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ヒトのキョウカイ2巻(エンゲージネジを渡そう)
19 (見えないからこそ見えるもの)
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ナオとクオリアは通路を進む。
通路を照らす灯りは 人感センサーがついているのか、オレの前後10mだけを照らし、歩くと後ろから灯りが消えていく。
『この部屋だ。』
クオリアは止まる。
頑丈なスライドドアの上にネームプレートがあり、そこには英語で『Morgue』と書かれている。
モ…ル…ゲ…いやグか?モルグ?見慣れない単語だな。
オレがネームプレートを見ているとMorgueの文字に赤の下線が入り、その下に日本語訳が出る。
確率の高い候補から、遺体安置所、資料室…多分資料室だな。
遺体安置所にいるならカナリアさんは死んでいる…。
もしかしたら検死官かもしれないが…。
「モルグ…資料室であってるか?」
「いや、遺体安置所の方だ。」
クオリアがスライドドアを開け、中に入る。
マジかよ…。
中に入った事でセンサーが反応し、モルグが明るくなる。
モルグは大型倉庫になっていて無数の倉庫棚に 前にエレクトロン大使館で見たメンテナンスベットが入っている…多分そこに遺体が入っている。
クオリアは 比較的扉の前にある1階のメンテナンスベットに向かう。
オレもクオリアの後について行き、メンテナンスベットの前に着く…。
クオリアに似た銀髪の長髪に白いワンピース着て、腹付近で手を組んで眠っている。
耳は人の耳で 彼女が人からアップロードした事を示している。
顔の血色は良く、とても遺体には思えない。
ただ1つ違和感があるのは目元の眼球の膨らみが無い事だ。
全盲なのか?
「hello~」
クオリアが多分カナリアさんに挨拶をする。
何ともやる気のない声だ。
「Qualia(クオリア)?」
「Yes, I's am Qualia, how are you?(そう、私 達はクオリア…ご機嫌いかが?)」
「Too boring and painful(退屈で辛いです。)」
クオリアとカナリアさんは、英語で喋っているが、同時に彼女達の声をサンプリングして合成され、英語と日本語の二重音声に聞こえる。
「1ヵ月間ずっと寝ていたのか?」
「ええ、やる事もありませんし…。」
「世間ではそれをニートと呼ぶ。」
更に流暢に聞こえ始めた…違和感はもうない。
「ニートでいいです。
私は動く動機そのものがありません…。」
カナリアさんは喋る事も億劫《おっくう》のようだ。
「なら動く動機を与える…私に歌を教えて欲しい。」
「歌?私はもう歌えませんよ」
「それでも良い…。
文化祭で作詞作曲をして歌う事になった。
カナリアの力が必要だ。」
「私の作った作曲アルゴリズムがあるでしょう…それを使って下さい。」
「今回は自分でアルゴリズムを作れとの事だ。」
「また縛りプレイですか…ムダな事を あれ以上に良い歌は作れませんよ」
声はしっかりしているが、若干やつれている感じがする。
「なら、それ以下だったら作れるのか…。」
「……ええ…まぁ作れますが…。」
「なら作ろう…引きこもっていても状況は改善もしないし発展もしない。」
「そちらの方は?」
何も発言していないのに顔がピンポイントでオレの方を向き…聞く。
「彼は『ナオ』私の予備義体を渡した者だ。」
「そう予備義体を…。
私の目はナオさんに受け継がれたのですか…。」
「そうなる…。」
「は?オレの目ってカナリアさんの目なのか?」
「そう、カナリアが私に譲り、それをナオに譲った。」
「いや…目をって譲モノなのか?あ~お返ししなくても?」
オレは少し慌てる…さすがに目をえぐり出すような事はしないが…。
「構いません…私にはいらない物ですから…。」
いらないって…。
「では、明日の8時にまた来る。
それまでに準備をしておいて欲しい。」
クオリアがカナリアに背を向けて、スライドドアに向かう。
「拒否権はないって訳ですか…。」
「退屈していたんだろ…良い暇つぶしじゃないか?」
スライドドアを開けて、クオリアとナオは通路に出た。
「なぁ…カナリアさんは、何で目を外したままなんだ?」
廊下を歩きながら、ナオがクオリアに話す。
「カナリアは 元々全盲の人だ。
今の科学でも彼女は救えない。」
「は?エレクトロンの科学でもか?
