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裏切りの真実 1
翌日は創立記念日で学校が休みだったので、英梨さんに会えるのが嬉しくて、二人で過ごす時間を確保するために、早起きして勉強した。
11時を少し過ぎた頃にチャイムが鳴り、いつもなら11時前には来るのに珍しいなと思いながらドアを開けると、そこには知らないおばさんが立っていた。
セールスにしては服装が普段着っぽいし、見覚えがないので近所の人でもなさそうだと思っていると、その人は首から提げた身分証明書をポロシャツの胸ポケットから出して俺に見せた。
「こんにちは。まさき家事代行サービスの山崎です」
昨日会ったときに英梨さんは何も言っていなかったのに、なぜ急に別の家政婦が来たのかと不思議に思ったけれど、英梨さんだって用事で休みを取ることもあるだろう。
それとももしかして体調でも悪いのかと心配になる。
「はぁ……どうも……。あのー、今日は宮本さん休みなんですか?」
俺が尋ねると、山崎さんは不思議そうな顔でまばたきをした。
「宮本は先週末で退職しまして、今週からは私がこちらに来させていただいておりますが……」
「……えっ?」
そのあと山崎さんに英梨さんが辞めた理由を尋ねたけれど、山崎さんはしばらく休業していて英梨さんとは入れ違いで職場に復帰したので、詳しくは知らないと言っていた。
英梨さんと直接話したくても、俺は英梨さんの住んでいる場所も、連絡先すらも知らない。
どうして俺には何も言ってくれなかったんだろう?
俺のことをあんなに好きだと言っていたのに、なぜ黙って俺の前から姿を消してしまったんだろう?
どんなに考えても答が出るわけもなく、俺は英梨さんを失った喪失感と虚無感に苛まれる日々を送った。
英梨さんがいなくなって2週間近くが経ち、10月に入った。
その日は教職員の都合で授業が昼までで終わり、お腹を空かせて家に帰ると、休暇を終えた土田さんがうちのキッチンで食事の準備をしていた。
「おかえりなさい、潤さん。長いことお休みいただいてすみませんでした」
「あっ、土田さん……お久しぶりです。もう娘さんの具合はいいんですか?」
「ええ、おかげさまで。毎日子育て頑張ってますよ」
「それは良かったです」
授業が昼までだったので昼食がまだだと言うと、土田さんは手早く食事の用意をしてくれた。
土田さんなら英梨さんが辞めた理由を知っているのではないかと思い、食事をしながらどうやって聞き出そうかと口実をあれこれ考えた。
食事が済んでアイスコーヒーを飲みながら、俺は思いきって英梨さんが辞めた理由を土田さんに尋ねた。
「土田さん、宮本さんはなんで急に辞めちゃったんですか?土田さんが戻るまでうちに来るって言ってたのに、それより前に急に辞めたって聞いてびっくりしたんですよ」
「あら……。担当が宮本さんから山崎さんに変わって何かご不便なことでもありましたか?」
「それはないんですけど、宮本さんには良くしてもらったのに、最後の日には会えなかったから、せめてちゃんと挨拶くらいはしたかったなって」
これだけでは辞めた理由を知るのには押しが弱いかと思い、歳が近いこともあって受験や友達とのことで親身になって相談に乗ってくれたとデタラメを言った。
すると土田さんは料理をする手を止めることなく、こう言った。
「宮本さんは元々9月末で寿退職することになってたんですけど、お相手の仕事の都合で予定より少し早く退職することになったそうですよ」
11時を少し過ぎた頃にチャイムが鳴り、いつもなら11時前には来るのに珍しいなと思いながらドアを開けると、そこには知らないおばさんが立っていた。
セールスにしては服装が普段着っぽいし、見覚えがないので近所の人でもなさそうだと思っていると、その人は首から提げた身分証明書をポロシャツの胸ポケットから出して俺に見せた。
「こんにちは。まさき家事代行サービスの山崎です」
昨日会ったときに英梨さんは何も言っていなかったのに、なぜ急に別の家政婦が来たのかと不思議に思ったけれど、英梨さんだって用事で休みを取ることもあるだろう。
それとももしかして体調でも悪いのかと心配になる。
「はぁ……どうも……。あのー、今日は宮本さん休みなんですか?」
俺が尋ねると、山崎さんは不思議そうな顔でまばたきをした。
「宮本は先週末で退職しまして、今週からは私がこちらに来させていただいておりますが……」
「……えっ?」
そのあと山崎さんに英梨さんが辞めた理由を尋ねたけれど、山崎さんはしばらく休業していて英梨さんとは入れ違いで職場に復帰したので、詳しくは知らないと言っていた。
英梨さんと直接話したくても、俺は英梨さんの住んでいる場所も、連絡先すらも知らない。
どうして俺には何も言ってくれなかったんだろう?
俺のことをあんなに好きだと言っていたのに、なぜ黙って俺の前から姿を消してしまったんだろう?
どんなに考えても答が出るわけもなく、俺は英梨さんを失った喪失感と虚無感に苛まれる日々を送った。
英梨さんがいなくなって2週間近くが経ち、10月に入った。
その日は教職員の都合で授業が昼までで終わり、お腹を空かせて家に帰ると、休暇を終えた土田さんがうちのキッチンで食事の準備をしていた。
「おかえりなさい、潤さん。長いことお休みいただいてすみませんでした」
「あっ、土田さん……お久しぶりです。もう娘さんの具合はいいんですか?」
「ええ、おかげさまで。毎日子育て頑張ってますよ」
「それは良かったです」
授業が昼までだったので昼食がまだだと言うと、土田さんは手早く食事の用意をしてくれた。
土田さんなら英梨さんが辞めた理由を知っているのではないかと思い、食事をしながらどうやって聞き出そうかと口実をあれこれ考えた。
食事が済んでアイスコーヒーを飲みながら、俺は思いきって英梨さんが辞めた理由を土田さんに尋ねた。
「土田さん、宮本さんはなんで急に辞めちゃったんですか?土田さんが戻るまでうちに来るって言ってたのに、それより前に急に辞めたって聞いてびっくりしたんですよ」
「あら……。担当が宮本さんから山崎さんに変わって何かご不便なことでもありましたか?」
「それはないんですけど、宮本さんには良くしてもらったのに、最後の日には会えなかったから、せめてちゃんと挨拶くらいはしたかったなって」
これだけでは辞めた理由を知るのには押しが弱いかと思い、歳が近いこともあって受験や友達とのことで親身になって相談に乗ってくれたとデタラメを言った。
すると土田さんは料理をする手を止めることなく、こう言った。
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