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第3−5話 花畑
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「さて、格好付けて出てきた手前、ユエさんが居そうな場所を聞きに戻るのが恥ずかしくなってしまった……」
普通に探しに向かえば良かったと後悔する。
何故、僕は格好つけてしまったのだろうか……。
「力を手に入れたからって調子に乗っちゃったのかな?」
でも、ユエさんが行きそうな場所は一つ心当たりがある。
そこに行ってみて居なかったら、宿に戻ってマルコさんに聞こう。
僕がユエさんを探して訪れたのは、村の外れにある花畑だった。
紫色の背丈の小さな花が、辺り一面に植えられていた。
花の中心。
膝を地面に着けて、ユエさんは座っていた。
太陽の光を受けた姿は美しい。
見惚れていると、僕の存在に気付いたようだ。
「アウラ……。よく、ここが分かったな」
「毎年、僕が来るたびに連れてきてくれたから、もしかしてと思いまして。ここ、エースさんがユエさんの為に作ってくれた花畑……なんだよね」
毎年、ユエさんはそう言って僕に、咲いた花を見せてくれた。
いつもよりも、時期が早いからか、まだ、花弁は小さかった。
「うん。私の属性が【土】だから、花畑を一緒に作ろうって言ってくれたんだ!」
ユエさんはそっと紫の花弁に触れた。
「ここにくればさ。エースが何を本当に望んでいるのか分かる気がして……」
もし、エースさんが生きていれば、今の状況で何をするのか。
その答えを知るため、彼が作った花畑に来たユエさん。
「でも、教えてくれないんだ。自分で考えろってことなのかな?」
「ユエさん……」
「私は、マルコに危険を犯して欲しくない。エースみたいに無理して死んで欲しくないんだ。無理して死ぬより、辛くても皆で笑ってたい。私はそう思うんだ。」
彼女は立ち上がり、グッと顔を天に向けた。
「……。アウラはさ、なんでエースが死んだが知ってるか?」
「いえ、そこまでは……」
僕はエースさんが死んでしまったことは知っていたけど、その理由までは聞いていなかった。
死んだ人に対する思いは、関係を持った人にしか分からない。
それを無神経に聞けるほど、僕の肝は座っていなかった。
彼女は自嘲するように言う。
「エースはさ、私のために死んだんだ。私を拾わなければ、きっと生きてたんだ」
普通に探しに向かえば良かったと後悔する。
何故、僕は格好つけてしまったのだろうか……。
「力を手に入れたからって調子に乗っちゃったのかな?」
でも、ユエさんが行きそうな場所は一つ心当たりがある。
そこに行ってみて居なかったら、宿に戻ってマルコさんに聞こう。
僕がユエさんを探して訪れたのは、村の外れにある花畑だった。
紫色の背丈の小さな花が、辺り一面に植えられていた。
花の中心。
膝を地面に着けて、ユエさんは座っていた。
太陽の光を受けた姿は美しい。
見惚れていると、僕の存在に気付いたようだ。
「アウラ……。よく、ここが分かったな」
「毎年、僕が来るたびに連れてきてくれたから、もしかしてと思いまして。ここ、エースさんがユエさんの為に作ってくれた花畑……なんだよね」
毎年、ユエさんはそう言って僕に、咲いた花を見せてくれた。
いつもよりも、時期が早いからか、まだ、花弁は小さかった。
「うん。私の属性が【土】だから、花畑を一緒に作ろうって言ってくれたんだ!」
ユエさんはそっと紫の花弁に触れた。
「ここにくればさ。エースが何を本当に望んでいるのか分かる気がして……」
もし、エースさんが生きていれば、今の状況で何をするのか。
その答えを知るため、彼が作った花畑に来たユエさん。
「でも、教えてくれないんだ。自分で考えろってことなのかな?」
「ユエさん……」
「私は、マルコに危険を犯して欲しくない。エースみたいに無理して死んで欲しくないんだ。無理して死ぬより、辛くても皆で笑ってたい。私はそう思うんだ。」
彼女は立ち上がり、グッと顔を天に向けた。
「……。アウラはさ、なんでエースが死んだが知ってるか?」
「いえ、そこまでは……」
僕はエースさんが死んでしまったことは知っていたけど、その理由までは聞いていなかった。
死んだ人に対する思いは、関係を持った人にしか分からない。
それを無神経に聞けるほど、僕の肝は座っていなかった。
彼女は自嘲するように言う。
「エースはさ、私のために死んだんだ。私を拾わなければ、きっと生きてたんだ」
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