そんなに酷《ひど》いのか?」
オレが驚く…。
今まで『出来ない事は無い』と思う程、万能な科学力を持っているエレクトロンでも解決できない問題…。
「と言うよりカナリアの場合、見えたからマズいんだ。」
「?」
意味が分からない。
クオリアはオレにどう説明するか少し考えるそぶりをして…。
「そうだな…乳幼児の視力の話は知ってるか?」
「いや…確か視力が弱いんだっけか?その位しか知らない。」
「違う、目自体の性能は 大人のそれと大差ない…。
見えないのは、目があっても使い方がインストールされていないからだ。」
人の学習をドライバーと言うか…。
「あ~赤ん坊は目の使い方を学習しているって事か?」
「そう大体、生後1年で扱えるようになるんだが、カナリアは全盲だ。」
あーそうか。
「目の使い方を学習出来なかったのか…。」
「そうなる…しかも人の脳の凄い所は、耳や皮膚で見えるようになる事だ。」
「五感で欠けると他が鋭敏になるって話は聞くが、音や感触で映像化が出来るのか?」
「その映像も音と感触だ…。
つまり私達と見えているモノが根本的に違うんだ。
これはVRやARでも直せない…。
視覚を認識する器官が無いからだ。」
「だけど機械にアップロードすれば見えるんだろ」
機械で人の脳を再現出来れば、脳に障害があろうとも修復は出来る。
それはプログラムで再現可能だからだ。
「見える…でも音と感触だけの世界に視覚が入ってきた…。
自分が想っていたイメージとかなり違っていたらしい。
今まで音の世界で自分で作詞、作曲をしてネットアイドルとして歌ってたが、それ以降それまでのように歌えなくなった。」
「見えなくて創造していた世界が確定してしまったから?」
「そう…それ以降は音楽アルゴリズムの研究をし始め、理論値と最適解を見つけたら、私を設計して目を外した。
そして今では殆《ほとん》どあの中だ…だから、カナリアは私の顔を見ていない。」
「それがさとり病…」
「になる…やりたい事をすべてやり、目的を失ったヒトだ。
今ではVRに閉じこもったヒキコモリも含め、モルグにおおよそ、3000人がいる。
この都市の現実世界で生活しているエレクトロンが150人だ。」
「150…どうりででヒトを見かけない訳だ。」
ここに来るまで、通行人を一切見ていていない。
違和感を感じていたがこう言う事か…。
「その150人も基本自室にいる事が多い。」
「何か不健全な都市だな…。」
「仕方ない…現実世界の方が遥かに制約が多いし、仮想世界の方が遥かに快適だ。
だからこの都市での外出はVR空間の事を指す。」
「そんなヒキコモリ見たいな…。」
「私達は元々、人をサポートしてするのが目的のヒューマノイドだ。
それなのに、大戦で 奉仕対象は取り上げられて、存在理由そのものが無くなったんだ。
それから如何《どう》にか やって来ているが、欲求や目的を自己生成する事は 人に比べ遥《はる》かに難しい。」
「そんなに難しいものかね…。」
「うーん…そうだな…。
じゃあ12時間食事を取らなかったらナオはどうなる?」
「そりゃ腹が減るわーARで飯だな。」
アップロードしても元の脳の反応を忠実に完全再現している為、腹は減る。
「24時間、眠らなかったら」
「眠たくなるな…。」
我慢すれば眠気で意識が強制的に落ちる事はないが、眠くなるし睡眠も必要だ。
「車にぶつかり大怪我…。」
「救急車…あるのか?とりあえず病院に行く。」
「それが欲求だな…じゃあ今までの共通項は?」
「ん~身体関係?」
「そう、空腹は電気だな…睡眠はデフラグ…怪我したら修理。
それが満たされる環境は?」
そうか…なるほど。
「怪我をしないメンテナンスベットの中で給電しつつ寝る…か。」
