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ピアスⅢ
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まさか光があんなことを言い出すなんて思ってもみなかった。クリトリスにピアスを開けてほしいだなんて。ちょっと普通じゃない。たぶん異常の部類に入るようなことだと思う。周りの女友達にもそんなことをしている子はいないはずだし、こんなことは相談もできない。私も相談したくないけれど、なにより、光が嫌がる気がする。普段あんなに大胆なことを言う人じゃないし、きっと勇気を振り絞っていてくれたのだと思う。それに、大切にしたいといってくれていた。この言葉は本当だと思う。でもだからと言ってクリピだなんて。彼は見せるのは体を重ねる時くらいだといったけれど、例えば友達と温泉に入る時なんてお互いの体を見ることになる。その時、クリピに気づかれたらどうしよう。はっきりと、「彼氏につけてほしいって言われたんだ」なんて言えるだろうか?言えたとして、その友達はどう思うだろう。やっぱり私のことも光のことも変態だと思うのかな。考えがまとまらない。今日は寒いし早く家にい帰ろう。帰って考えなきゃ。光は本気で言ってくれていたんだから。
家に帰ってからすぐにベッドに横たわった。このベッドで何回彼としただろう。次の4月1日からは私はここでクリトリスにピアスを付けて彼とするのだろうか。世間はエイプリルフールだなんだと騒いでいるかもしれないけれど、私と彼は本気で秘密の愛を重ねることになる。彼とだけなら興奮するかもしれない。私は彼のモノなんだって思えるかもしれない。それは一種のマゾヒズムだけれど、気弱で根暗そうな彼にリードされた私の誕生日がお互いに燃えていたのは確かだと思う。もしかしたら、私はマゾなのかもしれない。普段のデートでは彼をリードしているし、容姿を考えても彼には悪いけど私のほうが優れていると思う。周りの友達からもそう言われる。だから私のほうがSかMかで言ったらSだと思っていた。でも、今回の彼のお願いで、自分の中の考えがガラッと変わってしまいそう。彼の前だけで私がMだったらどうだろう。周りのみんなには絶対にバレない。これもクリピと同じような秘密だろうか。だとしたら、秘密は、私たち二人を燃やす過激な燃料だ。そう考えるとクリピも悪くないかもしれない。ただ、私はしてはいけない想像をしてしまう。光はどれくらい本気なんだろう。もし、もし遊びで私と付き合っているならここでピアスを開ければ一生の恥になる。それに、彼が私に飽きてしまったらどうしよう?その場合も私はキズモノになる。クリピを開けるのは光にずっと愛して貰える保証がないなら私にとってはハイリスクだ。でも、光との燃えるセックスと暖かい関係が続くと考えるとハイリターンだ。つまり、私は彼に会ってどれくらい本気なのか確かめないといけない。そう思って私からSNSを使って声をかけた「明日、会える?」返信はすぐに届いた。「会えるよ。またいつもの喫茶店でいいかな?」私もすぐに返信する。「いつもの時間に、いつもの席で話そう。ちゃんと」彼から短く返ってきた「うん」
今日は私のほうが喫茶店に来るのが早かった。光と話すのにこんなに緊張したことがあるかな。たぶんない。何をどう話そうか考えながら待っていると光がやってきた。「ごめんまった?」
「ううん。今着いたところ」いつもの会話がまるで逆転している。これも私たちの関係がひっそりと逆転するかもしれないからかな。でも、まだ光と真剣に話して見極めないといけない。今日は私がブレンドコーヒーを二つ注文する。珍しく沈黙が続いた。先に口を開いたのは彼からだ。「どう?考えてくれた?」彼らしく優しい言葉で言ってくれた。私は「うん。でも…」言い淀んでしまった。それでも彼は黙って私の言葉の先を待ってくれている。勇気を出して続けた「クリピを開けるとして、私は友達と温泉に行ったときになんて説明すればいいの?光が私に飽きて私たちが別れるなんてことになったら私は一生ピアスの跡が残るの?そうしたら私は先に進めなくなる。だから、私は光がどれだけ真剣に言っているのか確認しに来たの」少しまくしたてるように言ってしまった。しかしそれが逆に一層彼を真剣な目つきにさせた。「本気だよ。僕は」まっすぐ私の目を見て言ってきた。さらに続けて言う
