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慣れてきた日常
【04-05】ゴブリン①
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七時ちょうどに部屋を出て食堂に行くと食堂には僕と給仕の人たち以外誰もいなかった。理由はわかっているが初めてのことに少し驚く。
立っていても仕方ないので夕食をもらいにカウンターに向かった。
「あれ? はやいね。ゲームしていなかったのかい?」
給仕のおばちゃんが言った。この人たちは昼間校舎の食堂に、夜には寮の食堂に、と割と忙しい人たちである。
「用事があってプレイしなかったんですよ」
「そうかい。今日はどうするんだい?」
今日の僕は魚の気分だ。
「魚でお願いします」
「少し待ってな」
そう言って料理をしている奥に向ったおばちゃんを待つこと数分。
「はい、今日のご飯だよ。早かったけど手を抜いているわけじゃないからね」
確かに早かった。料理が来るまでいつもはもっと時間が掛かる。
僕は夕食の乗ったトレーを持つ。
「ありがとうございます」
「どういたしまして」
僕は給仕の人にお礼を言ってから、水を用意してから近くの椅子に座って手を合わせた。
今日のご飯はなんといわしの蒲焼。ご飯と味噌汁に和風のサラダもついている。匂いからすると味噌が使われているのだろうか。
いただきます、そう言って、箸を持って、サラダを食べ始める。食事の最初に野菜を取ると太らないといういつかのテレビでやっていたことを未だに実践している僕は何よりも最初にサラダを食べるようにしている。
ポン酢の効いた少なめのサラダを食べ終えた僕は、味噌汁を飲む。僕の日本人としての本能が満たされていく気がしながら、僕はいわしに箸をつけた。中骨が丁寧に取られているイワシをほぐしながら箸でつまむ。一応小骨に気を付けながら口に入れた。僕の予想通り味噌の風味がする。僕はすかさずご飯を口に入れた。
気づいたときには食器の上には骨だけしか残っていなかった。
僕は、ごちそうさまでした、と言ってから、水を飲み、トレーを片した。食堂を見渡すがまだ誰も来ていない。僕はカウンターにいる給仕のおばちゃんにもごちそうさまでした、と言ってから自室に向かった。今日はまだシャワーも浴びていないので、歯を磨いてからシャワーを浴びて、それからVRルームに向かうことにしたのだ。
既に慣れたシャワー生活で手に入れた効率のいいシャワーの浴び方で体を綺麗にした僕は、体を覚ましがてら、昨日、掲示板で見た内容を思い出す。
イベント後の僕の狩りの対象はゴブリンがほとんどになっている。東の森に多く生息しているゴブリンは常に数体同時に現れるため同レベルのソロでは厳しいところもあるが、僕には関係ない。矢澤コーチが言うように僕は複数の相手と戦うのが苦手ではないのだ。僕は数体のゴブリン相手にただ防御するだけでなく相手の攻撃を往なし、体制を崩す練習をしていた。今でもあまりうまくいくことはないが、それでも最初よりは上達している。
今日もゴブリン狩りに勤しむとしよう。ゴブリンの行動に変化があったとは掲示板には書かれていなかったのでこれまで通りでいいだろう。
VRルームに着いた僕は、手早く接続の準備を整えて、ログインした。
-------
僕はいつものように噴水広場に現れた。
冒険者ギルドに向かう。そこで依頼を受けて、それをこなす。それが日課だ。町を探索すればいろいろとイベントが転がっているのだろうが、今の僕にはイベントよりも自身の強化の方が楽しい。僕は冒険者ギルドまでの道のりを歩きながらステータスを開いた。
=======
名前:tail
性別:男
職業:賞金稼ぎ
