乙女ゲームの世界に転生したら、普通こうなるよね?

カランコロン

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目覚め

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「ギャアァァァァ」

由緒あるルーゼンバーグ公爵家の屋敷では、某黒くて素早い汚い虫が出たときのような叫び声が早朝から屋敷中に響き渡った。

「お、お嬢様!?お目覚めに────」

「嫌・・・嫌じゃー!!」

「────はい?」

ここ数日病の高熱で臥せっていた(普段は殆ど取り乱す事のない)令嬢が錯乱したかのように嫌だ嫌だと叫ぶ様子に、長年使えてきた執事のセバスは困惑した。

「お、お嬢様。どうなさったのですか?落ち着いて────」

すると、絶叫していたお嬢様こと、アリア・ルーゼンバーグは漸く気づいたかのように血走った目をセバスに向け、叫んだ。

「これが落ち着いていられるかー!!!!」

「ひぃっ」

アリアのあまりの迫力に、セバスの老体は思わず腰を抜かして尻もちをついた。
ちなみに、腰を打った時に持病のぎっくり腰を再発してしまっていたのだか、この時のセバスはまだ気づいていない。

............................................................

一方、とある教会の孤児院では────

「ふぁああ、ぅぅん・・・」

「イリス、起きなさい」

「お母さん、もう少し──」

「全く、僕は君のお母さんではないと、何度言えばいいんですかね・・・」

イリスと呼んだ少女を呆れた眼差しで見つめる牧師がカーテンを開けながらため息を吐いていた。
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