⊕ヒトのキョウカイ⊕【未来転生したオレは、星を軽くぶっ壊すチート機械少女と共にこの幻実(せかい)で生きて行く…。】

Nao

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ヒトのキョウカイ7巻(シャロンの扉)

11 (200万トニーの新型機)

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 同11月08日…会議室…。
 会議室は長方形のテーブルを四角く配置し、豪華な椅子に役員が座っている…。
 一番扉から離れている場所に座るのがアントニー…で私はその隣だ…。
「さて、今後の防衛問題に付いての議題ですが…今回はレナ次期都市長が企画書を持ってきました。
 私が見る限りは かなり良いと思うのですが、役員の皆さんの意見が聞きたいと思います。
 では、レナ…お願いします。」
「はい。」
 私が立ち上がり、ホワイトボードに張られている壁紙ディスプレイの横に付き、ARウィンドウを開いて プレゼンを始める…。
「さて、まずは現状分析からです。
 我々砦学園都市は、先のワーム進行事件で大半のDLが大破し 学園都市…いえ、砦都市全体の防衛能力が大幅に下がりました…。
 現状は、他の砦都市の部隊と協力して 戦力を補っていますが、こちらの機体数は予備機を全機導入して1個大隊、150機…これが限界であり、あのレベルの進行を もう1回は防げますが、その次はありません…。
 なので、都市が安定したのと同時に アップグレードをしたベックの生産を開始し、現在は1日に6機のペースで作られています。
 セオリー通り、戦闘部隊300機、予備機300機とした場合 2ヵ月は 掛かる計算になります。
 これと、地雷敷設ふせつによる対処たいしょが今後のワームに対しての基本戦略になります。」
 レナが壁紙ディスプレイの映像を切り替えて行く…。
「さて、問題なのは空中戦力です。
 現状では輸送用のエアトラしか無く、当然ながら空戦は不可能です。
 精々せいぜいが 空中から地上への爆撃でしょうか?
 なので私達は 都市では 生産出来ない オーパーツの無人戦闘機をエレクトロンから買う事で これを解決しようかと考えました。
 エルダーによると 砦学園都市が正式にOKを出せば、1日に1機のペースでこちらに送れるそうです。
 これが現状分析です。
 ですが、状況が変わりました。」
 私は 壁紙ディスプレイの映像を切り替え、ファントムを映す…。
「QDL ファントム…。
 一ヶ月程前の砦祭の時に正式発表された空間ハッキングをDLに搭載した機体です。
 基礎開発は 砦研究都市のツヴァインチーム…。
 テストパイロット、技術協力が、カンザキ・ナオトとクオリア・エクスマキナ…。
 この機体を正式採用させ、空中、地上、宇宙に対応した新型DLで この都市を守るのが最善であると考えました。
 ファントムのスペックは 役員の皆様のデバイスに送りましたので確認をお願いします。」
 役員達が資料を確認する…。
 ここが一番つらかった所…。
 DLを動かせるとは言っても中まで知っている訳ではない…。
 なのでDLの構造はカズナから、ファントムは テストパイロットのナオに頼み如何どうにか完成させられた…。
 このレベルなら、防衛担当の役員もうなずかせる事も出来るだろう…。
「質問なんだ 、良いだろうか?」
 防衛担当の役員が手を上げた。
「どうぞ…。」
「スペック上は問題無い…と言うより ぜひ欲しい機体だ…。」
 よし!
「だが、問題は、このセーフティだ…。
 機体の性能制限や緊急時の停止…エレクトロン製…と言うより、やったのは クオリア外交官だろうな…。
 あのヒトの事だ 当然バックドアも仕掛けているだろう…。
 と言う事は、エレクトロンと私達が敵対した場合、ファントムの機能を停止や最悪リモート操作による掌握しょうあくが させられる可能性が出てくる…。
 それについては どう考えている?」
 やっぱりそこを突くか…。
 クオリアとも相談したけど…防衛問題を理由に はずすことは出来ないと言われている…。
 性能制限で火力のインフレを防ぐのも重要だし、敵対勢力に機体が渡る可能性がある以上、緊急時に止められるようにしたいと思うのは普通だ…。
「個人的にはクオリアを信じていますし、逆に言えば 敵対しない限り、問題無い機能です。
 それに仮に私達が敵対したとしても、星を単体で破壊出来るクオリアには セーフティ無しのフルスペックファントムが いくら有っても無力です…。
 結局これは エレクトロンとの同盟を裏切った際の保険や外交カードとして使われると思われます。」
「ふむ…確かにそうなったら、降伏した方が死者が少なく利口か…。
 都市長は エレクトロンの対応について どう考えますか?」
 防衛担当の役員が聞く…。
「私としては問題無いと見ています。
 実際、エクスマキナ都市に核搭載型の戦闘機が突っ込んだにも関わらず、彼女らは抗議文こうぎぶんを出すだけで済んでいます…。
 むしろ彼女達と敵対するのは、難しいとすら感じます…。」
 アントニーが苦笑いを浮かべながら答える…。
「分かりました…。
 DLの生産は 予備含め300機で…。
 ファントムは 1個大隊150機を生産しましょう…。
 ファントムの製造ラインは?」
 私に聞いてくる…。
「現在一日1機…。
 ただ現場では キューブの性能スペックを落として、生産効率を上げた量産型ファントムキューブの設計に入っています…。
 これは ファントムの『稼働演算能力』が、計画より大幅に減った事で キューブの演算能力の低下をさせても問題無くなったからです…。
 これにより 製造ライン完成が1週間後になりますが、それ以降は1日12機が生産出来ます。」
「確かに結果的にはそっちの方が早いか…。
 機体の性能面の低下は如何《どう》する?」
「性能面での低下は ほぼありません…。
 今回のは 安全基準のマージンを含めても明らかに過剰なスペックを下げて生産用に最適化しただけですから…ただ、新装備やシステムの追加をする事を考えると 拡張性が下がりますので、これは後々 技術が上がった際に更新が必要になります…。」
「分かった…それで行こう…。
 都市長…防衛担当として私は レナ次期都市長のプランに賛成します。」
「他の皆さんはどうですが?」
 アントニーが聞く。
「支持します…エレクトロンと協力したとは言え、国産機です…。
 これは『自国で製造出来ない技術を使わない』と言うこの都市の理念を守る事にも繋がります…。」
「支持します。」
「賛成します。」
「問題ありません…。」
 次々と役員が賛成して行く…。
 全会一致で賛成…。
「ふう…。」
「良く頑張りました…レナ…。」
 アントニーが軽く拍手をする。
「倒れるだけあって、しっかりしてましたね…。」
「え?」
「ふふふ」
「ははは」
 役員の皆が笑う…ああネタにされている…。
 まぁ…良いか…。
「それでは 賛成多数で賛成と言う事で…では、それも含め予算と人員の話をしましょう…。」
 私が ツヴァインチームが書いた要望書を見ながら、役員に話して行く…。
 恐ろしい事に 工期短縮の特急料金で 要望予算の2倍の金額が降りた…。
 まぁ…1機2000万のDLに対して、次世代機のファントムが 実質キューブだけなので 200~300万と言う破格の安さで メンテナンスが ほぼフリー…。
 更に生産ラインの小型化、必要資源の大幅削減など、メリットが多すぎて採用しない理由はない…多分総合的に考えたら、2倍の金額でも相当に安いんでしょうね…。
 レナはそう思い 役員達に更に詳しい説明を始めた…。
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