レベル:三六
STR:十一(上限:十一)
MAG:四(上限:四)
VIT:十八(上限:十八)
AGI:六(上限:六)
DEX:八(上限:八)
SP:三
スキル:再生(限定:核がなくなると再生しなくなる。核は一定時間で再生する)
猛毒(限定:ヒュドラの牙・隠密迷彩蛇の牙)
隠密(限定:隠密迷彩蛇のみ)
迷彩(限定:隠密迷彩蛇のみ)
気配察知
気配遮断
忍び足
解体
=======
只管と続けたゴブリン狩りで結構レベルが上がっている。戦い方は変わっていないがステータスが上がっていることで戦いのレベル自体は上がってきていると思う。
冒険者ギルドに着くといつものように依頼を受ける。
「今日はご用は何でしょうか?」
「依頼を」
カウンターに座る綺麗な受付嬢といつものやり取りを交わす。
「ゴブリン討伐で」
「分かりました。ギルドカードを」
僕は受付嬢にギルドカードを渡した。
手続きの終わった受付嬢からギルドカードを受け取りギルドを出た。
冒険者ギルドから東門を出たところにある森を目指す。門を出ると目の前に森が広がっている。東門から外に出る人影は少ないがいる。それでも、冒険者のような出で立ちをしている者達がほとんどだ。
僕は躊躇なく森に入っていく。普段から使っている〔気配察知〕と〔気配遮断〕と〔忍び足〕をより一層意識して行動を開始する。
ゴールデンウィークのハンティングイベントでの森での行動から学んだことを実践していく。あの時と比べると、今の方が足音以外の音が少なくなっていると思う。森の歩き方というのが上手くなっているのだろう。草叢を掻き分ける時の音も小さくなっていると思う。
森に入ってから十数分、僕以外の動く音が聞こえてきた。僕は動きを止めて音の主の気配で動きを見極める。
こちらに向かっているようだ。数は三。動きからして僕の感ではゴブリンだ。運がいい。僕は推定:ゴブリンに奇襲を仕掛けるための位置取りを始める。
推定:ゴブリンの進行方向と被らないように横側に回り込む。僕の今の間合いは三メートル弱ほどだ。僕は推定:ゴブリンたちの最後尾にいる一匹を視界に収めた。
黒に近い緑色の肌をしていて、背が子供ぐらいの醜悪な容姿の人型が三体歩いているのが見えた。手には棍棒のような木の棒を持っている。僕はゴブリンたちの左側に潜む。ゴブリンたちが僕の前を通り過ぎるのをじっと待ち続ける。ゴブリンたちは基本的に目視での索敵のみとネットのまとめでは書かれていた。僕の経験からいっても間違いないだろう。僕はオンのスキル〔隠密〕と〔迷彩〕を発動させながら攻撃のタイミングを図りながらベストなポジションを獲得した僕は、左側にいるゴブリンが僕に背を向けた瞬間にドーとラーで攻撃を仕掛けた。
ゴールデンウィークまでは、オンで攻撃をして驚いた隙に攻撃というのが多かったが、あのイベントからはオンを温存しておくようにしている。敵から見えないというのはそれだけで切り札になる。だからこそ、僕はオンを温存しておく。
ヒューとラーで左にいたゴブリンの首を挟むように噛みつかせて力いっぱい引き千切る。これは最近出来るようになったことだ。ステータスのSTRが十を超えたあたりからだ。首を前後から引き千切られたゴブリンは、ゆっくりと背から倒れていく。僕は真ん中にいたゴブリンに攻撃を仕掛ける。
首を引き千切ったゴブリンが倒れた。音で僕に気づいたゴブリン二体が僕の方を向いてきた。
僕はヒューとラーだけでなく、キーとルーの四本で攻撃する。僕の方を向いた真ん中にいたゴブリンの首を狙うが、キーとラーを動いているゴブリンの肩に噛みつかせることしかできなかった。
僕の攻撃にひるんだ真ん中ゴブリンの横を抜けて僕に右ゴブリンが手に持った棍棒を振り下ろしてきた。僕はヒューで棍棒を僕に当たらないように横から弾く。僕の横の地面に打ち付けられた棍棒が軋む。
