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悟の世界
暮らし。Ⅰ
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「お二人とも大人なんですからしっかりしてください!」
親友同士の二人は女子高生くらいの、お年頃の少女に叱られた。彼女は叱りながらも二人に対して優しく絆創膏を張ったり消毒をしてくれていた。
その行動からはやはり、愛嬌と母性を感じさせずにはいられなかった。
「まぁ。男同士の会話なんてこんなものだよ。ナオミちゃん?」
擦り切れた頬にかすかな痛みを感じながらサトルは言った。彼は痛みを感じながらもまた親友と会えたこと。語り合えたことに喜びを感じていた。
「もう夕方だよ」
ミノルは日を眺めながらしみじみとそういった。彼はいまだサトルの事を完璧には理解し切れていない。それでも、彼とまた会い、また語り明かせたことを幸せに思っていた。
そして、これからじっくりとサトルの考えやこっちの世界に来てからもなぜ生きつづけているのか。そしてなぜこの世界が好きなのか知る必要があると思っていた。
「そろそろナオミちゃんを帰さないとだね。ごめんね。今日はあまりお話できなくて。お詫びに帰り道にお供するよ」
サトルはそういったが、本心はミノルに夜のこの町を見せたいというのが本心であった。
この町があってこそサトルはこの世界に生存することができた。そしてこの世界が楽しいと、先ほどのやり取りでミノルに言ってのけることができたのだから。
彼はそう思うとこれからの帰り道が楽しみなった。
三人は夕暮れの町をナオミの質素な家へ向かって歩いていった。
途中、ナオミから小言を言われたがそのやり取りすら今の二人には清々しかった。
そして無事、ナオミを家へ送り届ける頃にはすっかり日が落ちていた。ナオミは扉を開けて二人を招きいれた。
「お母さんただいまー!この二人ったらすごいのよ!?お互い知り合いどころか親友だったんですって!それなのに私を置いて殴り合いをするんですもの!男って良く分からないわ」
ナオミはまくし立てるように興奮しながら母に報告した。母はそれを優しい目で見ていた。そして帰ってきた3人に食卓が見えた。
「夕飯はできてますから。4人で食べましょう?」
ミノルはサトルと殴りあったり気持ちを吐き出したりしていて空腹だった。それはサトルも同様であったし、ナオミも夕飯を食べたかった。4人で食卓を囲む運びになった。
その時、ミノルには悟の墓参りのときに来た親戚連中を思い出した。食事の段になってやっと来た親戚連中。そしてあの低俗な会話。
それに比べてこの4人で囲む食卓はどうだろう。質素ではあるがとても高尚なものに思えた。
「ごちそうさまでした~。今日は疲れたからもう寝ちゃうわ。おやすみなさ~い。」
ナオミは事実疲れていた。ナオミから見れば年上の成人男性二人が殴りあい、それを治療したのだから当然の成り行きでも合った。
「おやすみなさい」
ナオミの母親がいつものように優しく言った。ナオミの部屋は1階のリビングの隣にある。ナオミはその部屋へと入って行った。
「さて、お母様はお仕事の準備ですよね。ちょっと彼を夜の町に案内したいのでご一緒してもかまいませんか?」
サトルは淡々と同意を求めた。ナオミの母はすぐに同意した。彼女はサトルに心酔に近い感情を抱いていた。
自分を肯定してくれたこの若者に対して彼女は反対することをほとんどしなかった。
「仕事服に着替えてきますから、その後、3人で夜の町へ向かいましょうか」
彼女はそう言うと2階の彼女の部屋へと移っていった。
ミノルは彼女の妖艶な姿がまた見れると思うとうれしかった。それは彼女を肉欲の対象としてみているのではなく、1人の女性が健気にも仕事に出るための準備をしている。
そして彼女はその仕事に娘のためという大義名分もさることながら、自分のしたい仕事をする。
そのために着替えをする。
そこに彼は一種の美しさを感じた。
「素敵な女性だと思うだろ。彼女は僕が来る前から芯を持って仕事をしていたよ」
サトルの発言にミノルは納得した。彼女ならサトルの不思議な魅力が無くとも芯を持って仕事をしていただろうなと今になって理解した。
2階から足音が聞こえてきた。彼女があの妖艶な姿でゆったりと階段を降りてきた。
「さぁ行きましょう」
彼女は静かに言った。そして3人は玄関を出て、暗い夜の町へと踏み出した。
「彼女の仕事についてはもう聴いているのかい?」
サトルがミノルに尋ねた。しかし、彼はもう知っているのだろうなととを直感的に分かった。
彼女が妖艶な姿で降りてきたときにミノルは驚かなかった。きっともう彼女の職業を知っているのだろうと予想できた。
