『ソクラテスは、かく言った』

篠崎俊樹

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『ソクラテスは、かく言った』

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 ソクラテスという思想家は、紀元前四百七十年、アテナイに生まれ、その独特の思想感で知られた人間だ。死没は、紀元前三百九十九年で、アテネにおいて没した。死因は、服毒自殺による薬殺刑で、賜死が執行されたようだった。この思想家は独特で、説いたことは、古代ギリシア哲学全般、つまり、昔のありとあらゆる哲学だったようだ。
 私も、この思想家に関しては、よく知らないし、分からない。ただ、この表題通り、ソクラテスが言ったことは、全部、こういったタイトルの書物に、文字として残っているらしく、ソクラテスという思想家自体は、謎に包まれていて、私にもよく分からない。ただ、生涯が謎に満ちていて、私自身、この思想家は、難解な類の人間であり、難しいことを難しく、また、ひときわ、厄介に説いている人間だと考えている。
 古代ギリシアには、哲学として、自然学・倫理学・論理学の、主に三つがあり、自然学も発達して、私には興味がある時代だ。さらに、ローマ帝国が、版図を拡大したことなども、歴史的背景としてあり、この時代前後の歴史は、難解を極め、難しいことがたくさんある。王国や帝国、奴隷市場なども、多数、この時代のあちらこちらで発達し、歴史は、重厚に重厚を重ねて、記されていったのが事実だ。
 私にとって、興味があるのは、この表題に記したことだった。かく言った――、興味深いことだ。ソクラテスは、毒杯を呷ったことで、賜死させられたが、これも謎に満ちている。一体、何が真実なのか?私にも、相当、困惑する事実だった。ただ、この思想家が、よく分からない生涯を送って、その挙句、賜死させられた事実は、事実としてある。言行録は、難解を極めている。文字として読むのが、厄介なのだ。この短編小説は、私が初めて、西洋の思想家を扱ったものとなり、ひときわ、短いものとなってしまったが、ここに稿を結んでおく。拙いものだが、ご一読願いたい。
                                 (了)
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