村八分、塩

おこめニスタ

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続編

あるところにソルトという名の勇者がいました

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あるところにソルトという名の勇者がいました。
ソルト「…くそっ…負けてたまるか!」
ソルトには2人の旅の仲間がいます。
シフォン「平和ですねぇ」
魔法使いのシフォンと
ミント「てかいつまで続くの?」
元盗賊のミントです。
村の子供「お兄ちゃん。今度は遅すぎだよ。もうちょっと早くぅ!」
ソルト「分かった!」
ソルトは懸命に走ります。
シフォン「あ、あがりました」
ソルトの持っていた凧がやっと、上にあがりました。
いっしょに遊んでいた村の子供(5歳)とハイタッチをしてはしゃぐソルト。
ミント「精神年齢一緒じゃん」


村の人「すいません。娘と遊んでもらっちゃって…」
ソルト「いぇ!これも勇者のつとめですから!」
村の子「そうなの!このお兄ちゃん勇者さまなんだって!!」
母親らしきその人は困った顔で愛想笑いを返します。
シフォンはこっそりつぶやきます。
シフォン「あの方、信じてませんね…」
ミント「全世界の人が信じたくないと思うよ…」
シフォン「勇者さまが勇者さまじゃなかったら、ただのばかな人になるじゃないですか。」
ミント「シフォンって何気にひどいよね」
村の人「あ、よかったら夕飯を一緒に食べていきませんか?」
ソルトは首を横にふります。
ソルト「急いでますから。」
ミント「子供と遊ぶ時間はあるのにね」
シフォン「ミントさん」
シフォンは人差し指を口にあて、(それをいったらだめですよ)と目で訴えます
ミント「そしてあからさまにソルトに甘いよね」
ミントはため息をつくしかありません。
村の人「いまから森に入るのですか?」
ソルト「そのつもりだけど…」
村の人「気をつけて下さいね。あの森は夜になったら、幽霊がでるってうわさですから…」
ミント「えぇえ!」
ミントが悲鳴をあげます。
ミント「シフォーン。行くのやめようよぉ!」
シフォン「大丈夫ですよ。いざとなったら勇者さまが守ってくれますって!」
ソルト「どんな幽霊なんだ?」
村の子「おっきくってねー、舌が長くてー、足がないんだって!!」
ソルト「そっか!楽しみだなぁ…」
ミント「無理だよ!あいつ頼りにならないよ!!」


ホイップ「ミルフィーユさま。どうされましたか?」
ミルフィーユとよばれた少女はうさぎのぬいぐるみをなでながら答えます。
ミルフィーユ「ホィップは勇者というものに会ったことがあるー?」
ホィップ「いぇ。ですが、とても強い方々であると聞いております」
ミルフィーユはにっこり笑いました。
ミルフィーユ「なら、招待してあげなくっちゃね♪」
ホィップ「うけたまわりました」
ミルフィーユ「楽しみだなぁー。どんなことして遊ぼっか?」


効果音s  フクロウの鳴く声
ミント「うー、不気味すぎるー」
シフォン「ミントさん、歩き難いです…」
シフォンの腕にしがみついて歩くミントとは対照的にソルトは鼻歌まじりです。
ソルト「なぁ、シフォン、ミント」
シフォン「何ですか?」
ミント「なぁにぃー」
ソルト「おばけってどんな味だと思う?」
ミント「食べる気かぁぁ!!!」
シフォン「おいしくはないと思いますけど…」
ミント「そしてシフォンも普通に返す?!」
ソルト「俺わたがしみたいなの想像してたんだけどなぁ…」
ミント「バカじゃない?バカじゃない!?バカでしょ!!!」
シフォン「ミントさんがご乱心です…」
ソルト「ゴランシン?何かのモンスターの名前か?」
ミント「きしゃー!」
シフォンはため息をつきました。
効果音s  ガサガサ
ミントがびくんと過剰反応します。
ミント「な、なななな、なに?」
シフォン「あっちの方ですね…!」
シフォンは杖をかまえます。
ソルトも剣のつかに手をかけ…
ガナッシュ「見つけたぜ、ソルトぉぉぉ!」
ミント「おまえかぁぁぁ!!」
効果音s どがっ
飛び出して来たガナッシュにミントの飛び蹴りがみごとにヒットしました。
ガナッシュ「いきなり何するんだ!!」
ソルト「今日のミントはすごいなぁ。ゴランシンってやつだからかなぁ」
オリーブ「こんばんはっ」
シフォン「こんばんは、オリーブさん」
ガナッシュの後からやってきたオリーブがぺこりと頭を下げたので、シフォンも会釈します。
ガナッシュ「ふっ。まぁいい。ソルト!勝負しろっ!!」
ガナッシュがソルトへと剣をむけ
ソルト「望むところだ!」
ソルトも剣をぬきます。
ミント「きしゃー」
オリーブ「ミントさんはどうされたんですか?」
シフォンは無言でミントの頭を杖でたたきました。
効果音s  ポコンっ
かわいい音とともに、
ミント「…あれ?」
ミントが正気を取り戻しました。
ソルト「それで、勝負の方法は?」
ガナッシュ「おばけをどれだけつかまえられるか勝負だ!」
ミント「はぁ?!」
ソルト「つかまえたおばけは?」
ガナッシュ「勝ったほうが食べれる!」
ミント「てかあんたも食べる気でいたんかいっ!!」
ガナッシュ「焼いて食うとうまいらしいな」
ソルト「え?わたがしみたいな味だろ?」
ガナッシュ「焼いたらカルメ焼きみたいになるんじゃないのか?」
ミント「まず食べ物じゃないから!!!」
オリーブ「ガナッシュさん…甘い物好きなんですね…!」
ミント「えぇ!そこぉ?!」
シフォン「…分かりました。ガナッシュさんが勇者さまのおばかを助長してるんですね…!」
ミント「シフォン、なんで杖かまえてんの…!?」
効果音s  ぼわんっ
そのとき、1人の男が突然姿を現しました。
彼は半分すきとおっていて、足がありません。
ミント「いやぁ!でたぁぁあぁ!!おばけー(泣)」
ソルト「ミント、失礼だぞ!」
ソルトに注意され、ミントは黙ります。
ソルト「ちゃんと人の姿をしてるじゃないか!」
ガナッシュ「お前、おばけがどんなものかも知らないのか?ばかだなぁ」
ミント「ばかはお前らだー!!!」
シフォン「だから食べるっていう発想がうまれたんですね。」
ミント「普通に納得しない!」
オリーブ「あのぉ、お話聞いてあげましょうよ…」
現れた男性(たぶん幽霊)は困った顔をしていましたが、
オリーブの言葉でみんなが注目してくれたので、咳払いをひとつして、話始めました。
ホイップ「私はホイップと申します。以後、お見知りおきを」
シフォン「丁寧にどうも」
ミント「シフォン、何幽霊と普通に会話してんのよぅ!」
ホイップ「勇者さまはどちらでいらっしゃいますか?」
ソルト「俺です!」
ガナッシュ「俺だ!」
二人が同時に手をあげました。
ソルト「うそつきは泥棒のはじまりだぞ!ガナッシュ!」
ガナッシュ「なっ!偽者はそっちだろう!」
ソルト「偽者だって?!」
ホィップを無視しけんかをはじめる二人。
いつものことなのでもはやつっこむ気にもなれないミント。
オリーブ「勇者が二人ってことでいいと思うんですけど…」
そんなオリーブの言葉はソルトとガナッシュにはとどきません。
が、ホィップには届きました。
ホイップ「――そうですね。お二人ともご招待すればよいことですね。」
ホィップが手を軽くふります。すると、景色が一瞬で変化し、5人の目の前には大きな古い屋敷が。
ホィップ「さぁ、勇者様。お入りください。」
ソルトとガナッシュはすぐに入ろうとして、どちらが先に入るかでケンカし始めます。
効果音s ばちこーん
ミント「ばかっ!罠でしょ!!」
毎度お馴染みミントのハリセンが炸裂し、ソルトとガナッシュが倒れています。
オリーブが唖然としています。
シフォン「ミントさん、落ち着いて。」
ミントの肩をたたきながらシフォンはミントに耳打ちします。
シフォン「ここは言うことを聞いたほうが賢明です。」
ミントは口を閉じましたが顔にはありありと不満の2文字が広がっています。
シフォン「大丈夫ですよ。勇者さまがいますし、
          ――認めたくはないですが、ガナッシュさんも相当強いお方ですから。」
ガナッシュ「なんなんだお前のとこの女!!!
            あんな凶暴なやつ連れてるお前がよく勇者とかよく名乗れるな!」
ソルト「た、たしかに今日のミントはゴランシンってやつだから凶暴化してるけど…」
効果音s ばちこーん
ミント「無理だよ!こんなやつら頼りになんないよ!」
シフォン「ミントさんなら自分で自分の身を守れると思いますけど…」
オリーブ「ミントさん…かっこいい…」
ミント「え?そ、そうかな?」
土の上に倒れ伏すソルトとガナッシュ。
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