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壁尻もどき*
壁尻➁*
しおりを挟む気付くと、白い部屋にいた。まっさらな白い壁紙。その壁に突っ込むように浮かび上がっている尻。そして部屋中に響く久のよがり声。
…これは夢だ。俺以外がこの声を知りえないのだし、この異常な状況は夢に違いない。
「俺、そんなに性欲強かったかなぁ…」
久が目の前にいるとしたくなるのであって、そうでなければ一般的なレベルだと思っていたんだけれど…。
ついさっき寝る前にもしたんだから溜まっているとかそんなわけはない。まじか…と呟いて天を仰ぐと質素な看板が視界に入った。
「……ハメ…ないと出れない部屋…」
視線を下げ、ちょうど看板の下に位置する尻を見る。俺の夢だ。こんなふうに出てくるのは一人だ。
部屋着のズボンを下ろされて、キュッと小さくなっている尻を見つめる。力の入ってますますプリッとした尻が可愛い。はじめて触れた頃は硬くて平らな印象だったのが、今は丸びを帯びてぷるりとした気がする。最初から可愛いけれど、今はなんとも愛らしいフォルムをしていてもっと好きだ。
どうせ夢なんだし…と尻に手を添え、ムニムニと好きに触ってみる。手に吸い付くような感覚が気持ちいい。
よく見ると腰のホクロもちゃんとあった。やけに正確に再現された身体に自分の夢ながら感心する。
自分で作り出した夢の中とはいえ精巧な久の身体。頭のなかに響く淫らな久の声。邪な気持ちが生まれないわけがない。
両手で双方の丸みを掴み、ぐっと押し拡げる。きゅうっと力が入れられたそこに目が釘付けになる。こんな明るいところで見るのは初めてだった。
まだ何も咥えこんでいないそこはきゅっと閉じられている。するりと指先で触れていじると、迎え入れるようにヒクヒク震えた。
「エロ…」
控えめに揺れる腰が指先を飲み込もうとしているように見える。
「久」
応えなんてない。それでもその名前を呼びたくなる。
「…久」
思うままに高ぶる熱を押し付け
「ひ……」
急激に感覚が鮮明になって目が覚めた。目と鼻の先に無防備なうなじが見える。
屹立した男の象徴を囲むムチムチした感覚。夢と現実の境が曖昧になっているのかと思ったが、どうやら現実でも久にチンコを押し付けていたらしい。
「やばすぎ…」
久を起こさないよう小さく呟く。もし久が起きたらどんだけ盛ってるんだ、とでも言われるだろうか。
腰を離そうかとしたところで肉棒を挟み込む柔らかな感覚がグッとこちら側に寄せられ、ぎくりと体を硬直させる。
…これはまずい。というか、やけに柔らかい。柔らかくてすべすべしてる感覚をめちゃくちゃ肌…チンコで感じる。このまま腰動かしたい…。だめだ、久寝てんのに…でも、ちょっとだけ…。頭の中を天使と悪魔の論争が埋め尽くしていく。
…いや、ダメだ。久の睡眠を妨げるわけにはいかない。そう意を決して、なんとか腰を離すことに成功した。
とりあえず問題をひとつ解決した。けど、
「どうしよ…」
まだギンギンに勃っているのが感覚でわかる。じっとしていれば収まるだろうけど、この調子だとしたら一体いつになれば寝つけるんだろうか。
…まずは現状確認をしよう。そう思い、ぺろんと布団を捲った。捲った先には衝撃の光景が待っていた。
久のズボンと下着が下げられてお尻が出ている。丸出しである。
ちょうど夢でみた光景と同じように。
「え、ちょ…え…っ、俺がやった…?」
バチッと頭が冴えた。先ほどまで自身のモノを包み込んでいた感覚を思い出してジワリとまた欲がにじむ。そりゃ感覚もリアルになる。
ダメだダメだ、と首を振ってなんとか頭を冷静にして下がっている久の服へと手を伸ばす。このままじゃ久の尻が風邪をひくかもしれない。
起こさないように慎重にずりずりと引き上げていく。すると、引っかかるはずのない方向で布が上手く上がらなくなった。
なんだろう、と手を回して思わず「久」と声が漏れた。勃ちあがったそれに手を沿わせる。その先端はとろとろに濡れていて引っかかった下着にシミを作っている。
「…久もえっちな夢みてんの」
ふ、ふ…と浅い寝息をたてている久にそう問いかける。
「…葉」
小さな呼吸音の合間に自分の名前が聞こえる。
自分の中で何かがプツリと切れた音がした。
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