「正解、身体の欲求はこれですべて 満たされる。」
「性欲、狩猟欲、支配欲、知識欲だったか…これは?」
「性行為はあくまで人とのコミュニケーションの手段…性欲がある訳じゃない。
狩猟欲は、元は食用の肉を調達する為のもの…私達の食料は電気なので関係ない。
支配欲は持ってない…元々奉仕する為に生まれた存在だからだ。
後は知識欲…これはネットに繋がっていれば十分…これがさとり病の原因だ。
そもそも欲求とは身体の状態を維持する為の物だ。
頑丈な身体で 自室にいるから破損リスクも少なく、発電も簡単なヒューマノイドに これ以外になんの欲求があるのか?」
「思いつかないな…なら、さとり病の解決策は?」
「新しい価値観を見つける事…ゲーム的に言うなら違うジャンルに挑戦すればいい…それでも一時しのぎだが…。
後は、自分のスペックを落とすこと…人レベルの能力まで落とせば、処理能力によるゴリ押しが出来ない分、問題の難易度が格段に上がり、破綻を先延ばしに出来る…。
つまり…ゲームで言う所の『縛りプレイ』…現状では解決策はこれしかない。」
「オレもいつかそうなるのかね…。」
「いつか…な、でもそれは100年後200年後の話だ。
今から気にした所で害にしかならない。
ナオは全力で生きて良いと私は考える。
それが人らしい生き方だ。」
話をしながらナオとクオリアは クオリアの部屋の前までたどり着いた。
「ナオは向かい側だ。
人用の部屋だから大抵そろっている。
30分後にここで会おう…次は、神殿に向かう。」
「いよいよ機械の神様か…それじゃあ」
ナオがドアノブを回す。
ドアノブが手のひら から、キー情報を確認しロックがはずれる。
中はでベット、エアコン、トイレ、シャワーなど一通りついているが、それ以外は無い殺風景な部屋だ。
ナオはベットに寝ころび、パイロットスーツの上半身のロックを外す。
そしてARウィンドウを表示させ、エアコンの設定温度を20℃に設定する。
100年か…実質寿命がないから生じる問題か…。
「不老不死は、不老不死で大変なんだな」
自分も不老不死だと言う事を忘れて、ナオは目を閉じだ。
30分の仮眠が 45分になってしまい、クオリアからの目覚ましコールで起きるのだった。
通路を照らす灯りは 人感センサーがついているのか、オレの前後10mだけを照らし、歩くと後ろから灯りが消えていく。
『この部屋だ。』
クオリアは止まる。
頑丈なスライドドアの上にネームプレートがあり、そこには英語で『Morgue』と書かれている。
モ…ル…ゲ…いやグか?モルグ?見慣れない単語だな。
オレがネームプレートを見ているとMorgueの文字に赤の下線が入り、その下に日本語訳が出る。
確率の高い候補から、遺体安置所、資料室…多分資料室だな。
遺体安置所にいるならカナリアさんは死んでいる…。
もしかしたら検死官かもしれないが…。
「モルグ…資料室であってるか?」
「いや、遺体安置所の方だ。」
クオリアがスライドドアを開け、中に入る。
マジかよ…。
中に入った事でセンサーが反応し、モルグが明るくなる。
モルグは大型倉庫になっていて無数の倉庫棚に 前にエレクトロン大使館で見たメンテナンスベットが入っている…多分そこに遺体が入っている。
クオリアは 比較的扉の前にある1階のメンテナンスベットに向かう。
オレもクオリアの後について行き、メンテナンスベットの前に着く…。
クオリアに似た銀髪の長髪に白いワンピース着て、腹付近で手を組んで眠っている。
耳は人の耳で 彼女が人からアップロードした事を示している。
顔の血色は良く、とても遺体には思えない。
ただ1つ違和感があるのは目元の眼球の膨らみが無い事だ。
全盲なのか?
