51 / 159
第4章 馬車
第49話 再会2
しおりを挟む
アリーのその言葉に、俺はふと……彼女と出会った時のことを思い出した。
確かに、あの頃のアリーは、人間不信になりかけていた。きっと、今のルネサスたちも、似たような『何か』を背負っているのかもしれない。
「……ルネサスさんたちは、人間不信になってるんですか?」
気になって、つい聞いてしまった。でも、言葉にしてから……しまった、と思った。
「す、すみません……今の、忘れてください……」
けれどルネサスは、少しだけ苦笑いを浮かべながら答えた。
「いや……あながち間違ってない。確かに、それに近くなってるかもな」
「リーダー……」
マックが心配そうにルネサスを見つめた。俺とアリーは目を合わせて、なんとなく分かった気がした。
――きっと、『パーティー』と勘違いされるのも、そのあたりが関係している。
アリーが、ふと思いついたように話し始めた。
「あの……たぶん、皆さんが『パーティー』だと思われるのって……呼び方のせいじゃないかなって」
「えっ⁉ それって、どういう意味だ!?」
マックが勢いよく食いつく。アリーは少しおろおろしながらも、はっきりと答えた。
「皆さん、ルネサスさんのことを『リーダー』って呼んでるので……。それで、周りから見たらパーティーに見えちゃうのかも」
その言葉に、ディーンがポンと手を打った。
「……ああ、なるほど。確かにそうだな。無意識に『リーダー』って呼んでたし……そりゃ勘違いされるよな」
その場にいた全員が「……ああ~」と納得したような空気になった。
ディーンがふわりと微笑みながら言った。
「アリー、パーティーと勘違いされる理由を教えてくれてありがとう」
「い、いえ……。私が思ったことを言っただけなので……」
アリーは少し照れたように視線を逸らす。……このまま話が変な方向にループしそうな雰囲気になってきた……そう感じた瞬間、
「で、ランとアリーはこれからどこに行くんだ?」
マックが空気を読むように、強引に話題を変えてくれた。
「えっと……この乗り合いバスで行けるところまで行ってみようかと」
「へぇ、そうか。……それじゃ、俺たちと同じだな」
「えっ!?」
思わず、俺もアリーも声を揃えてしまった。
「じゃあ……ルネサスさんたちと、そこまでは一緒にいられるんだ……」
そう言うと、マックがちょっと意地悪そうに眉を上げた。
「ん? なんでそんなに嬉しそうなんだ?」
その問いに、すかさずディーンが笑いながら口を挟む。
「あー、分かった。2人でもいいけど、人数がいればその分、話が弾むからな。そういうことだろ?」
「……そ、そうだよ。そういうことだってば……!」
少し慌てて返したアリーの様子が可笑しくて、俺も思わず笑ってしまった。
確かに、あの頃のアリーは、人間不信になりかけていた。きっと、今のルネサスたちも、似たような『何か』を背負っているのかもしれない。
「……ルネサスさんたちは、人間不信になってるんですか?」
気になって、つい聞いてしまった。でも、言葉にしてから……しまった、と思った。
「す、すみません……今の、忘れてください……」
けれどルネサスは、少しだけ苦笑いを浮かべながら答えた。
「いや……あながち間違ってない。確かに、それに近くなってるかもな」
「リーダー……」
マックが心配そうにルネサスを見つめた。俺とアリーは目を合わせて、なんとなく分かった気がした。
――きっと、『パーティー』と勘違いされるのも、そのあたりが関係している。
アリーが、ふと思いついたように話し始めた。
「あの……たぶん、皆さんが『パーティー』だと思われるのって……呼び方のせいじゃないかなって」
「えっ⁉ それって、どういう意味だ!?」
マックが勢いよく食いつく。アリーは少しおろおろしながらも、はっきりと答えた。
「皆さん、ルネサスさんのことを『リーダー』って呼んでるので……。それで、周りから見たらパーティーに見えちゃうのかも」
その言葉に、ディーンがポンと手を打った。
「……ああ、なるほど。確かにそうだな。無意識に『リーダー』って呼んでたし……そりゃ勘違いされるよな」
その場にいた全員が「……ああ~」と納得したような空気になった。
ディーンがふわりと微笑みながら言った。
「アリー、パーティーと勘違いされる理由を教えてくれてありがとう」
「い、いえ……。私が思ったことを言っただけなので……」
アリーは少し照れたように視線を逸らす。……このまま話が変な方向にループしそうな雰囲気になってきた……そう感じた瞬間、
「で、ランとアリーはこれからどこに行くんだ?」
マックが空気を読むように、強引に話題を変えてくれた。
「えっと……この乗り合いバスで行けるところまで行ってみようかと」
「へぇ、そうか。……それじゃ、俺たちと同じだな」
「えっ!?」
思わず、俺もアリーも声を揃えてしまった。
「じゃあ……ルネサスさんたちと、そこまでは一緒にいられるんだ……」
そう言うと、マックがちょっと意地悪そうに眉を上げた。
「ん? なんでそんなに嬉しそうなんだ?」
その問いに、すかさずディーンが笑いながら口を挟む。
「あー、分かった。2人でもいいけど、人数がいればその分、話が弾むからな。そういうことだろ?」
「……そ、そうだよ。そういうことだってば……!」
少し慌てて返したアリーの様子が可笑しくて、俺も思わず笑ってしまった。
1
あなたにおすすめの小説
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
娘を返せ〜誘拐された娘を取り返すため、父は異世界に渡る
ほりとくち
ファンタジー
突然現れた魔法陣が、あの日娘を連れ去った。
異世界に誘拐されてしまったらしい娘を取り戻すため、父は自ら異世界へ渡ることを決意する。
一体誰が、何の目的で娘を連れ去ったのか。
娘とともに再び日本へ戻ることはできるのか。
そもそも父は、異世界へ足を運ぶことができるのか。
異世界召喚の秘密を知る謎多き少年。
娘を失ったショックで、精神が幼児化してしまった妻。
そして父にまったく懐かず、娘と母にだけ甘えるペットの黒猫。
3人と1匹の冒険が、今始まる。
※小説家になろうでも投稿しています
※フォロー・感想・いいね等頂けると歓喜します!
よろしくお願いします!
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
捨てられた者同士でくっ付いたら最高のパートナーになりました。捨てた奴らは今更よりを戻そうなんて言ってきますが絶対にごめんです。
亜綺羅もも
恋愛
アニエル・コールドマン様にはニコライド・ドルトムルという婚約者がいた。
だがある日のこと、ニコライドはレイチェル・ヴァーマイズという女性を連れて、アニエルに婚約破棄を言いわたす。
婚約破棄をされたアニエル。
だが婚約破棄をされたのはアニエルだけではなかった。
ニコライドが連れて来たレイチェルもまた、婚約破棄をしていたのだ。
その相手とはレオニードヴァイオルード。
好青年で素敵な男性だ。
婚約破棄された同士のアニエルとレオニードは仲を深めていき、そしてお互いが最高のパートナーだということに気づいていく。
一方、ニコライドとレイチェルはお互いに気が強く、衝突ばかりする毎日。
元の婚約者の方が自分たちに合っていると思い、よりを戻そうと考えるが……
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる