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北欧の章
北欧の章-7…豪雪と双女神
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「ロキさん、ロキさーーん!…ダメだ、何の返事もないや……」
これからどうすればいいのか…、と苦悩しながら翔は城壁へと一歩一歩ずつ進んでいく。案内役のロキを不慮の事故で見失ってしまった今、彼がとれる最善の行動はいち早く街へと辿り着いて、逸れてしまったロキの帰りを祈ること…あるいは、街で鍵についての情報を集めること…だ。
つまりはいずれにせよさっさと街へと行かないと、ことは進展しないのだ。それを理解してるかは否かは分からないが、これ以上雪原にいても得るものは無いと気づいて翔は更に歩を速める。
しかし、世界である意味お決まりのルールを知らなかったのは彼自身の失態だった。
「ロキさん大丈夫かな、こんな寒い中なのに……それに、何だか雲行きも怪しいし…これは一雪来そうだなぁ…」
「フラグ」という最大の権力に知らず知らずの内に楯突いた彼は、案の定勝てずに果てることとなる…。
「…っ?!なんでこんな時に限って…!」
灰色の空から、白くて冷たい雪はどんどん降りだしてくるのを見て彼の顔は青ざめる。このままではロキや鍵がどうの以前に自分が行き倒れになってしまう。一刻も早く街へと辿り着かなくては…、と翔は焦り直線的に走りだすが、それが裏目に出た。
「なっ……足が…!」
不幸にも、雪が深く積もっているところを思い切り踏んでしまって彼の足は雪の原の中央にズッポリと埋もれてしまう…そんな彼にも容赦なく吹雪は吹きつける。
「……そん…な…」
荒れ狂う真っ白な舞台の中、ただ一人の演者は見失いし友のことを想いながら意識を失っていった。
-------------------
「どうやら目を覚ましたみたいよ、イズン」
「えぇ、私にも分かったわイズーナ」
パチパチという焚き火の音で目が覚めた。少し狭い空間にたちこめる煙たさを我慢しながらボーッとした視界で見渡すと、薄暗い空間に見えるのは明るさを確保している焚き火と、その周りで焼いている何かしらの肉、そして翔を見つめる4つの冷たい蒼の瞳…
「うわぁ?!」
やっとこの空間に自分以外の誰かがいるのに気づいたのか、彼は盛大に驚いて壁の端まで後退する。そんな謎めいた彼の行動を、そこに立っている二人は眉一つ動かさずに見ている…が、それはまるで風景を眺めているような遠い目をしていた。
「驚かれているわね」
「そうね、中々心外だわ」
「いやいや、いきなり出てこられたので取り乱しただけで…!」
そう言ってる間にも徐々に彼の目は慣れてきたので、暗がりの中にいる助けてくれたと思しき二人を観察する。一人は自らのブロンドヘアーをポニーテールへと纏めて、ごついスノーブーツを履いたマフラーを巻いている少女。もう一人は、青い髪をツインテールに結んでスリットの入ったスカートを履いている、パーカーつきの服を着た少女だった。双方の身長は同じくらいで、弓を持っていたが、彼女たちの服装は狩猟をするにはいささか動きにくく感じた。そんな軽装を思わず凝視してしまっていると…
「「変態」」
まさかの二人まとめての一喝をくらってしまったのだった。
これからどうすればいいのか…、と苦悩しながら翔は城壁へと一歩一歩ずつ進んでいく。案内役のロキを不慮の事故で見失ってしまった今、彼がとれる最善の行動はいち早く街へと辿り着いて、逸れてしまったロキの帰りを祈ること…あるいは、街で鍵についての情報を集めること…だ。
つまりはいずれにせよさっさと街へと行かないと、ことは進展しないのだ。それを理解してるかは否かは分からないが、これ以上雪原にいても得るものは無いと気づいて翔は更に歩を速める。
しかし、世界である意味お決まりのルールを知らなかったのは彼自身の失態だった。
「ロキさん大丈夫かな、こんな寒い中なのに……それに、何だか雲行きも怪しいし…これは一雪来そうだなぁ…」
「フラグ」という最大の権力に知らず知らずの内に楯突いた彼は、案の定勝てずに果てることとなる…。
「…っ?!なんでこんな時に限って…!」
灰色の空から、白くて冷たい雪はどんどん降りだしてくるのを見て彼の顔は青ざめる。このままではロキや鍵がどうの以前に自分が行き倒れになってしまう。一刻も早く街へと辿り着かなくては…、と翔は焦り直線的に走りだすが、それが裏目に出た。
「なっ……足が…!」
不幸にも、雪が深く積もっているところを思い切り踏んでしまって彼の足は雪の原の中央にズッポリと埋もれてしまう…そんな彼にも容赦なく吹雪は吹きつける。
「……そん…な…」
荒れ狂う真っ白な舞台の中、ただ一人の演者は見失いし友のことを想いながら意識を失っていった。
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「どうやら目を覚ましたみたいよ、イズン」
「えぇ、私にも分かったわイズーナ」
パチパチという焚き火の音で目が覚めた。少し狭い空間にたちこめる煙たさを我慢しながらボーッとした視界で見渡すと、薄暗い空間に見えるのは明るさを確保している焚き火と、その周りで焼いている何かしらの肉、そして翔を見つめる4つの冷たい蒼の瞳…
「うわぁ?!」
やっとこの空間に自分以外の誰かがいるのに気づいたのか、彼は盛大に驚いて壁の端まで後退する。そんな謎めいた彼の行動を、そこに立っている二人は眉一つ動かさずに見ている…が、それはまるで風景を眺めているような遠い目をしていた。
「驚かれているわね」
「そうね、中々心外だわ」
「いやいや、いきなり出てこられたので取り乱しただけで…!」
そう言ってる間にも徐々に彼の目は慣れてきたので、暗がりの中にいる助けてくれたと思しき二人を観察する。一人は自らのブロンドヘアーをポニーテールへと纏めて、ごついスノーブーツを履いたマフラーを巻いている少女。もう一人は、青い髪をツインテールに結んでスリットの入ったスカートを履いている、パーカーつきの服を着た少女だった。双方の身長は同じくらいで、弓を持っていたが、彼女たちの服装は狩猟をするにはいささか動きにくく感じた。そんな軽装を思わず凝視してしまっていると…
「「変態」」
まさかの二人まとめての一喝をくらってしまったのだった。
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