『拳銃』

篠崎俊樹

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第14話。

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 東山は、朝倉署に帰署すると、刑事課に行き、帳場にいる刑事たちと合流した。岸川陽一殺害事件で、朝倉署に捜査本部ができている。すでに、警察官たちは、たくさん集結していた。ここは、デカ部屋だ。刑事たちはまず、ホシが使用した農薬に関して、探りを入れるつもりでいた。農協で入手可能なのだが、入手ルートが今一つ分からない。実際、岸川陽一は、烏集院の自宅で、ほぼ密室状態の中で、殺害されている。これが、事件の全貌だった。
 事件が起きれば、警察官はまず臨場して、物証等を集める。それが、最初にやることだった。東山も、小川も、刑事だ。岸川が闇に葬られた原因を考えるのが、筋だった。また、警察官は、事件を多角的に見るのが、普通なのだ。本当に、農薬の中毒と服毒が決め手だったのか、検証する必要性がある。第一、岸川の自宅がある烏集院に、農薬を運んでいき、水で希釈して、殺害したい対象者に盛るのは、ひと際、難易度が高い。これは事件なのだが、果たして、本当に、殺害した人間がいるのか?仮に、犯人サイドに、足が付くとすれば、現場への農薬の運搬と、室内のドアノブの指紋の付着状況、それに、蛇口の使用跡だ。この三つが、ホシにとって、最高にネックとなることだ。東山たち刑事には、そう思えた。実際、まかり間違えば、難事件となりかねない。(以下次号)
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