「確かに僕の言ったことは異常だと思う。洋子に恥ずかしい思いをさせるかもしれない。それに僕が君を裏切れば洋子は二重に傷つくことになる。僕の裏切りと残ったピアスの跡でね。だから僕のお願いはとんでもなく我が儘だ。でも、僕は洋子を僕だけのモノにしたくなったんだ。人形としての物という意味じゃないよ。僕のモノ。大切な唯一のモノになってほしいんだ。そうなれば、僕は一生、君を大切にすることができる。そう確信してる。
なぜって僕が今までこんな傲慢で変態めいた事を考えたことはなかったからだよ。自分を傲慢で低俗な人間にしてまで君にお願いしたいと思ってしまったんだよ。このエゴに君を巻き込むのは申し訳ないと思ってる。
でも、そこも含めて僕を受け入れてほしい。洋子が僕のモノになるように僕も洋子のモノになりたいんだ。こんな変態を受け入れてくれる唯一のモノ」
モノと言ってから少しの間があった。それからまた彼は続けた
「洋子にそうなってほしいんだ」
光がこれほどまでに熱弁したことはないと思う。私はまた面食らった。でも、今回はただの驚きだけじゃない。光は本気なんだ。それに、私が一方的に彼のモノになるんじゃない。私は彼を受け入れる唯一の器になれる。彼は本気だと思う。でも
「本当に?本当にそうしてくれる?私をあなたの器にしてくれる?」
確認しないではいられなっかった。彼がじっと私の目を見つめてくる。今日ほど彼に見つめられた日はないと思う。「愛してる」彼は一言そう言った。
私にはそれでもう十分だった。「愛してる」
スマートフォンのアラーム音が聞こえる。手に取ってみると時刻は4月2日10:00だった。まだ昨日の余韻が残ってる。こんなに余韻が残ることって今までにあっただろうか。間違いなく昨日が一番燃えた。4月1日は最高のプレゼントができたと思う。同時に、私も彼を完璧に受け入れることができた。肉体も、精神も。そうして二人だけの秘密を大切にするために下着を履いた。
<終>
家に帰ってからすぐにベッドに横たわった。このベッドで何回彼としただろう。次の4月1日からは私はここでクリトリスにピアスを付けて彼とするのだろうか。世間はエイプリルフールだなんだと騒いでいるかもしれないけれど、私と彼は本気で秘密の愛を重ねることになる。彼とだけなら興奮するかもしれない。私は彼のモノなんだって思えるかもしれない。それは一種のマゾヒズムだけれど、気弱で根暗そうな彼にリードされた私の誕生日がお互いに燃えていたのは確かだと思う。もしかしたら、私はマゾなのかもしれない。普段のデートでは彼をリードしているし、容姿を考えても彼には悪いけど私のほうが優れていると思う。周りの友達からもそう言われる。だから私のほうがSかMかで言ったらSだと思っていた。でも、今回の彼のお願いで、自分の中の考えがガラッと変わってしまいそう。彼の前だけで私がMだったらどうだろう。周りのみんなには絶対にバレない。これもクリピと同じような秘密だろうか。だとしたら、秘密は、私たち二人を燃やす過激な燃料だ。そう考えるとクリピも悪くないかもしれない。ただ、私はしてはいけない想像をしてしまう。光はどれくらい本気なんだろう。もし、もし遊びで私と付き合っているならここでピアスを開ければ一生の恥になる。それに、彼が私に飽きてしまったらどうしよう?その場合も私はキズモノになる。クリピを開けるのは光にずっと愛して貰える保証がないなら私にとってはハイリスクだ。でも、光との燃えるセックスと暖かい関係が続くと考えるとハイリターンだ。つまり、私は彼に会ってどれくらい本気なのか確かめないといけない。そう思って私からSNSを使って声をかけた「明日、会える?」返信はすぐに届いた。「会えるよ。またいつもの喫茶店でいいかな?」私もすぐに返信する。「いつもの時間に、いつもの席で話そう。ちゃんと」彼から短く返ってきた「うん」
