異世界でスキルを奪います ~技能奪取は最強のチート~

星天

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第五章 叛逆

第四十六話 昔話

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 「神を騙るだと……」

 俺は驚愕に喘ぐ。あれは絶対、女神と呼ばれる存在だ。

 「そうです。この世界を管理している化け物です。元来、この世界に神などいるはずがないのです……【神帝】と名乗る存在が内包している全てのエネルギーを使って、世界全てを管理する【理《システム》】を造り上げたのです」

 【神帝】……あの少年か。

 「【システム】は我々を含め、全存在に適用されました。その過程で【神帝】は自分に妹を創りました。その神の一柱が旧第八世界管理者である『創造神』なのです」

 滔々と語りだしたそれは、ある一つの昔話だった。

 ある日、異世界から一人の少女が来訪しました。いや、侵入といった方が正しいかもしれません。

 少女は圧倒的な力を秘めていました。そして、少女はその力を制御し始めました。この次元は全部で十個の世界に分かれているされています。彼女は、原初の世界……第一世界から介入しました。我々には未知だってテクノロジーなどを使い、この世界の【システム】に介入しました。

 【システム】に侵入された結果、【神帝】は修復に励みました。文字通り、神々の中でも突出した能力を持っていた彼は、すぐに少女を追い出しました。

 しかし、彼女は既に数多の力を制御下においていました。【技能】【特殊技能】【権能】……エトセトラ。数多の能力は【システム】の庇護下にあります。それは【神帝】が管理しているものでした。しかし、彼女に奪われました。

 「そうした最強の存在は、ついに最大の事件を起こしました」
 「最大の事件?」
 「そうです」

 ――女神殺し

 それが最大の事件であり、大罪となりました。

 彼女は自分の力を使い、女神を中心に滅ぼしていきました。現在、世界に存在する女神の大半はそれから逃れたものでした。



 そして、最後に――


 ――女神の中で最高位だった『創造神』を殺したのです。

 「そして、最強の存在となった彼女は【創造神】の力を奪い取りました……そうあなたの特殊技能ユニークスキルのように」

 はっ? 俺の特殊技能ユニークスキルみたいにだと……それってつまり、【技能奪取】は彼女の能力だったのか?

 徐々にはっきりしていくこの世界の真実に少々恐怖を覚えつつ、俺は話を聞く。

 「そして、権限、権能を奪い取って【創造神】となった彼女は、一般の世界では、今でも普通に最初から神だったと信じられています。私のように一部の上位の存在だけです」

 自分で上位の存在って言っちゃうんだね……それはともかくとして話の続き。

 「聖王国では正当な神と広く信じられています。神の能力は信仰力によって多少ですが、上下します。彼女は今や、この世界において、無敵です」

 悪魔は若干、悲しみが混じったような声で話す。

 「しかし、彼女は私たちを操作することができません。それはある一人の人物が関係しています。もう少し後に紹介しましょう」

 悪魔はそう締めくくった。

 先ほどから質問しているが【叡智】がまるで反応しない。まるで壊れたパソコンのようだ。もしかしたら、フランから妨害を受けている?

 俺は悪魔に直接質問する。

 「それで俺には何のメリットもないじゃないか」
 「そうです。我々、一同の永遠の忠誠でよいのなら、いくらでも捧げましょう」
 「そこまでして、なぜ、フランを倒したいんだ?」

 俺が訊ねると、悪魔は少し黙る。答えていいのか悩んでいるようにも見える。

 「そこから先は私が話しましょう」

 虚空から声が響く。

 「【全遮断シャットダウン

 虚空から少女が登場した。いや、顕現した。

 神々しいまでのその容姿は見る者を魅了するだろう。流れるようなロングストレートの金髪、空のような澄みわたった蒼眼。そして、子どものような低身長。容姿を見た限り、フランとよく似ている。まるで容姿を奪ったようだ。いや、文字通り容姿まで奪ったのだろうか?

 「私が元、世界管理者であるフレリアーナ・アレスト・デウスです」

 優雅な一礼をして、彼女は俺を向いた。だが、決定的な問題があった。

 そう彼女は……生まれたままの姿だったのだ。
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