「あぁ知ってるよ。彼女が芯をもって働いていることも聴いたよ。正直最初は信じられなかったけれどそういう価値観もあるんだなって衝撃を受けたんだ」
ミノルは素直に思ったままを口にした。この二人を前に何か変に気を使うのは逆に失礼に当たると思ってのことだった。
「うん。そうだね。元の世界では卑しい職業とされてきたけれどこの世界では違う。僕が変えたというのもあるけれど彼女は元から芯を持って働いていたよ。彼女が娼婦だということはナオミちゃんに連れてこられてから偶然知ったんだけれどね。」
サトルは自分が行った社会風土の改革に自覚と自信を持っているように思えた。
次に口を開いたのはナオミの母であった。
「そうね。でも昔は賛同してくれる人はあまりいなかったから、サトルさんには感謝しているわ。」
やはり彼女はサトルに心酔していた。
ミノルはサトルがいったい何をしたのだろうと不思議に思った。しかし一方で予想もついた。
きっと彼はすべてを受け入れたのだと思う。
受け入れて肯定した。それをおおっぴらにしていたら社会風土が変わったんだ。この予想を確かめるべくサトルに直接聞いてみる。
「サトル。お前、こっちの世界に来てから何をしたんだ?随分評判がいいじゃないか」
ミノルは少し茶化すように言った。しかし答えに予想はついた。
「何もしてないよ。ただ僕は僕でいただけ。それを2年もやっていれば、周りが勝手に変わってくれたのさ。そして今、僕はこの世界が大好きだ」
前の世界で自殺した人間の言葉とは思えなかったが、僕でいただけ、という言葉を聞いて納得した。彼は元の世界では自分を押し殺していた。いや、社会や人間関係上、押し殺すしかなかったのだ。
彼のありのままを受け入れてくれるのはごく少数。きっと俺くらいなものだろう。そしてこの世界で彼は、彼自身を解放した。ミノルはそう思って納得した。
「サトルさんは不思議だわ。何もしていないようで何かしているの。彼が彼であることで周りが変化していくのよね。本当に不思議な子。でもだからこそ、この町では相談役や人材をつなげるアドバイスをして周りから信頼を得ることができるのよ。ありのままの人って相談しやすいのよね。きっと」
サトルはまた微笑んだ。その微笑みは今の自分に自信があるからだろうか。それとも彼女に褒められたうれしさからだろうか。
そんなことを話しているうちにナオミの母の仕事場へ到着した。
親友同士の二人は女子高生くらいの、お年頃の少女に叱られた。彼女は叱りながらも二人に対して優しく絆創膏を張ったり消毒をしてくれていた。
その行動からはやはり、愛嬌と母性を感じさせずにはいられなかった。
「まぁ。男同士の会話なんてこんなものだよ。ナオミちゃん?」
擦り切れた頬にかすかな痛みを感じながらサトルは言った。彼は痛みを感じながらもまた親友と会えたこと。語り合えたことに喜びを感じていた。
「もう夕方だよ」
ミノルは日を眺めながらしみじみとそういった。彼はいまだサトルの事を完璧には理解し切れていない。それでも、彼とまた会い、また語り明かせたことを幸せに思っていた。
そして、これからじっくりとサトルの考えやこっちの世界に来てからもなぜ生きつづけているのか。そしてなぜこの世界が好きなのか知る必要があると思っていた。
「そろそろナオミちゃんを帰さないとだね。ごめんね。今日はあまりお話できなくて。お詫びに帰り道にお供するよ」
サトルはそういったが、本心はミノルに夜のこの町を見せたいというのが本心であった。
この町があってこそサトルはこの世界に生存することができた。そしてこの世界が楽しいと、先ほどのやり取りでミノルに言ってのけることができたのだから。
彼はそう思うとこれからの帰り道が楽しみなった。
三人は夕暮れの町をナオミの質素な家へ向かって歩いていった。
途中、ナオミから小言を言われたがそのやり取りすら今の二人には清々しかった。
そして無事、ナオミを家へ送り届ける頃にはすっかり日が落ちていた。ナオミは扉を開けて二人を招きいれた。
「お母さんただいまー!この二人ったらすごいのよ!?お互い知り合いどころか親友だったんですって!それなのに私を置いて殴り合いをするんですもの!男って良く分からないわ」
ナオミはまくし立てるように興奮しながら母に報告した。母はそれを優しい目で見ていた。そして帰ってきた3人に食卓が見えた。
「夕飯はできてますから。4人で食べましょう?」
ミノルはサトルと殴りあったり気持ちを吐き出したりしていて空腹だった。それはサトルも同様であったし、ナオミも夕飯を食べたかった。4人で食卓を囲む運びになった。
