あなたの運命の番になれますか?

あんにん

文字の大きさ
44 / 57
1章

44 優人side



  母親はいきなり腕を掴まれた事で驚いた表情を見せたが、すぐに俺の手を振り払った
  すぐ後にきたかずさんによってなつは母親の側から離されていた

  その後母親は大声で叫びながらなつに近付こうとした
  その瞬間かずさんがなつの前に立ちはだかり阻止をする
  なつを見れば震えていて、、、俺はすぐになつの側へ近寄り手を握る

  するとなつが震えながらも母親に1枚の紙を手渡した

 [俺はもう身体を売る事をしたくない。あなたの言いなりになりません。]

  見た瞬間母親はその紙を破り捨てながら懲りずに叫び続けた。
  その内容に我慢出来ずに声を荒らげてしまう

  それでも尚、言葉続ける目の前のこの女に思わず拳を握りしめる
  何とか耐えていればその手をそっとなつの手が包んだ

  思わず視線をなつに向ければ、あれだけの言葉を浴びせられ傷ついているのに、それでも俺を気遣う姿にたまらず抱きしめた

  いくら母親でも自分の子供を物のように扱うこの女を到底許す事などできない
  なつのこれまでの苦しみや辛さを同じ、いや、それ以上に与えてやりたくてしょうがない
  でもなつは優しいから、、、そんな事はきっと望まないだろう
  だから俺がするのはここまで

  するとタイミングよく入ってきた男性達
  一人の男性が母親の前に立ち警察手帳を見せて話し始める
  驚いていればかずさんと目が合う。かずさんはニヤリと笑って携帯を見せる
  かずさんが連絡していたのか、、、ほんと頼りになる人だな、そう思った

  母親が連れていかれる姿を見ていれば

「お前なんてやっぱり産むんじゃなかった」
  
  そんな言葉を吐き捨てていった、、、
  頭に血が上るのが分かる
  こんなにも人を憎いと思った事はない
  そう思うと自然と再び拳を握っていた
  でも僅かに残る理性がそれを必死に止める

  するとそんな俺をなつが抱きしめた
  そんななつの背に手を回し抱きしめ返す

  しばらくそうしていればなつがメモを取り出し文字を書いていく
  近くにきていたかずさんと静かに見守っていれば

 〈2人のおかげでこの地獄から抜け出す事が出来ました。本当にありがとう。俺はもう大丈夫。〉

  そんな言葉が書かれていた
  その顔はどこかすっきりしていた


  3人外に出れば青空が広がっていて
  なつに目をやれば深呼吸をしていて、目が合えば笑顔を向けてくれる
  その姿に俺も笑顔を見せた

  そしてそのまま話をする為に警察へ
  部屋に案内され、俺も話をする為に一緒に入り全てを説明する
  集めた証拠を見せればなつの驚いた顔が微かに見えた

  話が終わり、驚きで戸惑っているなつを何とか車まで移動させれば早速聞いてくる
  軽く説明をすればさらに驚いた表情をするけど、すぐにペンを持ち始めるからそれを止める
  
  本当ならあの日救えたはずなのにそれが出来ずにさらに深い傷を負わすことになった事への罪滅ぼしみたいなものだった
  だから、、、お礼なんていいんだよ。
  
  その後にかずさんにも視線を向けたなつにかずさんは "何もしてないよ" なんて言う

  だけど、これまでやってこれたのはかずさんのおかげだと伝える様子に思わず俺まで涙ぐんでしまった
 
  その後は3人で夕食を食べ、かずさんのご好意に甘えて泊めてもらう
  他愛もない話をしながら3人で楽しく過ごした

  翌朝起きれば少し静かな様子に不思議に思ってリビングへ行けばソファでなにやら考え込んでいるなつの姿があった
  声をかければ思っていた以上に驚いた事でこっちも驚いた
  少しだけ、浮かない表情のなつを気にしながら準備を終わらせ学校へ向かった

  それから数日後の事だった
  かずさんからいきなりの連絡

  [なつ、ヒートきた。すぐ来れそうか?]

