『今すぐ、会いたい』

篠崎俊樹

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第9話。

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 俺が、通っていた大学を除籍になったのは、全部、父親の差し金だった。父親が俺に難癖をつけて、無理やり、辞めさせたのだ。不本意だったけど、当時、うちの家には、お金がなかった。父親が、地元の酒場や風俗店に行って、お金を蕩尽してくるから、全部、俺の学費は使い込まれた。はっきり言って、不本意だった。でも、いい。今は、父親はもう、何もできやしない。難しい認知症、レビー小体型認知症であって、血糖値、尿酸値も、大幅に悪い。結末など、知れている。父親をいかに、闇に葬ってやるかが、俺の仕事なのだった。また、葬ってやっていい。恨みしかない。俺にとって、父親は、一番いやな存在で、汚い顔と目つきをして、地元朝倉市のソプラノ歌手のオバチャンに入れ込んでいて、その人の演奏会や音楽会に行ったりする。警察に通報すれば、ストーカー扱いそのものだった。現に、父親が以前、風俗店の風俗嬢にセクハラまがいのことをして、地元の警察署に連行され、事情聴取を受けたことがあった。当然の報いだ。俺は、父親がそのまま、警察に捕まって、一生出てこれないようにしてやったほうがいいと思った。(以下次号)
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