その時、ミノルには悟の墓参りのときに来た親戚連中を思い出した。食事の段になってやっと来た親戚連中。そしてあの低俗な会話。
それに比べてこの4人で囲む食卓はどうだろう。質素ではあるがとても高尚なものに思えた。
「ごちそうさまでした~。今日は疲れたからもう寝ちゃうわ。おやすみなさ~い。」
ナオミは事実疲れていた。ナオミから見れば年上の成人男性二人が殴りあい、それを治療したのだから当然の成り行きでも合った。
「おやすみなさい」
ナオミの母親がいつものように優しく言った。ナオミの部屋は1階のリビングの隣にある。ナオミはその部屋へと入って行った。
「さて、お母様はお仕事の準備ですよね。ちょっと彼を夜の町に案内したいのでご一緒してもかまいませんか?」
サトルは淡々と同意を求めた。ナオミの母はすぐに同意した。彼女はサトルに心酔に近い感情を抱いていた。
自分を肯定してくれたこの若者に対して彼女は反対することをほとんどしなかった。
「仕事服に着替えてきますから、その後、3人で夜の町へ向かいましょうか」
彼女はそう言うと2階の彼女の部屋へと移っていった。
ミノルは彼女の妖艶な姿がまた見れると思うとうれしかった。それは彼女を肉欲の対象としてみているのではなく、1人の女性が健気にも仕事に出るための準備をしている。
そして彼女はその仕事に娘のためという大義名分もさることながら、自分のしたい仕事をする。
そのために着替えをする。
そこに彼は一種の美しさを感じた。
「素敵な女性だと思うだろ。彼女は僕が来る前から芯を持って仕事をしていたよ」
サトルの発言にミノルは納得した。彼女ならサトルの不思議な魅力が無くとも芯を持って仕事をしていただろうなと今になって理解した。
2階から足音が聞こえてきた。彼女があの妖艶な姿でゆったりと階段を降りてきた。
「さぁ行きましょう」
彼女は静かに言った。そして3人は玄関を出て、暗い夜の町へと踏み出した。
「彼女の仕事についてはもう聴いているのかい?」
サトルがミノルに尋ねた。しかし、彼はもう知っているのだろうなととを直感的に分かった。
彼女が妖艶な姿で降りてきたときにミノルは驚かなかった。きっともう彼女の職業を知っているのだろうと予想できた。
「あぁ知ってるよ。彼女が芯をもって働いていることも聴いたよ。正直最初は信じられなかったけれどそういう価値観もあるんだなって衝撃を受けたんだ」
ミノルは素直に思ったままを口にした。この二人を前に何か変に気を使うのは逆に失礼に当たると思ってのことだった。
「うん。そうだね。元の世界では卑しい職業とされてきたけれどこの世界では違う。僕が変えたというのもあるけれど彼女は元から芯を持って働いていたよ。彼女が娼婦だということはナオミちゃんに連れてこられてから偶然知ったんだけれどね。」
サトルは自分が行った社会風土の改革に自覚と自信を持っているように思えた。
次に口を開いたのはナオミの母であった。
「そうね。でも昔は賛同してくれる人はあまりいなかったから、サトルさんには感謝しているわ。」
やはり彼女はサトルに心酔していた。
ミノルはサトルがいったい何をしたのだろうと不思議に思った。しかし一方で予想もついた。
きっと彼はすべてを受け入れたのだと思う。
受け入れて肯定した。それをおおっぴらにしていたら社会風土が変わったんだ。この予想を確かめるべくサトルに直接聞いてみる。
「サトル。お前、こっちの世界に来てから何をしたんだ?随分評判がいいじゃないか」
ミノルは少し茶化すように言った。しかし答えに予想はついた。
「何もしてないよ。ただ僕は僕でいただけ。それを2年もやっていれば、周りが勝手に変わってくれたのさ。そして今、僕はこの世界が大好きだ」
前の世界で自殺した人間の言葉とは思えなかったが、僕でいただけ、という言葉を聞いて納得した。彼は元の世界では自分を押し殺していた。いや、社会や人間関係上、押し殺すしかなかったのだ。
彼のありのままを受け入れてくれるのはごく少数。きっと俺くらいなものだろう。そしてこの世界で彼は、彼自身を解放した。ミノルはそう思って納得した。
「サトルさんは不思議だわ。何もしていないようで何かしているの。彼が彼であることで周りが変化していくのよね。本当に不思議な子。でもだからこそ、この町では相談役や人材をつなげるアドバイスをして周りから信頼を得ることができるのよ。ありのままの人って相談しやすいのよね。きっと」
サトルはまた微笑んだ。その微笑みは今の自分に自信があるからだろうか。それとも彼女に褒められたうれしさからだろうか。
そんなことを話しているうちにナオミの母の仕事場へ到着した。
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