今日は私のほうが喫茶店に来るのが早かった。光と話すのにこんなに緊張したことがあるかな。たぶんない。何をどう話そうか考えながら待っていると光がやってきた。「ごめんまった?」
「ううん。今着いたところ」いつもの会話がまるで逆転している。これも私たちの関係がひっそりと逆転するかもしれないからかな。でも、まだ光と真剣に話して見極めないといけない。今日は私がブレンドコーヒーを二つ注文する。珍しく沈黙が続いた。先に口を開いたのは彼からだ。「どう?考えてくれた?」彼らしく優しい言葉で言ってくれた。私は「うん。でも…」言い淀んでしまった。それでも彼は黙って私の言葉の先を待ってくれている。勇気を出して続けた「クリピを開けるとして、私は友達と温泉に行ったときになんて説明すればいいの?光が私に飽きて私たちが別れるなんてことになったら私は一生ピアスの跡が残るの?そうしたら私は先に進めなくなる。だから、私は光がどれだけ真剣に言っているのか確認しに来たの」少しまくしたてるように言ってしまった。しかしそれが逆に一層彼を真剣な目つきにさせた。「本気だよ。僕は」まっすぐ私の目を見て言ってきた。さらに続けて言う
「確かに僕の言ったことは異常だと思う。洋子に恥ずかしい思いをさせるかもしれない。それに僕が君を裏切れば洋子は二重に傷つくことになる。僕の裏切りと残ったピアスの跡でね。だから僕のお願いはとんでもなく我が儘だ。でも、僕は洋子を僕だけのモノにしたくなったんだ。人形としての物という意味じゃないよ。僕のモノ。大切な唯一のモノになってほしいんだ。そうなれば、僕は一生、君を大切にすることができる。そう確信してる。
なぜって僕が今までこんな傲慢で変態めいた事を考えたことはなかったからだよ。自分を傲慢で低俗な人間にしてまで君にお願いしたいと思ってしまったんだよ。このエゴに君を巻き込むのは申し訳ないと思ってる。
でも、そこも含めて僕を受け入れてほしい。洋子が僕のモノになるように僕も洋子のモノになりたいんだ。こんな変態を受け入れてくれる唯一のモノ」
モノと言ってから少しの間があった。それからまた彼は続けた
「洋子にそうなってほしいんだ」
光がこれほどまでに熱弁したことはないと思う。私はまた面食らった。でも、今回はただの驚きだけじゃない。光は本気なんだ。それに、私が一方的に彼のモノになるんじゃない。私は彼を受け入れる唯一の器になれる。彼は本気だと思う。でも
「本当に?本当にそうしてくれる?私をあなたの器にしてくれる?」
確認しないではいられなっかった。彼がじっと私の目を見つめてくる。今日ほど彼に見つめられた日はないと思う。「愛してる」彼は一言そう言った。
私にはそれでもう十分だった。「愛してる」
スマートフォンのアラーム音が聞こえる。手に取ってみると時刻は4月2日10:00だった。まだ昨日の余韻が残ってる。こんなに余韻が残ることって今までにあっただろうか。間違いなく昨日が一番燃えた。4月1日は最高のプレゼントができたと思う。同時に、私も彼を完璧に受け入れることができた。肉体も、精神も。そうして二人だけの秘密を大切にするために下着を履いた。
<終>
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感想ありがとうございます。文豪たちに思いをはせていただけるなんて、この作品も喜んでいると思います
これのどこが悪いのか? 逆に聞いてみたいです。
愛の形は様々で、光が洋子にお願いしたことは愛情の範疇であり、特に疑問に思う点も無かったです。
むしろ自分の変態性を恋人に晒す勇気に恐れ入ったと関心しましたしね。
物語として成立しています。読了したあと良い意味でこそばゆくなりましたw
まずは感想ありがとうございます。おっしゃる通りで自分の隠さなければならないような変態性をさらけ出すことによって愛を表現しているつもりで書きました。それにこたえてくれるパートナーがいるという幸せと幸運についても書けているのかなと自分では思っています。物語として認めてくださってありがとうございます!この作品も喜んでいると思います
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