでしょう、ですが私の口から伝えることはできないのです。
いったいどんな子に育つのか、正直なところ私にも分からない、日本には『神のみぞ知る』という言葉があるのでしたね。私は女神ですが、残念なことに未来を見通せる力は持ち合わせていないのです。
神の力を与えた勇者、聖女、聖人、賢者が二人以上同時に存在することも、この世界では初めてになりますからね。いったいどうなるのでしょうか? アルフレッド様のことですから上手くやってくれると信じていますよ。
私も千年は寂しく過ごしていたのです。それに三人の胎児を宿らせるのは本当に大変だったんですよ。
頑張った私にご褒美があってもいいと思いませんか? お茶を一緒にしてくれる方がいるくらいなら許されますよね。
さあ、次は何をお願いして作ってもらいましょう? 冷凍庫のアイスとジェラードは食べちゃいましたからね、あれも補充してもらって……。
そうだ、ミートスパゲッティーとかカルボナーラというパスタも食べてみたいですね。スイーツはミルフィーユケーキやガトーショコラも食べてみたいですね。
邪神も消滅しました……時間はいくらでもありますからね。幸せな時間が続きそうですね、心が躍るようです!
私の計画は順調です!……アルフレッド様が神に至るのは何千年掛かるでしょうか? 私はいつまでも待てますよ。
アールス・ハインド様はアルフレッド様に完全に溶け込んでしまったようですね。千年前のあの方の口調も好きでしたが、もう聞くこともないのでしょうね……。
あそこまで若返るのは想定外でした。邪神、いえ、元勇者というべきでしょうか? あんなにお互いの力が拮抗するなんて、力を相殺し合ったせいで体も消滅寸前になってしまい、本当に焦ってしまいました。なんとか命と体を留めることはできましたが、あそこで成長が止まってしまうとは……合わせるために、私ももう少し若返った姿の方がいいかもしれません、それとなく、アルフレッド様の好みを訊いてみようかしら。
あ~アルフレッド様とお会いしてお話すると、胸が高鳴ってしまいますどうしましょう!
女神である身ですが、アルテミシアに嫉妬している自分に気が付いたのです。いえ、気が付かないふりを続けていただけですね。ですが結婚した姿を見ていると心が乱されてしまう、女神失格ですよね。
ですが、子供を成すことのできない姿を見続けているといたたまれなくなり、神としての判断が揺らいでしまったのです。
本来は力を貸すべきではなかった。そんなことは誰よりも分かっていたのです。ですが、本来人であるべきあの方が、私が力を貸したがために苦しんでいる……その姿を見続けることに耐えられなくなってしまいました。
私も今回の原因に大きく関係しているのは間違いない、であるならば本来あるべき姿に正すのならば許されるはずです。と、無理やり自分を納得させ、もしもの時にと保存しておいたアルフレッド様の体の情報を使い、アルテミシアを処女懐胎させることに決めました。
ですが、勇者、聖人、賢者の力をひとりに集めたために人から外れてしまっており、なかなか思い通りにはいきませんでした。
私に与えられた唯一直接干渉できる力、そう転生の際に勇者、聖女、聖人、賢者などの力を授けることですね。集まった力をバラバラにしてやればいいのではないかと考えたのです。
色々と苦労しましたが、アルテミシアを処女懐胎させることに成功したのです。私もやればできるではないですか、と大喜びしたのですよ。ですが、この方法には大きな問題があったのです。
アルフレッド様は双子だと思っているようですね。違うと言っておきましたが、アルテミシアのお腹には三つの命が宿っているのです。それぞれが賢者に勇者に聖女の力を宿しています。そのような事実を女神である私の口から言えるはずがありません。
生まれてくれば賢いアルフレッド様のことですから気が付かれるでしょう、ですが私の口から伝えることはできないのです。
いったいどんな子に育つのか、正直なところ私にも分からない、日本には『神のみぞ知る』という言葉があるのでしたね。私は女神ですが、残念なことに未来を見通せる力は持ち合わせていないのです。
神の力を与えた勇者、聖女、聖人、賢者が二人以上同時に存在することも、この世界では初めてになりますからね。いったいどうなるのでしょうか? アルフレッド様のことですから上手くやってくれると信じていますよ。
私も千年は寂しく過ごしていたのです。それに三人の胎児を宿らせるのは本当に大変だったんですよ。
頑張った私にご褒美があってもいいと思いませんか? お茶を一緒にしてくれる方がいるくらいなら許されますよね。
さあ、次は何をお願いして作ってもらいましょう? 冷凍庫のアイスとジェラードは食べちゃいましたからね、あれも補充してもらって……。
そうだ、ミートスパゲッティーとかカルボナーラというパスタも食べてみたいですね。スイーツはミルフィーユケーキやガトーショコラも食べてみたいですね。
邪神も消滅しました……時間はいくらでもありますからね。幸せな時間が続きそうですね、心が躍るようです!
私の計画は順調です!……アルフレッド様が神に至るのは何千年掛かるでしょうか? 私はいつまでも待てますよ。
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