82 / 207
ヒトのキョウカイ3巻(時給より安い命)
22 (サル+道具=人間)
しおりを挟む
ハルミと天尊があちこち動き回り調べる。
拘束は解かれたが、地下の部屋に入れられ軟禁状態だ。
中はそれなりに豪華で、ベットには清潔で真っ白なシーツが敷かれ、冷蔵庫、トイレにシャワー室などもあるが、壁が電波を通さない素材で出来ているようで外部とは一切通信が出来ない電波暗室になっている。
「あ~!!ネットが使えねーのかよ…。あ~」
トヨカズが苛立つ。
「私のデバイスも使えなくなってる…こう言う時不便よね。」
レナのデバイスは処理の大半を別のサーバーで処理し、映像や音の出力データだけ送る物だ。
こうする事でデバイスの処理を大幅に引き下げる事が出来、消費電力が低い特化型のチップを入れる事が出来る。
更に日進月歩で進むスペック上昇の度にデバイスを買い替える必要性が無くなり、好きなスペックを好きなだけ使う事が出来る。
サーバー側もデバイスの処理をまとめて行う事で効率化をはかるのと、高処理を掛けてないと電力辺りのデータ処理効率が悪くなるので双方にメリットがある。
つまりレナのデバイスは高速無線通信のインフラがある前提での設計の為、電波が使えない今だとただの板切れだ。
「トヨカズもエアトラS2に乗っている時にはARだけでネットは使って無かったでしょうに…。」
「ネットが使えない環境その物にストレスを感じているんだよ…。」
トヨカズが答える。
「本当に機械が使えなくなると私達人って弱いなぁ…。」
レナがベットに座りARウィンドウを表示するが、アプリの大半が起動しない。
「道具を装備して自分の能力の底上げが出来るのが人の特徴なんだ。
それを取り上げられれば、少し賢いサルでしかないからな…。」
ハルミが言う。
「人は道具も含めて人だって事?」
「そう、裸のサルを人とは呼ばないだろう…。
寒いから毛皮を羽織ったり、力が弱いから剣や槍、銃を作る。
だから、こういう時こそ…持っている武器を有効活用しないとな…。」
私はポケットを探るが…何もない。
「………。」
あーカッコよく決めたってのに…。
「量子通信機…部屋に落としちまったか…。」
クオリアとの通信を確保する為に持たされた物だ。
あれならこの電波暗室でも十分に機能するはずだったんだが…。
「ハルミ…クオリア見たいに壁を分解したり出来ないの?」
「空間ハッキングなんて 使う機会なんて無かったからな。
アプリも入れてないし、自力での構築は無理だし、大人しくしているしかないか~」
ハルミはオフライン用の暇つぶしアプリを展開し長期戦に備えた。
重い扉がゆっくりと開く…扉の隙間から武装した男の姿が見え、脱出が出来ないように塞がれている。
まず兵士が入ってきて状況の確認。
安全を確保した所で今回の首謀者が入ってくる。
「『パラベラム部隊』の指揮官を務めているヘンリー・ジャクソンです。
あなたはお分かりですね…ピースクラフト都市長」
「ああ…何故オマエが…逆恨みかね…。」
「それも勿論在りますが…私が動いたのは、あなたが低所得者を蔑ろにするからです。
民主主義と言いつつ選挙で当選した議員を懐柔《かいじゅう》し、手懐ける…。
選挙演説時に低所得者の減税と言う公約で都市民を騙し、当選したら公約を1つも達成せず、むしろ増税を推進し、高所得者には減税をさせる…。
客の財布が閉まれば 企業に影響が出て、労働者の賃金に響く事は知っているでしょうに…。
国債も発行せず『財源が無い』と都市民をプロパガンダで洗脳して『増税は仕方無い』と思わせる。
このままでは、重要産業が磨り潰され輸入無しには生きられない都市になります。」
「金が無いからこそ人は知恵を絞り、そこに発展が生まれるのだ。
実際、企業収益は上がっている…。」
ピースクラフトが力強く言う。
「それは大規模なコストカットのせいでしょう…そして退職させられるのは低所得者です。
まあ言い…要求を伝えます。」
ヘンリーは、もうどれだけ言っても無駄だと思い要求を言う。
「ピースクラフト…あなたは今夜、都市民に向かって都市長退任のあいさつをして頂き、そして次の都市長は我々『パラベラム部隊』にすると言って貰います。