軋んだ音を聞きながら僕は真ん中ゴブリンを仕留めるために動く。二対一でも戦えなくはないが、一対一にできるのならばそれに越したことはない。僕は肩を噛みついているキーとラーでゴブリンを肩から引っ張り、ヒューとルーで首を食い千切ろうとする。肩を引っ張られたゴブリンはバランスを崩し頭から僕の方に倒れこんできたので予定通り首を引き千切った。
首の千切れた真ん中ゴブリンが倒れこむのを見ずに僕は最後の右ゴブリンと相対する。
一対一なので、敵に攻撃をさせてからそれを往なし、隙を作った方がいいだろう。僕はゴブリンが仕掛けてくるのを待つ。ただ待つだけなのもよくないと思った僕は、キーとルーを挑発するように動かす。肩や腕を軽く打ったり噛みついたりして挑発されたゴブリンは再び棍棒を振り上げた。僕は振り上げられた棍棒を持つ両腕に攻撃を仕掛け、棍棒を放させようとゴブリンの攻撃の邪魔をする。僕の尻尾を嫌がったゴブリンは、重い棍棒を振り上げながらも体を捻ろうとする。結果、バランスを崩したゴブリンに僕はすかさず攻撃を仕掛ける。またも首を狙う四匹から身を守ろうとゴブリンは左腕を前に出すが、そのせいで振り上げていた棍棒がゴブリン自身の右側に流れ地面に叩きつけられた。その反動でさらにバランスを崩したゴブリンを僕は容赦なく攻撃し首を引き千切ることに成功した。
三体のゴブリンを仕留めた僕はメニューのクエスト欄からゴブリンを収納する。戦闘が終わった僕は血の匂いがするその場を離れてから反省をする。
強くなったといっても元が低かった火力では、現状首を引き千切るぐらいしか敵を確実に仕留める方法がない。そう言った条件の中で、と考えれば今回の狩りは高得点だろう。複数対一になることもなく、敵を仕留め損なうこともなかった。僕は結果に満足し、次のゴブリンを探すために再び森の探索を開始した。
立っていても仕方ないので夕食をもらいにカウンターに向かった。
「あれ? はやいね。ゲームしていなかったのかい?」
給仕のおばちゃんが言った。この人たちは昼間校舎の食堂に、夜には寮の食堂に、と割と忙しい人たちである。
「用事があってプレイしなかったんですよ」
「そうかい。今日はどうするんだい?」
今日の僕は魚の気分だ。
「魚でお願いします」
「少し待ってな」
そう言って料理をしている奥に向ったおばちゃんを待つこと数分。
「はい、今日のご飯だよ。早かったけど手を抜いているわけじゃないからね」
確かに早かった。料理が来るまでいつもはもっと時間が掛かる。
僕は夕食の乗ったトレーを持つ。
「ありがとうございます」
「どういたしまして」
僕は給仕の人にお礼を言ってから、水を用意してから近くの椅子に座って手を合わせた。
今日のご飯はなんといわしの蒲焼。ご飯と味噌汁に和風のサラダもついている。匂いからすると味噌が使われているのだろうか。
いただきます、そう言って、箸を持って、サラダを食べ始める。食事の最初に野菜を取ると太らないといういつかのテレビでやっていたことを未だに実践している僕は何よりも最初にサラダを食べるようにしている。
ポン酢の効いた少なめのサラダを食べ終えた僕は、味噌汁を飲む。僕の日本人としての本能が満たされていく気がしながら、僕はいわしに箸をつけた。中骨が丁寧に取られているイワシをほぐしながら箸でつまむ。一応小骨に気を付けながら口に入れた。僕の予想通り味噌の風味がする。僕はすかさずご飯を口に入れた。
気づいたときには食器の上には骨だけしか残っていなかった。
