ぼくちゃんスイッチ

透水るう

文字の大きさ
上 下
1 / 1

ぼくちゃんスイッチ

しおりを挟む
今日もぼくちゃんは大あばれ,パジャマを着せようとするお母さんの手をすりぬけます。
「もうっ,どうしてじっとしててくれないの!」
おどけてぼくちゃんは答えます。
「スイッチ切ってください,スイッチ切ってください」
お母さんはぼくちゃんの頭のてっぺんを指でポンとおしました。
「はい!スイッチ オフ!」
それでもぼくちゃんは止まりません。手足をカクカクさせてロボットのまねっこです。
「スイッチちがいます,スイッチちがいます」
「ここなの?」
お母さんは今度はぼくちゃんのおへそをおしました。
「はい!スイッチ オフ!」
それでもぼくちゃんは止まりません。うでを左右にふってダンスします。
「スイッチちがいます,スイッチちがいます」
「もうっ!どこをおせばいいの?!」
お母さんはだんだんイライラしてきます。
「はい!スイッチ オフ!止まってよ!もうっ!」
今度はぼくちゃんのお鼻をおしました。
「スイッチこわれました,スイッチこわれました」
ぼくちゃんは後ろむきに走っていきます。
「いいかげんにしてぇ!」
とうとうお母さんは怒りだしてしまいました。
「にこにこお母さんスイッチ オン!」
ぼくちゃんが怒ったおかあさんの鼻を小さな指でポンとおしました。
そしてにっこりと笑いました。
お母さんは思わずふきだして,ケラケラと笑いころげました。
そしてぼくちゃんを見てにっこりと笑いました。
お母さんのスイッチは入ったようですね。
ちゃんとパジャマも着るんだよ,ぼくちゃん。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(1件)

野栗
2023.08.11 野栗

楽しく読ませて頂きました。
お父さんとの絡みもぜひ見てみたいものです。

透水るう
2023.08.11 透水るう

感想ありがとうございます!実話ネタだったりします。
楽しんでいただけて嬉しいです。

解除

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。