報酬として、今後のあなたの身の安全と中央区での生活を保障しましょう。」
「くっ………。」
結局の所、民主主義は まやかしに過ぎず、人は賄賂で動く。
「さて…私達はこれで失礼します。
ああ…天尊さん…体制を整え次第、すぐにサービスが行えるようにします。
ご不便をお掛けしますが…よろしくお願いします。」
「ええ、こちらからもチェック要員は手配します。
それと場合によっては資金も…。」
「…感謝します。」
ヘンリーが部屋を出て武装している男も後に続く…。
そして、また重い扉が閉じられた。
拘束は解かれたが、地下の部屋に入れられ軟禁状態だ。
中はそれなりに豪華で、ベットには清潔で真っ白なシーツが敷かれ、冷蔵庫、トイレにシャワー室などもあるが、壁が電波を通さない素材で出来ているようで外部とは一切通信が出来ない電波暗室になっている。
「あ~!!ネットが使えねーのかよ…。あ~」
トヨカズが苛立つ。
「私のデバイスも使えなくなってる…こう言う時不便よね。」
レナのデバイスは処理の大半を別のサーバーで処理し、映像や音の出力データだけ送る物だ。
こうする事でデバイスの処理を大幅に引き下げる事が出来、消費電力が低い特化型のチップを入れる事が出来る。
更に日進月歩で進むスペック上昇の度にデバイスを買い替える必要性が無くなり、好きなスペックを好きなだけ使う事が出来る。
サーバー側もデバイスの処理をまとめて行う事で効率化をはかるのと、高処理を掛けてないと電力辺りのデータ処理効率が悪くなるので双方にメリットがある。
つまりレナのデバイスは高速無線通信のインフラがある前提での設計の為、電波が使えない今だとただの板切れだ。
「トヨカズもエアトラS2に乗っている時にはARだけでネットは使って無かったでしょうに…。」
「ネットが使えない環境その物にストレスを感じているんだよ…。」
トヨカズが答える。
「本当に機械が使えなくなると私達人って弱いなぁ…。」
レナがベットに座りARウィンドウを表示するが、アプリの大半が起動しない。
「道具を装備して自分の能力の底上げが出来るのが人の特徴なんだ。
それを取り上げられれば、少し賢いサルでしかないからな…。」
ハルミが言う。
「人は道具も含めて人だって事?」
「そう、裸のサルを人とは呼ばないだろう…。
寒いから毛皮を羽織ったり、力が弱いから剣や槍、銃を作る。
だから、こういう時こそ…持っている武器を有効活用しないとな…。」
私はポケットを探るが…何もない。
「………。」
あーカッコよく決めたってのに…。
「量子通信機…部屋に落としちまったか…。」
クオリアとの通信を確保する為に持たされた物だ。
あれならこの電波暗室でも十分に機能するはずだったんだが…。
「ハルミ…クオリア見たいに壁を分解したり出来ないの?」
「空間ハッキングなんて 使う機会なんて無かったからな。
アプリも入れてないし、自力での構築は無理だし、大人しくしているしかないか~」
ハルミはオフライン用の暇つぶしアプリを展開し長期戦に備えた。
重い扉がゆっくりと開く…扉の隙間から武装した男の姿が見え、脱出が出来ないように塞がれている。
まず兵士が入ってきて状況の確認。
安全を確保した所で今回の首謀者が入ってくる。
「『パラベラム部隊』の指揮官を務めているヘンリー・ジャクソンです。
あなたはお分かりですね…ピースクラフト都市長」
「ああ…何故オマエが…逆恨みかね…。」
「それも勿論在りますが…私が動いたのは、あなたが低所得者を蔑ろにするからです。
民主主義と言いつつ選挙で当選した議員を懐柔《かいじゅう》し、手懐ける…。
選挙演説時に低所得者の減税と言う公約で都市民を騙し、当選したら公約を1つも達成せず、むしろ増税を推進し、高所得者には減税をさせる…。
客の財布が閉まれば 企業に影響が出て、労働者の賃金に響く事は知っているでしょうに…。
国債も発行せず『財源が無い』と都市民をプロパガンダで洗脳して『増税は仕方無い』と思わせる。
このままでは、重要産業が磨り潰され輸入無しには生きられない都市になります。」
「金が無いからこそ人は知恵を絞り、そこに発展が生まれるのだ。
実際、企業収益は上がっている…。」
ピースクラフトが力強く言う。