僕は、ごちそうさまでした、と言ってから、水を飲み、トレーを片した。食堂を見渡すがまだ誰も来ていない。僕はカウンターにいる給仕のおばちゃんにもごちそうさまでした、と言ってから自室に向かった。今日はまだシャワーも浴びていないので、歯を磨いてからシャワーを浴びて、それからVRルームに向かうことにしたのだ。
既に慣れたシャワー生活で手に入れた効率のいいシャワーの浴び方で体を綺麗にした僕は、体を覚ましがてら、昨日、掲示板で見た内容を思い出す。
イベント後の僕の狩りの対象はゴブリンがほとんどになっている。東の森に多く生息しているゴブリンは常に数体同時に現れるため同レベルのソロでは厳しいところもあるが、僕には関係ない。矢澤コーチが言うように僕は複数の相手と戦うのが苦手ではないのだ。僕は数体のゴブリン相手にただ防御するだけでなく相手の攻撃を往なし、体制を崩す練習をしていた。今でもあまりうまくいくことはないが、それでも最初よりは上達している。
今日もゴブリン狩りに勤しむとしよう。ゴブリンの行動に変化があったとは掲示板には書かれていなかったのでこれまで通りでいいだろう。
VRルームに着いた僕は、手早く接続の準備を整えて、ログインした。
-------
僕はいつものように噴水広場に現れた。
冒険者ギルドに向かう。そこで依頼を受けて、それをこなす。それが日課だ。町を探索すればいろいろとイベントが転がっているのだろうが、今の僕にはイベントよりも自身の強化の方が楽しい。僕は冒険者ギルドまでの道のりを歩きながらステータスを開いた。
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名前:tail
性別:男
職業:賞金稼ぎ
レベル:三六
STR:十一(上限:十一)
MAG:四(上限:四)
VIT:十八(上限:十八)
AGI:六(上限:六)
DEX:八(上限:八)
SP:三
スキル:再生(限定:核がなくなると再生しなくなる。核は一定時間で再生する)
猛毒(限定:ヒュドラの牙・隠密迷彩蛇の牙)
隠密(限定:隠密迷彩蛇のみ)
迷彩(限定:隠密迷彩蛇のみ)
気配察知
気配遮断
忍び足
解体
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只管と続けたゴブリン狩りで結構レベルが上がっている。戦い方は変わっていないがステータスが上がっていることで戦いのレベル自体は上がってきていると思う。
冒険者ギルドに着くといつものように依頼を受ける。
「今日はご用は何でしょうか?」
「依頼を」
カウンターに座る綺麗な受付嬢といつものやり取りを交わす。
「ゴブリン討伐で」
「分かりました。ギルドカードを」
僕は受付嬢にギルドカードを渡した。
手続きの終わった受付嬢からギルドカードを受け取りギルドを出た。
冒険者ギルドから東門を出たところにある森を目指す。門を出ると目の前に森が広がっている。東門から外に出る人影は少ないがいる。それでも、冒険者のような出で立ちをしている者達がほとんどだ。
僕は躊躇なく森に入っていく。普段から使っている〔気配察知〕と〔気配遮断〕と〔忍び足〕をより一層意識して行動を開始する。
ゴールデンウィークのハンティングイベントでの森での行動から学んだことを実践していく。あの時と比べると、今の方が足音以外の音が少なくなっていると思う。森の歩き方というのが上手くなっているのだろう。草叢を掻き分ける時の音も小さくなっていると思う。
森に入ってから十数分、僕以外の動く音が聞こえてきた。僕は動きを止めて音の主の気配で動きを見極める。
こちらに向かっているようだ。数は三。動きからして僕の感ではゴブリンだ。運がいい。僕は推定:ゴブリンに奇襲を仕掛けるための位置取りを始める。
推定:ゴブリンの進行方向と被らないように横側に回り込む。僕の今の間合いは三メートル弱ほどだ。僕は推定:ゴブリンたちの最後尾にいる一匹を視界に収めた。