「hello~」
クオリアが多分カナリアさんに挨拶をする。
何ともやる気のない声だ。
「Qualia(クオリア)?」
「Yes, I's am Qualia, how are you?(そう、私 達はクオリア…ご機嫌いかが?)」
「Too boring and painful(退屈で辛いです。)」
クオリアとカナリアさんは、英語で喋っているが、同時に彼女達の声をサンプリングして合成され、英語と日本語の二重音声に聞こえる。
「1ヵ月間ずっと寝ていたのか?」
「ええ、やる事もありませんし…。」
「世間ではそれをニートと呼ぶ。」
更に流暢に聞こえ始めた…違和感はもうない。
「ニートでいいです。
私は動く動機そのものがありません…。」
カナリアさんは喋る事も億劫《おっくう》のようだ。
「なら動く動機を与える…私に歌を教えて欲しい。」
「歌?私はもう歌えませんよ」
「それでも良い…。
文化祭で作詞作曲をして歌う事になった。
カナリアの力が必要だ。」
「私の作った作曲アルゴリズムがあるでしょう…それを使って下さい。」
「今回は自分でアルゴリズムを作れとの事だ。」
「また縛りプレイですか…ムダな事を あれ以上に良い歌は作れませんよ」
声はしっかりしているが、若干やつれている感じがする。
「なら、それ以下だったら作れるのか…。」
「……ええ…まぁ作れますが…。」
「なら作ろう…引きこもっていても状況は改善もしないし発展もしない。」
「そちらの方は?」
何も発言していないのに顔がピンポイントでオレの方を向き…聞く。
「彼は『ナオ』私の予備義体を渡した者だ。」
「そう予備義体を…。
私の目はナオさんに受け継がれたのですか…。」
「そうなる…。」
「は?オレの目ってカナリアさんの目なのか?」
「そう、カナリアが私に譲り、それをナオに譲った。」
「いや…目をって譲モノなのか?あ~お返ししなくても?」
オレは少し慌てる…さすがに目をえぐり出すような事はしないが…。
「構いません…私にはいらない物ですから…。」
いらないって…。
「では、明日の8時にまた来る。
それまでに準備をしておいて欲しい。」
クオリアがカナリアに背を向けて、スライドドアに向かう。
「拒否権はないって訳ですか…。」
「退屈していたんだろ…良い暇つぶしじゃないか?」
スライドドアを開けて、クオリアとナオは通路に出た。
「なぁ…カナリアさんは、何で目を外したままなんだ?」
廊下を歩きながら、ナオがクオリアに話す。
「カナリアは 元々全盲の人だ。
今の科学でも彼女は救えない。」
「は?エレクトロンの科学でもか?
そんなに酷《ひど》いのか?」
オレが驚く…。
今まで『出来ない事は無い』と思う程、万能な科学力を持っているエレクトロンでも解決できない問題…。
「と言うよりカナリアの場合、見えたからマズいんだ。」
「?」
意味が分からない。
クオリアはオレにどう説明するか少し考えるそぶりをして…。
「そうだな…乳幼児の視力の話は知ってるか?」
「いや…確か視力が弱いんだっけか?その位しか知らない。」
「違う、目自体の性能は 大人のそれと大差ない…。
見えないのは、目があっても使い方がインストールされていないからだ。」
人の学習をドライバーと言うか…。
「あ~赤ん坊は目の使い方を学習しているって事か?」
「そう大体、生後1年で扱えるようになるんだが、カナリアは全盲だ。」
あーそうか。
「目の使い方を学習出来なかったのか…。」
「そうなる…しかも人の脳の凄い所は、耳や皮膚で見えるようになる事だ。」
「五感で欠けると他が鋭敏になるって話は聞くが、音や感触で映像化が出来るのか?」
「その映像も音と感触だ…。
つまり私達と見えているモノが根本的に違うんだ。
これはVRやARでも直せない…。
視覚を認識する器官が無いからだ。」
「だけど機械にアップロードすれば見えるんだろ」
機械で人の脳を再現出来れば、脳に障害があろうとも修復は出来る。
それはプログラムで再現可能だからだ。
「見える…でも音と感触だけの世界に視覚が入ってきた…。
自分が想っていたイメージとかなり違っていたらしい。
今まで音の世界で自分で作詞、作曲をしてネットアイドルとして歌ってたが、それ以降それまでのように歌えなくなった。」
「見えなくて創造していた世界が確定してしまったから?」
「そう…それ以降は音楽アルゴリズムの研究をし始め、理論値と最適解を見つけたら、私を設計して目を外した。