  そのメッセージに俺はかずさんに電話をかけながら走りだした

  
感想 8

あなたにおすすめの小説

人気アイドルの俺、なぜかメンバー全員に好かれてます

七瀬
BL
デビュー4年目の人気アイドルグループ「ECLIPSE(エクリプス)」に所属する芹沢 美澄(せりざわみすみ)は、昔からどこか抜けていてマイペースな性格。 歌もダンスも決して一番ではないはずなのに、なぜかファンからもメンバーからも目を離されない存在だった。 世話焼きな幼なじみ、明るく距離の近い同い年、しっかり者で面倒見のいい年上、掴みどころのない自由人、そして無言で隣にいるリーダー——。 気づけば、美澄の周りにはいつも誰かがいて、当たり前のように甘やかされていく。

こわがりオメガは溺愛アルファ様と毎日おいかけっこ♡

なお
BL
政略結婚(?)したアルファの旦那様をこわがってるオメガ。 あまり近付かないようにしようと逃げ回っている。発情期も結婚してから来ないし、番になってない。このままじゃ離婚になるかもしれない…。 ♡♡♡ 恐いけど、きっと旦那様のことは好いてるのかな?なオメガ受けちゃん。ちゃんとアルファ旦那攻め様に甘々どろどろに溺愛されて、たまに垣間見えるアルファの執着も楽しめるように書きたいところだけ書くみたいになるかもしれないのでストーリーは面白くないかもです!!!ごめんなさい!!!

運命の番ってそんなに溺愛するもんなのぉーーー

白井由紀
BL
【BL作品】(20時30分毎日投稿) 金持ち‪社長・溺愛&執着 α‬ × 貧乏・平凡&不細工だと思い込んでいる、美形Ω 幼い頃から運命の番に憧れてきたΩのゆき。自覚はしていないが小柄で美形。 ある日、ゆきは夜の街を歩いていたら、ヤンキーに絡まれてしまう。だが、偶然通りかかった運命の番、怜央が助ける。 発情期中の怜央の優しさと溺愛で恋に落ちてしまうが、自己肯定感の低いゆきには、例え、運命の番でも身分差が大きすぎると離れてしまう 離れたあと、ゆきも怜央もお互いを思う気持ちは止められない……。 すれ違っていく2人は結ばれることができるのか…… 思い込みが激しいΩとΩを自分に依存させたいα‬の溺愛、身分差ストーリー ★ハッピーエンド作品です ※この作品は、BL作品です。苦手な方はそっと回れ右してください🙏 ※これは創作物です、都合がいいように解釈させていただくことがありますのでご了承くださいm(_ _)m ※フィクション作品です ※誤字脱字は見つけ次第訂正しますが、脳内変換、受け流してくれると幸いです

流れる星、どうかお願い

ハル
BL
羽水 結弦(うすい ゆずる) オメガで高校中退の彼は国内の財閥の一つ、羽水本家の次男、羽水要と番になって約8年 高層マンションに住み、気兼ねなくスーパーで買い物をして好きな料理を食べられる。同じ性の人からすれば恵まれた生活をしている彼 そんな彼が夜、空を眺めて流れ星に祈る願いはただ一つ ”要が幸せになりますように” オメガバースの世界を舞台にしたアルファ×オメガ 王道な関係の二人が織りなすラブストーリーをお楽しみに! 一応、更新していきますが、修正が入ることは多いので ちょっと読みづらくなったら申し訳ないですが お付き合いください!

【完結】出会いは悪夢、甘い蜜

琉海
BL
憧れを追って入学した学園にいたのは運命の番だった。 アルファがオメガをガブガブしてます。

当たり前の幸せ

ヒイロ
BL
結婚4年目で別れを決意する。長い間愛があると思っていた結婚だったが嫌われてるとは気付かずいたから。すれ違いからのハッピーエンド。オメガバース。よくある話。 初投稿なので色々矛盾などご容赦を。 ゆっくり更新します。 すみません名前変えました。

売れ残りオメガの従僕なる日々

灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才) ※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!  ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。  無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。

甘々彼氏

すずかけあおい
BL
15歳の年の差のせいか、敦朗さんは俺をやたら甘やかす。 攻めに甘やかされる受けの話です。 〔攻め〕敦朗(あつろう)34歳・社会人 〔受け〕多希(たき)19歳・大学一年