黒に近い緑色の肌をしていて、背が子供ぐらいの醜悪な容姿の人型が三体歩いているのが見えた。手には棍棒のような木の棒を持っている。僕はゴブリンたちの左側に潜む。ゴブリンたちが僕の前を通り過ぎるのをじっと待ち続ける。ゴブリンたちは基本的に目視での索敵のみとネットのまとめでは書かれていた。僕の経験からいっても間違いないだろう。僕はオンのスキル〔隠密〕と〔迷彩〕を発動させながら攻撃のタイミングを図りながらベストなポジションを獲得した僕は、左側にいるゴブリンが僕に背を向けた瞬間にドーとラーで攻撃を仕掛けた。
ゴールデンウィークまでは、オンで攻撃をして驚いた隙に攻撃というのが多かったが、あのイベントからはオンを温存しておくようにしている。敵から見えないというのはそれだけで切り札になる。だからこそ、僕はオンを温存しておく。
ヒューとラーで左にいたゴブリンの首を挟むように噛みつかせて力いっぱい引き千切る。これは最近出来るようになったことだ。ステータスのSTRが十を超えたあたりからだ。首を前後から引き千切られたゴブリンは、ゆっくりと背から倒れていく。僕は真ん中にいたゴブリンに攻撃を仕掛ける。
首を引き千切ったゴブリンが倒れた。音で僕に気づいたゴブリン二体が僕の方を向いてきた。
僕はヒューとラーだけでなく、キーとルーの四本で攻撃する。僕の方を向いた真ん中にいたゴブリンの首を狙うが、キーとラーを動いているゴブリンの肩に噛みつかせることしかできなかった。
僕の攻撃にひるんだ真ん中ゴブリンの横を抜けて僕に右ゴブリンが手に持った棍棒を振り下ろしてきた。僕はヒューで棍棒を僕に当たらないように横から弾く。僕の横の地面に打ち付けられた棍棒が軋む。
軋んだ音を聞きながら僕は真ん中ゴブリンを仕留めるために動く。二対一でも戦えなくはないが、一対一にできるのならばそれに越したことはない。僕は肩を噛みついているキーとラーでゴブリンを肩から引っ張り、ヒューとルーで首を食い千切ろうとする。肩を引っ張られたゴブリンはバランスを崩し頭から僕の方に倒れこんできたので予定通り首を引き千切った。
首の千切れた真ん中ゴブリンが倒れこむのを見ずに僕は最後の右ゴブリンと相対する。
一対一なので、敵に攻撃をさせてからそれを往なし、隙を作った方がいいだろう。僕はゴブリンが仕掛けてくるのを待つ。ただ待つだけなのもよくないと思った僕は、キーとルーを挑発するように動かす。肩や腕を軽く打ったり噛みついたりして挑発されたゴブリンは再び棍棒を振り上げた。僕は振り上げられた棍棒を持つ両腕に攻撃を仕掛け、棍棒を放させようとゴブリンの攻撃の邪魔をする。僕の尻尾を嫌がったゴブリンは、重い棍棒を振り上げながらも体を捻ろうとする。結果、バランスを崩したゴブリンに僕はすかさず攻撃を仕掛ける。またも首を狙う四匹から身を守ろうとゴブリンは左腕を前に出すが、そのせいで振り上げていた棍棒がゴブリン自身の右側に流れ地面に叩きつけられた。その反動でさらにバランスを崩したゴブリンを僕は容赦なく攻撃し首を引き千切ることに成功した。
三体のゴブリンを仕留めた僕はメニューのクエスト欄からゴブリンを収納する。戦闘が終わった僕は血の匂いがするその場を離れてから反省をする。
強くなったといっても元が低かった火力では、現状首を引き千切るぐらいしか敵を確実に仕留める方法がない。そう言った条件の中で、と考えれば今回の狩りは高得点だろう。複数対一になることもなく、敵を仕留め損なうこともなかった。僕は結果に満足し、次のゴブリンを探すために再び森の探索を開始した。
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