そして今では殆《ほとん》どあの中だ…だから、カナリアは私の顔を見ていない。」
「それがさとり病…」
「になる…やりたい事をすべてやり、目的を失ったヒトだ。
今ではVRに閉じこもったヒキコモリも含め、モルグにおおよそ、3000人がいる。
この都市の現実世界で生活しているエレクトロンが150人だ。」
「150…どうりででヒトを見かけない訳だ。」
ここに来るまで、通行人を一切見ていていない。
違和感を感じていたがこう言う事か…。
「その150人も基本自室にいる事が多い。」
「何か不健全な都市だな…。」
「仕方ない…現実世界の方が遥かに制約が多いし、仮想世界の方が遥かに快適だ。
だからこの都市での外出はVR空間の事を指す。」
「そんなヒキコモリ見たいな…。」
「私達は元々、人をサポートしてするのが目的のヒューマノイドだ。
それなのに、大戦で 奉仕対象は取り上げられて、存在理由そのものが無くなったんだ。
それから如何《どう》にか やって来ているが、欲求や目的を自己生成する事は 人に比べ遥《はる》かに難しい。」
「そんなに難しいものかね…。」
「うーん…そうだな…。
じゃあ12時間食事を取らなかったらナオはどうなる?」
「そりゃ腹が減るわーARで飯だな。」
アップロードしても元の脳の反応を忠実に完全再現している為、腹は減る。
「24時間、眠らなかったら」
「眠たくなるな…。」
我慢すれば眠気で意識が強制的に落ちる事はないが、眠くなるし睡眠も必要だ。
「車にぶつかり大怪我…。」
「救急車…あるのか?とりあえず病院に行く。」
「それが欲求だな…じゃあ今までの共通項は?」
「ん~身体関係?」
「そう、空腹は電気だな…睡眠はデフラグ…怪我したら修理。
それが満たされる環境は?」
そうか…なるほど。
「怪我をしないメンテナンスベットの中で給電しつつ寝る…か。」
「正解、身体の欲求はこれですべて 満たされる。」
「性欲、狩猟欲、支配欲、知識欲だったか…これは?」
「性行為はあくまで人とのコミュニケーションの手段…性欲がある訳じゃない。
狩猟欲は、元は食用の肉を調達する為のもの…私達の食料は電気なので関係ない。
支配欲は持ってない…元々奉仕する為に生まれた存在だからだ。
後は知識欲…これはネットに繋がっていれば十分…これがさとり病の原因だ。
そもそも欲求とは身体の状態を維持する為の物だ。
頑丈な身体で 自室にいるから破損リスクも少なく、発電も簡単なヒューマノイドに これ以外になんの欲求があるのか?」
「思いつかないな…なら、さとり病の解決策は?」
「新しい価値観を見つける事…ゲーム的に言うなら違うジャンルに挑戦すればいい…それでも一時しのぎだが…。
後は、自分のスペックを落とすこと…人レベルの能力まで落とせば、処理能力によるゴリ押しが出来ない分、問題の難易度が格段に上がり、破綻を先延ばしに出来る…。
つまり…ゲームで言う所の『縛りプレイ』…現状では解決策はこれしかない。」
「オレもいつかそうなるのかね…。」
「いつか…な、でもそれは100年後200年後の話だ。
今から気にした所で害にしかならない。
ナオは全力で生きて良いと私は考える。
それが人らしい生き方だ。」
話をしながらナオとクオリアは クオリアの部屋の前までたどり着いた。
「ナオは向かい側だ。
人用の部屋だから大抵そろっている。
30分後にここで会おう…次は、神殿に向かう。」
「いよいよ機械の神様か…それじゃあ」
ナオがドアノブを回す。
ドアノブが手のひら から、キー情報を確認しロックがはずれる。
中はでベット、エアコン、トイレ、シャワーなど一通りついているが、それ以外は無い殺風景な部屋だ。
ナオはベットに寝ころび、パイロットスーツの上半身のロックを外す。
そしてARウィンドウを表示させ、エアコンの設定温度を20℃に設定する。
100年か…実質寿命がないから生じる問題か…。
「不老不死は、不老不死で大変なんだな」
自分も不老不死だと言う事を忘れて、ナオは目を閉じだ。
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ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
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