『拳銃』

篠崎俊樹

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第18話。

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 水物の刑事事件捜査も、東山たち刑事にしてみれば、慣れてくると、抵抗がない。八月のお盆過ぎの太陽に照らされながら、ここ朝倉で踏ん張る。確かに、アンフェアな捜査は疲れ切ってしまう。刑事の性癖というのは、今も昔も、変わらない。また、変わるわけもない。
 烏集院の岸川陽一の自宅には、出入り口に、現場保存用ロープが張られた。これで、現場は封鎖され、誰も出入りできない。また、ロープを掛けている以上、刑事以外、出入は不可能だ。朝倉署には、帳場ができている。刑事たちは、集結していて、捜査に進むのは、時間の問題だった。刑事は、事件を追うのが、仕事だ。実際、警察は、水面下で動いている。
 拳銃二丁は、片方が発見され、もう片方が、未発見だ。結局、拳銃は、両方とも、押収されないまま、終わるだろう。東山にも、小川にも、そう思えた。また、そう思うのが、自然だ。
 突如、朝倉署の本部無線機に、無線が入った。農薬を運び込み、希釈して、岸川陽一を殺害に追い込んだ犯人が、特定されたらしいのだ。幸島文男。朝倉市在住の無職の男で、岸川に個人的な恨みがあり、拳銃二丁を奪い返すために工作したのも、幸島らしいのだ。
 東山と小川は、覆面パトカーに乗り込み、すぐに、市内の幸島の自宅に向かった。これから、任意同行を求め、容疑が固まり次第、殺人罪で逮捕に踏み切るつもりでいる。これで、ヤマは大きく動いた。もう、刑事たちにとって、迷いはない。(以下次号)
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