「それは大規模なコストカットのせいでしょう…そして退職させられるのは低所得者です。
まあ言い…要求を伝えます。」
ヘンリーは、もうどれだけ言っても無駄だと思い要求を言う。
「ピースクラフト…あなたは今夜、都市民に向かって都市長退任のあいさつをして頂き、そして次の都市長は我々『パラベラム部隊』にすると言って貰います。
報酬として、今後のあなたの身の安全と中央区での生活を保障しましょう。」
「くっ………。」
結局の所、民主主義は まやかしに過ぎず、人は賄賂で動く。
「さて…私達はこれで失礼します。
ああ…天尊さん…体制を整え次第、すぐにサービスが行えるようにします。
ご不便をお掛けしますが…よろしくお願いします。」
「ええ、こちらからもチェック要員は手配します。
それと場合によっては資金も…。」
「…感謝します。」
ヘンリーが部屋を出て武装している男も後に続く…。
そして、また重い扉が閉じられた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】小さな元大賢者の幸せ騎士団大作戦〜ひとりは寂しいからみんなで幸せ目指します〜
るあか
ファンタジー
僕はフィル・ガーネット5歳。田舎のガーネット領の領主の息子だ。
でも、ただの5歳児ではない。前世は別の世界で“大賢者”という称号を持つ大魔道士。そのまた前世は日本という島国で“独身貴族”の称号を持つ者だった。
どちらも決して不自由な生活ではなかったのだが、特に大賢者はその力が強すぎたために側に寄る者は誰もおらず、寂しく孤独死をした。
そんな僕はメイドのレベッカと近所の森を散歩中に“根無し草の鬼族のおじさん”を拾う。彼との出会いをきっかけに、ガーネット領にはなかった“騎士団”の結成を目指す事に。
家族や領民のみんなで幸せになる事を夢見て、元大賢者の5歳の僕の幸せ騎士団大作戦が幕を開ける。
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。
敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。
この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。
「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」
無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。
正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。
現代知識と木魔法で辺境貴族が成り上がる! ~もふもふ相棒と最強開拓スローライフ~
はぶさん
ファンタジー
木造建築の設計士だった主人公は、不慮の事故で異世界のド貧乏男爵家の次男アークに転生する。「自然と共生する持続可能な生活圏を自らの手で築きたい」という前世の夢を胸に、彼は規格外の「木魔法」と現代知識を駆使して、貧しい村の開拓を始める。
病に倒れた最愛の母を救うため、彼は建築・農業の知識で生活環境を改善し、やがて森で出会ったもふもふの相棒ウルと共に、村を、そして辺境を豊かにしていく。
これは、温かい家族と仲間に支えられ、無自覚なチート能力で無理解な世界を見返していく、一人の青年の最強開拓物語である。
別作品も掲載してます!よかったら応援してください。
おっさん転生、相棒はもふもふ白熊。100均キャンプでスローライフはじめました。
【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!
HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。
跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。
「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」
最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる