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第二章 日本編一
晩餐会 新たな刺客
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「理事長、毎日こんなばかり食べていたら、そのうち生活習慣病になりますよ」
「大丈夫、その時はタヨちゃんに、看護お願いするよ」叔父は、半ば期待しているようにも聞こえる。
「レコーディング上手くいっているのか?」父が、聞いてきた。
「ノープロブレム。ジャマイカ行きが待ち遠しい。昨日出来上がったばかりの日本語バージョンのラフ聞いてみて。トラックはデモなので、ジャマイカで大きく変わると思う」
「この曲で日本デビューってことになる予定。レコード会社は、みんなの意見でまだ決めてないけど。明日これにハーモニィーを入れて、もっと商品らしい曲になる。携帯のブルートゥース、オンにして」
四人で箸を休めて黙って曲を聴いた。
「いい出来だ。お前たちの歌声もいい。最終形はもっと良くなるのだろう?でも、ワンドロップじゃないんだな」二人ともダンスホールはもちろん好きだが、いわゆる一般的にレゲエと言われるワンドロップを聴いている時間の方が多い。
「一曲目でインパクトを残したいとみんなが考えている。僕達も含めて。先ず一曲目はダンスホールがいいと思う。日本も盛り上げて、グラミーで盛り上がって。なんせスタートで借金二億円だからね。みんなそれなりに緊張しているよ」
「病院の受付にグラミー飾れればそれでいいさ」父より一歳年上の兄である叔父はとても吞気だ。
「すぐにジャマイカに発つのだろう?」
「うん、一週間以内には日本を出ると思う」
「スライとロビーには、お金は病院が出している、いいものを作ってくれと言っといてくれ。一度は会って挨拶したいな、彼らに」
「これもまだ予定だけど、時間があれば日本で公開レコーディングをやる。その時は二人とも最前列の席を用意するよ」
「忘れるなよ、グラミー授賞式のチケットも、な」
「今のところ着実に前進していると思う。なあ、タヨ」
「はい、一年後は、院長も理事長もロスのスティプル・センターにいますよ、きっと」
「こうして四人で食事するのは初めてだけど、お前たち二人こうしてみるといい感じだね」叔父さんが微笑んでいる。
「ところで美雪さんはどうしている、ページ?」美雪は大手製薬会社創設者の孫。見合いに近い形で、ページと付き合うようになった。美雪の方がやや惚れ具合は深いようだ。
「ラインはたまにしている。だけど今はレコーディングに集中したい」
「何も言わないけど、振られるなよ。政治的な部分も少しは考えておいてくれ」なんとなく場がしらけてきたので、晩餐会はこの辺で終了となった。
「ジャマイカで例の件頼むな」叔父からのリクエストにタヨは何だろうと不思議な気がした。
「出来る限りのことはやってみるよ、叔父さん」
新幹線の最終に間に合わない。こちらに泊まりだ。
「タヨはどうする、僕はその辺のホテルに泊まるけど」
「私は同僚の看護師の所に泊まる、話したい事たくさんあるし」
「わかった、あした朝九時に改札口で待ち合わせしよう、じゃ」
「おやすみ、ページ」理事長の言葉が妙に気になった。二人、良い感じとか、ジャマイカで例の件とか。美雪さんのことも少しだけ、ほんの少しだけ心の片隅で何かが脈を打っているようだ。私、妬いているのかな?独り言であった。
「大丈夫、その時はタヨちゃんに、看護お願いするよ」叔父は、半ば期待しているようにも聞こえる。
「レコーディング上手くいっているのか?」父が、聞いてきた。
「ノープロブレム。ジャマイカ行きが待ち遠しい。昨日出来上がったばかりの日本語バージョンのラフ聞いてみて。トラックはデモなので、ジャマイカで大きく変わると思う」
「この曲で日本デビューってことになる予定。レコード会社は、みんなの意見でまだ決めてないけど。明日これにハーモニィーを入れて、もっと商品らしい曲になる。携帯のブルートゥース、オンにして」
四人で箸を休めて黙って曲を聴いた。
「いい出来だ。お前たちの歌声もいい。最終形はもっと良くなるのだろう?でも、ワンドロップじゃないんだな」二人ともダンスホールはもちろん好きだが、いわゆる一般的にレゲエと言われるワンドロップを聴いている時間の方が多い。
「一曲目でインパクトを残したいとみんなが考えている。僕達も含めて。先ず一曲目はダンスホールがいいと思う。日本も盛り上げて、グラミーで盛り上がって。なんせスタートで借金二億円だからね。みんなそれなりに緊張しているよ」
「病院の受付にグラミー飾れればそれでいいさ」父より一歳年上の兄である叔父はとても吞気だ。
「すぐにジャマイカに発つのだろう?」
「うん、一週間以内には日本を出ると思う」
「スライとロビーには、お金は病院が出している、いいものを作ってくれと言っといてくれ。一度は会って挨拶したいな、彼らに」
「これもまだ予定だけど、時間があれば日本で公開レコーディングをやる。その時は二人とも最前列の席を用意するよ」
「忘れるなよ、グラミー授賞式のチケットも、な」
「今のところ着実に前進していると思う。なあ、タヨ」
「はい、一年後は、院長も理事長もロスのスティプル・センターにいますよ、きっと」
「こうして四人で食事するのは初めてだけど、お前たち二人こうしてみるといい感じだね」叔父さんが微笑んでいる。
「ところで美雪さんはどうしている、ページ?」美雪は大手製薬会社創設者の孫。見合いに近い形で、ページと付き合うようになった。美雪の方がやや惚れ具合は深いようだ。
「ラインはたまにしている。だけど今はレコーディングに集中したい」
「何も言わないけど、振られるなよ。政治的な部分も少しは考えておいてくれ」なんとなく場がしらけてきたので、晩餐会はこの辺で終了となった。
「ジャマイカで例の件頼むな」叔父からのリクエストにタヨは何だろうと不思議な気がした。
「出来る限りのことはやってみるよ、叔父さん」
新幹線の最終に間に合わない。こちらに泊まりだ。
「タヨはどうする、僕はその辺のホテルに泊まるけど」
「私は同僚の看護師の所に泊まる、話したい事たくさんあるし」
「わかった、あした朝九時に改札口で待ち合わせしよう、じゃ」
「おやすみ、ページ」理事長の言葉が妙に気になった。二人、良い感じとか、ジャマイカで例の件とか。美雪さんのことも少しだけ、ほんの少しだけ心の片隅で何かが脈を打っているようだ。私、妬いているのかな?独り言であった。
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